音を出さない音楽アプリは意味を持つか
カセットテープの最後の空き時間はアルバムの一部なのか
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2 min readDec 31, 2018
自分のアプリの話題。
カセットテープアプリは世の中にたくさんある。だいたいどれもデバイスに入っている音楽をかけながらテープが回転している映像を表示する。そこにはアプリならではの新しい機能はまずない。このアプリもその点は同じで、既存のカセットデッキを再現したものに過ぎない。
では、すでにいくつかのアプリが出ていたのに、このアプリを作った理由は何か。
作った理由
カセットテープは時間いっぱいに曲が録音されることはほとんどなく、各面の最後に空きが出来てしまう。すると、アルバムを録音するとき、その空きの時間はアルバムの一部なのかそうではないのかという問いが出てくる。
この空白時間はどういう媒体で出されたかによって製作者側の意図が変わる部分である。レコードで出されたものなら製作者の意図だろうし(テープとレコードの時間が同じにはならないが)、CDなら製作者の意図ではない。そういう見方もできる。ただ、製作者の意図がどうであれ、そこに空白があればこの問いは出てくるというのが私の感じ方である。
このアプリは、この問いに結論を出すことが目的ではなく、その問いが生まれる状況を実現させることが目的である。
ストアで売っているほかのアプリには、この部分を再現しているものがなかった。カセットをシミュレートするならそこを再現しないと、という気持ちがあったので自分で作成した。