人生100年を見つめる「居場所としてのメディア」を目指して

長沼博之
Road to 100 years career
2 min readJul 8, 2017

炭鉱夫が、仕事をするための穴に入るときに、有毒なガスの発生を敏感に感じ取るため「カナリア」をセンサーにしていたという。

一緒にいるカナリアが鳴き反応をはじめたら、危険を感じ、炭鉱夫は外に脱出するのだ。通常の人間では感じ取れない危険をカナリアは感じ取る。

また、「茹でガエル」という話がある。カエルの住む水中の温度をゆっくり上げていくと、カエルはその温度の上昇に気付かず、高温のため死んでしまう。人間も、この茹でガエルのようにならないようにと、教訓としてよくこのたとえ話があげられる。

私たちは基本、「緊急で重要なこと」を中心にして日々を生きている。仕事においても生活においてもそうだ。事態は待った無しなのだ。

一方で、「緊急ではないけれど重要なこと」に、どれだけ時間と労力と想いを傾けられるかで、長期の人生は決まっていく。

SocialDesignSalonの皆で書き綴っていくこの「Road to 100 years career」は、この緊急ではないけれど重要であろうモノゴトを書き綴っていく”居場所として”のメディアにしたい。日々の喧騒からちょっと離れて、自身の100年人生、100年キャリアに想いを馳せる場だ。

今この瞬間の繁栄も歓喜も、落涙も絶望も、この100年から捉えれば、大したことはないことかもしれない。本質的な勝敗は、最期のその瞬間にしか分からないものだ。

カナリアであり、茹でガエルの危険を感じ取る場であり、短期の物差しでは測ることのできない大切な何かが散りばめられているメディアでありますように。

今、そんな思いを強くしている。

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