『好奇心を“天職”に変える空想教室』植松努 (著)

書籍紹介コーナー

金登 大典
KINTO BLOG
3 min readAug 30, 2017

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『好奇心を“天職”に変える空想教室』植松努 (著)

TEDトークで植松さんを知った方も多いと思うが私もそのうちの一人だ。訛のある語り口で淡々と失敗談や経験談、周りに振り回されずに自分の信念を持ち続けた彼の実体験には思わず胸が熱くなる。

「思いは招く」この著者が伝えたいことは夢を諦めず、淡々と情熱を注ぎ続けることの大切さだ。著者は子供の頃から研究熱心なタイプであったらしい。しかし周りと違うことをすると出る杭は打たれるが如く散々否定され続けて悔しい思いを繰り返してきた。

せっかく、自分の考えを持っているのに周りと違うだけで夢を諦めてしまう教育や考え方は間違っているのではないか?という主張にはその通りだと思う。

実は今、世界が真剣に探しもとめているのは〝やったことがないことを、やりたがる人〟です。あきらめずに、工夫をする人。これだけでオッケーです。ぼくもそういう人と一緒に仕事がしたいです。

しかし、新しい挑戦には周りの批判が付きまとうのである。確かにリスクを取ることに見えるのかもしれないが、もっと怖いのは思考停止に陥ることだ。日本の人口は縮小傾向にあり、限られたパイを奪い合う熾烈な競争が繰り広げられている。会社の寿命もどんどん短くなり、もちろん終身雇用も期待できない。一つの会社に一生勤め続ける時代のルールは大きくチェンジしている。

そこで、必要となってくるのが自分の頭で考え続ける能力だ。大事なのは「なんで失敗したんだろう」「だったら次はこうしてみよう」という仕事のやり方だ。 たったそれだけのことで、失敗は最高の経験と資産へとなっていく。

これは、そんな閉塞感のある時代だからとか、大変なことのように思い躊躇してしまうとかじゃなくて、実際は大変だけど興味があることに情熱を傾けた方が楽しいに決まってるからだ。みんな子供の頃はみんなそんな感じじゃなかっただろうか?もちろん、学び続けないと行けないけど好きなことなら勝手にそうしてる。全然めんどくさくも大変でもなく楽しくて没頭できる遊びのような感覚なのだ。そして「一緒に仕事したい」と思われるような人物になっていくことが大切だ。それが社会で生きていく自立した個人という生き方なのだと思う。

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金登 大典
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日本書紀より伝わる香木伝来の地、淡路島でお香を作っています。写真とコーヒーが好き。 www.kinto.me