iOSのSafariで翻訳機能が使えない時の対処法

(AMPを回避する方法)

たこ
Salad
Aug 30, 2021

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2022/3/20 一部追記しました。

iOS14からApple純正の翻訳アプリが登場するとともにSafariにも翻訳機能が搭載されるようになりました。自分はこの機能のためにiPhoneでもChromeを使っていたため結構歓喜していたのですが、使っていくにつれてこの翻訳機能が反映されないサイトに遭遇するようになりました。

色々やっているとこの原因はAMPにあることがわかりました。

AMPとはなんぞや

近年、googleはwebページのAMP化を推し進めています。

AMPというのは、モバイルサイトの読み込みを高速化するgoogle主導のHTMLフレームワークのこと。つまり簡単に言えば、Webページをより素早く開けるようにするの仕組みのことです。(アデノシン1リン酸のことではありません。アデノシン1リン酸がわからない方は義務教育の敗北なので(嘘)高校の保健の教科書のエネルギーのとこを読んでください。)

AMP ページは読み込みが速く、Google AMP キャッシュから読み込まれる場合はさらに高速化されます。

— Google (https://support.google.com/google-ads/answer/7495018)

AMPを有効にするとCDN(クラウド)上にページのキャッシュが生成され、ページのあるサーバーに直接アクセスするより高速にページを表示することができます。つまりサイトのコピーをgoogleが元のサイトの代わりに表示することで素早くサイトを見られるようにしているということです。

AMPに対応しているページは、開くとこのように上部にバナーが出てきます。iアイコンを押すと元ページのURLが表示され、このURLをタップすると元のページを表示することができるよになっています。

(ちなみに以前はAMP対応ページには検索結果のページのタイトル横に雷アイコンのAMPマークがついていましたが、現在はこのマークは無くなってしまいました。)

AMPによって起こる問題

ページ表示が高速になることによりブラウジング体験が快適になるのでAMP最高!なはずですが、それによって起こる問題も多くあったりします。

例えば、AMPはGoogleがキャッシュしているページを表示するため最新のページと異なる場合が多くあります。実際、元のページを開いてみるとレイアウトが結構変わることが多いです。サイトがより良いUIなどに変更されているのにもかかわらず古いバージョンのものがAMPにより表示されるというのは結構不便です。

またもう一つ重要な問題として前述した翻訳機能などの拡張機能が一部使えなくなります。

解決策

(2022/3/20 追記:Overanpedは有料の正式版がリリースされ、下記のtestflight版は使えなくなりました。そのため、代替として「Shockwave」という無料の 同様な拡張機能アプリがありましたのでそちらを使うことをお勧めします。https://apps.apple.com/sg/app/amp-shockwave/id1587707585

これを解決する方法を探してみたところ、「Overamped」といういい拡張機能がありました。

2021年8月時点ではiOS版Safariの拡張機能はiOS15 betaでしか使えないため、testflightよりアプリが使えるようになっています。よってこの拡張機能を使うにはiOS15とTestflight(Appleのβテスト用アプリ)が必要です。

このRedditでもF○CK AMPと言われていますね…w(これはRedditのモバイルサイトもAMP化されていてまあまあ使いづらいのが原因かと思う)

使い方

まず、以下のURL(上記のoverampedのページにあるのと同じ)からtestflight経由でoverampedアプリをインストール。

説明の手順に沿って設定して完了。

具体的には、設定アプリで Safari>拡張機能>Overamped と進み、オンにする。そしたらそのページの一番下までスクロールして「他のWebサイト」を許可にする。これで完了。

すると、Safariでページを開いた時にURLのボックス内にパズルアイコンが表示され、AMPサイトをスキップして直接元サイトに飛ぶようになります。やったね!

今回はそんなところで以上です。快適なwebブラウジングのための仕組みがブラウジングを妨げるというなんとも悲しい状態になってしまっていますが、とりあえずoverampedを使って普通にブラウジング環境を取り戻せたので一件落着というわけでした。

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