反グローバリズムと日本

形式的グローバル化から次の次元へ行くのか否か

たこ
Salad
4 min readNov 10, 2016

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グローバル化。

私たち日本人は海外進出という名目のもと英語を習得し、グローバルリーダーになるべく様々な教育を受けたり、プロジェクトに参加したりしています。英語・プレゼン・リーダーシップ。グローバル化と呼ばれる海外進出活動には様々な力が必要され、それが今の社会で求められています。

アメリカは世界のリーダー的立ち位置にいる国です。彼らの判断が世界を揺るがし、世界を導きます。しかし、そんなアメリカはつい先日大きなターニングポイントを迎えました。「アメリカ第一主義」を唱えるドナルドトランプ氏の大統領選当選です。これはアメリカの政治史においては大きな出来事でしょう。良くも悪くもアメリカは今後大きく変化して行くことでしょう(もしかしたらしないかも)。

イギリスでは、少し前に国民投票でヨーロッパ連合離脱が決定しました。一部の人はこれによりイギリスがより豊かになると考えています。しかし、未だイギリスはEUから離脱していません。まだ手続きを踏んでいないのです。

そういえば日本はイギリスの数少ない同盟国でしたし、アメリカの数少ない統治国でした。それゆえ、日本はこんな小さな島国にもかかわらず国際的に確固たる地位を築いています。しかし、今、資本主義派の二大大国かつ日本との友好関係の深い英米が大きなターニングポイントを迎えました。それこそが反グローバリズムだと考えます。

反グローバリズム。

地球規模で市場メカニズムを浸透させる経済のグローバル化は、強者と弱者の格差を拡げ、環境破壊をもたらすので反対する、という考え方と運動。

ー東京大学名誉教授 坂本義和氏の文献より

上記の文のように、反グローバリズムとは、世界中をヒト、モノ、カネ、情報が容易に行き来することを否定的に捉える考え方のことと言えます。グローバル化は、多国籍企業による労働力の搾取や環境破壊、貧富の差の拡大など数々の問題を生み出しています。それにより、このグローバル社会では私たちが考えている以上に世界中の労働者、学生、農家などがこの問題に深く悩まされています。僕がこう断言できるのは、今回の英米の選挙の結果にそれがしっかりと現れているからです。

さて、反グローバリズムが進むと何が起きるのでしょう。今まで、太平洋戦争後はグローバル化が進みつづけ、世界的協力とそれによって生み出される発展と平和が重視されてきました。しかし、今後はそれが大きく覆されると思われます。どう言うことかと具体的に言うと、自衛意識がより各国に芽生え、国際的発展はリスクの共有に繋がるため大国同士では減少傾向に向かうと考えられます。また、それにより世界における各国の立ち位置に変化が生じ、新たなる解決困難な問題が増えると思われます。

東アジア地域では随分前から中国による海洋進出が盛んになってきています。中国は未だかつてないほどに軍事費を増幅させて軍事力の向上に力を入れています。もしここでアメリカが反グローバリズム的政策を進め、日本の自衛を求めてきたらどうなるでしょう。もちろんアメリカは多少たりとも日本からは軍事的に手を抜くと思われるので、その隙を狙って中国が何かしら日本に仕掛けてくるでしょう。そのために日本は軍事的に強くなるほか道はありません。日本は世界で唯一の核兵器被爆国です。その事実は永久に変りませんし、平和と核兵器廃絶は訴えるべきです。では、日本は核兵器を持たず、軍事的に強くなることはできるのでしょうか。僕は可能だと思います。世界には永世中立国と言うものがあります。その代表例はスイスです。スイスは永久に、どこかの国の味方になって戦争をすることはありません。それは同時に味方がいないのも同じです。要は、どこかに戦争を仕掛けられたら、自分の力だけで自分を守らなければならないのです。実際、スイスは強力な軍隊を保持していることが知られています。日本はよく平和ボケしていると言われます。これは周囲に強い国々がいるにもかかわらず、軍隊をもたずいるからです。国民は戦争など起きるはずはないと言う根拠のない意見を持ってる人が多いように感じられます。日本は強い軍隊を持つべきです。それは戦争のためでなく、戦争から我が国を守るために。

グローバル化が終わるわけではない

しかし、先進国が反グローバリズムを掲げ始めても、グローバリズムが消滅するわけではありません。日本はまだグローバリズムによる労働者の減少は大きく現れてないので発展途上国に進出することは可能です。しかし、近く力仕事などの労働は発展途上国やその国民によって仕事の減少が生まれることは目に見えています。早いうちに先進国民に求められる仕事を見極めておく必要がありそうです。

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