日本流のイノベーションが、今後の世界を変える

成瀬 功一
執行役員 Enterprise Group

2010年大手組織コンサル会社へ入社し「新規メディア事業立ち上げから営業・運営」を実施、組織コンサルティングも経験。

2013年外資系コンサルティング会社へ移り、大企業イノベーションに関わるプロジェクトを多数経験。並行して、日本の複数スタートアップに対する立上げ支援〜インキュベーションを多数実施。某大企業主催アクセラレータプログラムへスタートアップ側として参加し、採択企業に選ばれた経験を持つ。

2018年よりサムライインキュベートに参画。大企業のオープンイノベーションをはじめとする事業創出支援を担うGroupを率い、国内のみならず海外との連携も積極的に行う。


次の世界のイノベーションは日本が価値を発揮できる

我々サムライインキュベートは、元々ベンチャーキャピタルとして創業し、現在はもう一つの主力事業として、大手企業のイノベーション伴走支援に力を注いでいます。

その背景は、我々のスタートアップネットワークやインキュベーションナレッジが活かせるだけなく、現在の世界的なイノベーションシーンにおいて、日本企業の力が発揮出来る時代が来たと考えているからです。

現在、世界のスタートアップ投資領域は、これまでのソフトウェアドリブンな領域から、研究開発やサプライチェーンが必要なディープテック領域に移行し始めています。

しかし、ディープテック領域は一つ一つの開発期間が長く、投資規模も大きいので、スタートアップ1社が直接顧客の価値になるプロダクトを提供するよりも、製品の一部の革新要素に限られるため、既存のバリューチェーンを築いている大手企業がそれらを導入・共創してくれないと成長できない構造にあります。

つまり、スタートアップは導入・協業先の大手企業が顧客であり、その課題解決をすることを求められる時代になっています。そんな中で、日本は世界的にも大手企業がトップクラスに多い国であり、世界のスタートアップから連携希望やナレッジシェアを求められています。

我々は日本の大手企業が一丸となり、グローバルの多様なスタートアップを巻き込みながらバリューチェーン全体のデジタルトランスフォーメーションをいち早く進めていくことで、GoogleやAmazonとは全く異なる手法・ポジショニングで、もう一度日本から世界を変えていけると考えています。

このコンセプトを体現するため、弊社では2019年に「SAMURAI GLOBAL OPEN INNOVATION PLATFORM」を立ち上げ、日本企業のグローバルイノベーション支援を急加速しています。


これからの日本企業のイノベーションの課題は「収益化」「グローバル化」

ここ5年くらいの間に、日本の大手企業におけるデジタルイノベーションへの取り組みが急速に普及した印象です。当時は、我々の支援先も大手メーカーが中心でしたが、今ではほぼ全ての業界の企業とお仕事をさせていただくようになりました。その中で、最近よく相談を受けるのは「①収益化」「②グローバル化」の2つの課題です。

「①収益化」については、現状の日本では「新事業のアイデア出しや良いスタートアップとの出会いはある」が「事業化・収益化」に至っているものはほぼ皆無という状況があります。

「②グローバル化」については、まだまだ新規事業では「まず最初は日本でローンチ」や、スタートアップ協業では「まず組みやすい日本のスタートアップを探す」という状況です。明らかに海外市場の方がフィットする事業、または、日本より海外で探すべきスタートアップ領域であっても、日本の中で閉じているために右往左往してしまっているケースをよく見かけます。

新規事業がうまくいってない企業から聞かれるのは、「このビジネスモデルのどこを改善すべき?」「この技術では優位性が足りないか?」といった事業に関するものです。しかし、よくよく話を伺ってみると、ビジネス自体よりも社内の取り組み方の問題に帰着することが大半です。

例として大手企業では、まず情報収集から入る人や一通り勉強し自分で納得できるまで前提整理をしてから実戦に移す人が多いですが、それはイノベーションにおいてはスピードを著しく損なう要因でしかありません。つまり、大手企業での成功要因がイノベーションでは弱みになることが多々あります。しかし、会社の上司や同僚からはそれを求められることが多くあります。


イノベーションを成功させるには「組織のイノベーション」を同時に起こす必要がある

多くの大手企業では、中長期の経営計画にイノベーションのテーマは掲げられていても、それを実行しているのは既存の事業を運営してきたメンバーだけでやっている、または、外部のIT企業や金融企業から数人のトップを連れてきたものの技術・製品が分からないために既存の経営陣と折り合わず、うまく活かされていない、と言う状況であることがほとんどです。

つまり「戦略にはデジタルを取り入れたが、業務プロセスや組織・人材は今までと変わらない」という状況であり、別物として考えた上で連携・統合を図っていく必要があります。企業によっては最初の段階はイノベーションの部隊を出島として切り出した方がうまくいく可能性すらあります。

また、日本の教育やキャリアは文系理系が分離されており、例えば「ファイナンスと技術」の両方を理解して統合的に扱える人材がほとんど存在しません。しかし、新規事業の経営には、事業や技術だけでなく出資・M&Aのスキーム活用や組織・人材を統合した「ハイブリッドナレッジ」が求められます。

そういった組織や人材の改革を同時に行えるかが、イノベーションを短期で成果を出すために必要不可欠です。

そして、そもそもそんな組織改革や人材配置を会社で承認してもらい実行するためには、経営陣を動かすストーリーとして、世界のテックトレンドを知った上で、自社の歴史とアセットを掛け合わせた緻密なイノベーション戦略ストーリーや、地道な草の根活動も欠かせません。


日本から世界を変えるには、スタートアップと大手企業のナレッジを統合することが必要

我々はこの状況を打破するために、大手企業に向けてハイブリットナレッジ型イノベーション伴走支援を行っています。単なる事業・製品開発やオープンイノベーションの支援ではなく、ベンチャーキャピタルとしてのスタートアップ界隈のナレッジ・ネットワークと大手企業イノベーションのナレッジを融合し「ミクロ(個別事業や人材)と マクロ(戦略や組織)の両面から、グローバル横断でのイノベーション支援」をしています。

これは日本でも我々サムライインキュベート独自の強みであり、今後の日本発イノベーションの発展に最も必要なナレッジだと自負しています。

<大手企業イノベーション支援の活動内容>
・日本企業の中から新規事業・スタートアップの輩出
・グローバルのスタートアップとの協業、
・スタートアップへの出資・M&Aの支援
・イノベーション組織構築や人材開発の支援
・イノベーション全体戦略策定


まずは、一秒でも早く自分がアウトプットすることが何より重要

どんどん事業を生みだし成長させている人に共通しているのは、周りが反対していようとも、土日や深夜の時間なども使って、自費で小さくでもトライ&エラーを実行し、イノベーションの種(最初の成果)を経営陣に差し出すことで、自社でもやれる可能性を会社に見せつけた人です。成功している人は必ずこれに類する苦難の経験があるはずです。

大手企業では、まず情報収集から入り、一通り勉強して前提整理をしてから動く人が多い印象です。そのマインドセットは、イノベーションにおいてはスピードを著しく損なう要因でしかありません。しかし上司や同僚もそれを求めてくる、と言う悪循環はほとんどの企業で起こっているのではないでしょうか。社内でそんなことをしている間に、人も金もある大企業が、設立数年のスタートアップに負ける例が多数存在しています。

会社の指示・承認を待つのではなく、時間を見つけ、チャンスを見つけ、人目を憚らず、どれだけ自分の成果をアウトプットしPDCAを回せるかが、イノベーション成果に比例すると考えています。

我々自身もそんな気概を持ち、共に日本から世界を変えていく仲間として、スタートアップや大手企業イノベーションを支援しています。


■サムライインキュベートが提供するグローバルオープンイノベーションの詳細はこちらから⬇︎

■国境を超えた共創の”リアル”――なぜ今、大企業が「グローバル・オープンイノベーション」に取り組むのか?
(成瀬登壇イベントレポート)はこちらから⬇︎

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