WWDC21プチ予想大会

Appleの今までの集大成が実る時が来る、のかも

たこ
Salad
Jun 5, 2021

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6/6 MacBook Proに関する記述について加筆修正を行いました。

待ちに待ったWWDC21が間もなく開催されますね。

そこで、現時点で明らかになっている情報を繋ぎ合わせて発表されそうな2つの製品の概要について軽く予想してみたいと思います。

マニアックな情報もちょこちょこありますので物好きの方に楽しんでいただければ幸いです。 なお、各種OS類が発表されることはほぼ確実なのでそれについては省略します。

では行きましょう!

その1:Apple Grass

今回の目玉の1つ目はこれになるんじゃないかなぁと思われるApple Glass。

上のような眼鏡をかけたティザー画像が公開されていることからも期待が膨らみますが、僕がGlassが出るのではないかと思う理由は他にもいくつかあります。

スマートフォンに接続されて使用するNrealLight(https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1212759.html

まず1つ目はM1チップ周りの準備ができてきたと言うこと。

そもそも持論として、僕はM1チップはApple Glassへの布石だと考えています。Hololendsなど他社のxR製品においてバッテリーとパフォーマンスの兼ね合いの問題はつきものでした。Hololends2ではその性能不足を補うためにサーバーエンコーディングを行っていたり、NrealなどはAndroidスマホ側で処理を行う仕組みになっていたりします。

https://www.zdnet.com/article/apple-silicon-m1-chip-heres-what-we-know/

そんな中、M1チップはMac向けとしてコンピュータに要求される高い対電力パフォーマンス性能を実現しました。そんなM1チップの特に高効率コアを駆使することで、少ないバッテリーでxRの体験を実現させることができるようになり、Apple Glassが実現できるようになるのではないでしょうか。

またこれまではAチップしかLiDARを扱える環境はありませんでしたが、iPad Pro 2021の登場によりLiDAR×M1の組み合わせが実現してしまいました。つまりもうすでにM1チップ上でLiDARにおけるセンシングや機械学習が使える状態になっているのです。これにより、Aチップ向けのLiDARをa使ったサードパーティのアプリケーションなどが全てM1を積んだGlassにおいても有効になる可能性が考えられます。

さらに、M1チップはセンサーへの接続性が高いという話題もあります。

この記事では、M1チップがAppleカーに使われるのではないか?という文脈でM1チップのセンサー等への拡張性の高さについて触れられています。しかし、個人的にはこれが車ではなくGlassのセンサーのための仕様なのではないかと思っています。M1チップは、LiDARや加速度センサ、U1チップなどたくさんのセンサーをGlassに搭載させた際にも使えるように前もって拡張性を高めて設計されていたのかもしれません。

次に時期的な問題です。

この動画の14:38あたりからDanboさんが述べられているように、WWDC21でデベロッパーへ開発リソースを提供し秋頃発売開始するという流れが十分に考えられます。そう考えると逆にApple Glassを発表するタイミングは今しかないような気もします。

また、Appleが最近追加したApple Watchのアクセシビリティ機能にも気になるものがあります。

指のピンチなどで操作が可能なもので、WWDC21で発表されるであろうwatchOS8にて実装されるとみられています。これがなんともxRの操作っぽく見えるんですよねぇ…この機能がWWDC21で詳しく公開されるとするならば、同時に似たような機能をGlass向けに発表してくる可能性があります。

こうなってくると果たしてGlassはどういう形態で使うものになるのかも気になるところ。Watchと同じようにiPhoneとリンクさせて使い、WatchやiPhoneと連動して操作ができる(ex. 操作は上のアクセシビリティのようにWatchを介して手の動きを取得するとか)みたいな仕様になる可能性はありそうです。

また、GlassのOSは何になるのかというのも気になります。先程のガジェタッチの動画の24:00あたりからDanboさんが述べているようにGlassが室内デバイスとして想定されているのであれば、先日ちょっと話題になっていたhomeOSとも関連してくるのかもしれません。26:15あたりから松村さんが述べられているように、Homepod miniが多数のセンサーを積むようになったためApple製品の室内マッピング性能が現時点ですでに十分に備わっている状態にあります。ですので、そういった今までの布石の本丸としてhomeOSと絡めてGlassを展開してくる可能性も十分考えられます。

その2:MacBook Proシリーズ

そもそもM1劇場はまだ序章だった

M1チップ搭載MacBook Air、Mac miniが登場したことにより賑やかになった今年のMacコミュニティですが、おそらくこのApple Sillicon劇場はまだ始まってすらいないはずです。

M1搭載Mac2種は本当に話題になっていましたが、個人的にはあれは試作機的立ち位置を出ていない製品で必要がなければ買わないほうがいいのではないかとさえ思っています。なぜなら、完全に筐体が使い回しだからです。

ただ既存の筐体を使い回したようにしか見えないM1 MacBook Airの内部構造。(https://iphone-mania.jp/news-330155/

今回春の発表会にてようやくiMacのリデザインが行われ、M1チップを生かしたデザインに生まれ変わりました。このようにM1チップは、Macの筐体を再設計させうるほどの変革を生む力を持っています。しかし、今現在販売されているM1 Airとminiは既存の筐体に埋め合わせをして部品を詰め込んだようにしか見えない構造デザインになってしまっています。M1 MacBook AirにはIntelモデルで元々ファンがあったところに上の右の画像のようなヒートシンクがあるのですが、とりあえず穴埋めしたとしか思えないような形の設計になっています。

M1 Mac miniの中身はあからさまにスカスカ。

またM1 Mac miniも、このようにIntel Mac miniと比べると筐体はほぼ同じなのに中身がスッカスカ。逆にリデザインされた際には、この余白分だけコンパクトになった製品が登場するのかもしれません。楽しみですね。

このようなことから、やはりM1劇場の本番は24inch iMacから始まったと言って良いでしょう。劇はまだ始まったばかりなのです。

新時代の”Pro”

そんな感じでM1劇場本章の一人目の役者はiMacだったわけですが、これは完全にライトユーザー向けでした。

この動画の冒頭でMKBHDが言うように、24inch iMacは私たち(こんなニッチなMediumの記事を読みにきていただいている皆さん)にとっては ”not for us” な訳です。

ですが、WWDC21ではついに”exactly for us”なMacが出てくれるはず。つまりパワフルなM1チップ系列の Proラインの登場です。ついにM1劇場の主役の登場ですね!!!わあい!!!

©︎salad, source:https://iphone-mania.jp/news-364258/

現時点の情報では各コア数はこのようになっています。この情報から単純に考えても、省エネ時はM1並の低消費電力性能が発揮でき、フルパワーで動かすと2倍の性能向上が見込めると言うことになります。エグそう。

ちなみにM1XのGPUは、Intel MacbookPro 16inchにオプションで搭載可能なRadeon Pro 5500M並の性能になるとか、Windowsのゲーミングノートパソコンで使われているモバイル版RTX3070並みの性能を半分以下の消費電力で実現するとか言われています。

後者の噂が本物であれば、全てのMacBook ProがWindowsの上位ゲーミングノートと同性能になるとかいう意味のわからないえげつない状態になるんですが….どうなるんでしょうかね。もしこれが実現したらM1X Macの無双状態になりそう。 今まで「コスパがゴミ!」「macOSとAppleロゴ代が高い」とか散々言われてきたMacの大どんでん返しが見たいところです。

また、注目すべきポイントとしてFaceIDがあります。M1搭載iPad proが登場したことによって、M1でFaceIDのセキュリティの処理が可能であることが証明されました。これにより技術的にはもうすでにFaceID搭載のMacが完成してしまっていると言えます。そして、MacBookの筐体デザインが変更され角ばったものとなれば、iPad Proからホームボタンが消えた時と同じようにFaceIDを搭載する流れになることも十分考えられます。iMacでTouchIDに対応したりもしてますしね。

他に噂されている情報としてポートの話があります。HDMIやSDが復活するというものです。しかし、AppleはiMac 24 inchでポートをまさかのType-c形状(内訳はThunderboltとUSB)のみにしてしまったので、個人的には流石に今更MacBookでHDMIを復活させることはないんじゃないかと思います。この情報の出元はミンチー・クオ氏であり、彼の最近の予想があまり正確でないと言う点もポイントです。

ポートといえば、M1 MacBook Air、MacBook ProはThunderbolt3/USB4のポートが二つだけでしたね。この点はM1Xではグラフィック周りが整備されてThunderbolt3/USB4が4ポートになると考えられます(ちなみにIntel MacBook ProはThunderbolt3が4ポート)。

M1 iMacでもThunderbolt3/USB4が2個とUSB 3が2個積めるようになったので、じきに出るであろうリデザインされたMacBook Air?やMac miniの方はこの構成で来るでしょう。

あと考えられることはディスプレイ面のデザイン変更でしょうか。

ベゼル下の「MacBook Pro」と言う文字が消えると言われています。それだけだとふーんって感じですが、個人的にはそれに伴いベゼルのデザインが変わると考えています。

クリック等で拡大できます…

現在のMacBookのディスプレイ面は、上部のガラスの淵から下部の文字の入っている部分にあるゴム部分までが上下対称に幅がとられています。右の写真のように、ガラスではない文字の書いてある樹脂製の部分も含めた下のベゼルの幅が上のベゼルの幅と同じになっているのです。

と言うことは、下の文字がなくなり下のベゼル部が狭くなれば上部のベゼル部も狭くなることが考えられるわけです。筐体が角ばったデザインになればカメラをより端に収められるようになるので、上のベゼル幅が狭まる可能性は高そうです。最近のMacBookは4辺のベゼル幅が揃っておらず個人的には気になっていたので、これが再設計されているととても嬉しいなあと思います。

と言うわけでWWDC21についてプチ予想大会をしてみました。

WWDCが開発者向けであると言う点からもこれらの2つのデバイスは開発者に特に深く関係するものですから更新がなされるように思っていますが皆さんはどう思われますでしょうか。

大きな転換点となりそうなWWDC21、非常に楽しみですね😙

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