はじめに

こんにちは!サムライインキュベートInvestment Group坪田と申します。

今回の記事では、弊社がダイキン工業株式会社様(以下「ダイキン工業」)と共同開催で行うプログラム、「第1回AirTech BootCamp」についてより多くの方に詳しく知ってもらって興味を持っていただけるように、ダイキン工業のみなさまにインタビューした内容を中心にお伝えします!

<この記事でわかること> — — — — — — — — — — — — — —

・サムライインキュベートが開催するBootCampとはそもそも何なのか?
・AirTech BootCampでは何を目指しているのか?
・参加するスタートアップや研究者にはどのようなメリットがあるのか?

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サムライインキュベートが開催するBootCampとは?

弊社では現在、「Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合(通称:6号ファンド)」を通して、スタートアップ企業への出資・インキュベーション活動を行なっています。

新規投資活動に関しては、大きく3つのパターンに分かれています。
①通常投資
②Batch Program
③BootCamp

①の通常投資というのは、起業家と個別に出資条件や時期について話し合い、投資を実行するパターンです。「起業家から弊社へ直接お問い合わせ」「イベントやSNSを通じて直接交流」「他起業家や他投資家からご紹介」というような接点が中心となっています。

②のBatch Programは、これから起業しようとしている/起業直後の方を対象とした、事業アイデア創出から具体化、初期の仮説検証まで支援する定期開催プログラムです。募集テーマは6号ファンドと同じ「物流」「フィンテック」「ヘルスケア」「建設」「リテールテック 」「MaaS」となっています。
(プログラムの詳細については、こちらの前記事に記載していますので、当記事では割愛させていただきます。)

③が今回の記事テーマでもあるBootCampです。これは、弊社だけでなくファンド出資企業であるLP各社とそれぞれ共同開催で実施する短期集中プログラムです。

Batch Programは6領域について広く募集し、事業アイデアの創出から行うプログラムであることに対し、BootCampは共同開催する企業と一緒に、スタートアップや研究者の事業・技術と協業することで一気に事業立ち上げを行なって課題解決を目指す取り組みです。

そして、その記念すべき第1回が今回紹介する『ー ダイキン工業×サムライインキュベート ー第1回AirTech BootCamp』です!


AirTech BootCampとは?

グローバルで空調事業を展開するダイキン工業と、出資・インキュベーションを行うサムライインキュベートが、スタートアップ企業や研究者とのコラボレーションを通じて、改善の可能性が大きい「空気・空間(Air)」に「技術(Tech)」を掛け合わせた「AirTech」による新しい価値を創出する取り組みです。

実現性の高い事業創造をめざして、2023年までの5年間継続して開催することで「健康的な空気」「快適な空気」「生産的な空気」を作ることを目指します。

第1回の今回では、「アレルゲン」「ウイルス」のセンシング・不活性化や「ストレス」のセンシング・抑制といった具体的なテーマを掲げています。

弊社からの前置きが長くなってしまいましたが、これから当プログラムの狙いや参加者に提供できるメリットについて、ダイキン工業の皆さまに実際にインタビューした内容をお届けします!

今回はプログラムにメンターとしても参加されるダイキン工業株式会社テクノロジー・イノベーションセンターの三谷さん、井上さん、安井さんにお話を伺いました。


なぜ、オープン・イノベーションに取り組むのでしょうか?

三谷さん:
ダイキン工業がそもそもどういう会社か、というところからご説明します。過去には色々やっていた時期もあるのですが、特に直近20年ほどは「選択と集中」という意味で空調・フッ素化学に絞って活動してきた会社です。だからこそ、ここまで成長できているし、他の総合家電メーカーさんよりも強みをさらに磨けてきたのかな、と思います。

また大きな特徴としては技術力を重視してきた会社で、うるるとさららや省エネといった製品・技術を通じて社会に貢献しながら市場を開拓してきた歴史があります。結果的に、世界中に事業展開して非常にバランスの良いポートフォリオを組めている会社で、事業の土台は強固なものになってきたのかな、と感じています。

一方で、グローバル№1達成の次のフェーズを描くという点で、買収などだけではなく自分たちでも新たな価値を生み出し、市場を創っていかないといけないと考えています。

そんな中、社外でも言われている通り、自前だけでは特にスピード面において限界があり、オープン・イノベーションを非常に重要な手段として捉えています。

今回のテーマである空調・空間といった、『我々の既存アセットも活用できる得意な領域』においても、AI・IoTのような『我々は不得意でも、それを得意とする外部の新しい会社』と組むことで、さらに新たな価値を届けるようなこともできるのでは、というのがオープン・イノベーションの狙いです。

ダイキン工業の三谷さん

今回のBootCampでは、なぜこのテーマを選定しましたか?

注)今回のBootCampで対象とする募集テーマは下記4つ

・空気中のアレルゲン・ウイルスセンシングによる種類の特定・可視化・定量化
・空気空間的アプローチでカビ・花粉・ウイルスを不活性化
・空間中における非接触でのストレスセンシング
・空気空間的アプローチで気分を落ち着かせる・ストレスの抑制

三谷さん:
『空気で答えを出す』という我々の思いを、どんどん実現していきたいと思ったからです。カビや匂いなどは実際にお客様から伺うことが多かった空間課題ですし、途上国で課題になっているウイルスなどを空調で解決できれば、より大きな社会インパクトに繋がるからです。

空気・空間領域の事業可能性は大きいと思っている一方で、これまでになかった価値を提供していくことはチャレンジングなので、パートナーと組んで進めるのがひとつの方法だと考えています。

当社の強みである湿度/温度/気流/空気質のコントロール技術は、人の健康や生産性にある程度の影響を与える一方で、もちろんそれだけではないと考えています。そのため、「逆に、こんなやり方がありますよ」「外からこんなものを足せばもっとできますよ」という方法をBootCampで参加パートナーの皆さまと考え、事業化を実現したいです。

安井さん:
サムライさんから以前紹介してもらった企業も、普段ではなかなかリーチできなかったスタートアップ企業で、自分たちや技術者もワクワクしながら関わることができています。今までは大きな大学や企業と取り組んでいましたが、地方の大学や研究者、スタートアップ企業も含めて一緒に取り組めるのは非常に良い機会だと考えています。


ちなみに、今回メンターで参加される皆様の所属するTIC(テクノロジー・イノベーションセンター)とはどのような組織なのでしょうか?

三谷さん:
元々オープン・イノベーションは非常に大きな経営課題として認識しており、研究所も持っていたのですが、化学事業や空調事業など領域別で分かれていて、横断型でも作らないといけないというところから設立されました。社内の部門を超えたコラボレーションもありますが、産学もスタートアップも巻き込んだコラボレーションにより技術やオープン・イノベーションの集積地がTICになると考えています。

約700人の技術者が集まっている場所であり、既存製品の開発、研究、新しい製品への転用を考えている人など様々なメンバーがいます。その中でも、特にスタートアップとダイキン工業や世界中をつなぐハブになるのが、我々の所属する部署の位置付けとなります。

テクノロジー・イノベーションセンター

ダイキン工業が考える、今回の参加者にとっての魅力とはなんでしょうか?

安井さん:
TICが持っているアセットとして、様々な環境で実験できる施設があります。

空調をつけた中で生活をしながら生体反応がどのように変わるか計測できる部屋、室内機や室外機から出る電磁波を細かく計測する世界初の「電波暗室」など、特殊な空調環境でも実験できる場所は今後スタートアップと協業する上でも提供できます

テクノロジー・イノベーションセンターの実験施設(電波暗室)

三谷さん:
我々も大企業になり、正直に言うと協業のハードルは低くないと認識しています。一方でそこを突破できれば、家庭やオフィス、公共の場にも導入されている空調を活かすことができるので、色んなことができるポテンシャルがあり、そこにアクセスできるのは参加者にとってメリットと感じていただけるのではないか、と考えています。

安井さん:
オープン・イノベーションをこれまでやってきて、「スタートアップとやりたい!」という気概が高くなっていますし、特にモチベーションが高いメンバーがアサインされています。大企業の定型的な進め方ではなく、若いメンバーを中心として新しい取り組みや方法を色々とトライしていますので、組み方は柔軟に考えられるチャンスだと思います。ベンチャーキャピタルと組んでイベントを実施するのも初めてなので、非常に面白いことができるのでは、と期待しています。

サムライ:
2日間のプログラムに、技術者の方は参加しますか?

三谷さん:
はい、参加予定です!

サムライ:
ということは、技術に関するアドバイスもいただけますか?

安井さん:
参加者がアイデアをブラッシュアップする中で、「こうやった方が良いのでは?」と専門的なアドバイスができる技術者も参加する予定で組んでいます。


参加者に約束できることや、参加者に期待していることがあれば教えてください!

三谷さん:
できない理由を探すよりも、どうやったら実現できるか、参加者の持つ技術理解も含めて、前のめりに実現できる方法を探します。むしろ、できない理由を一つずつ潰していく覚悟で挑むつもりです。新しいことをやる上で、なるべく可能性を潰さないことは大切にしていて、面白いアイデアに対して真摯に向き合いたいと思っています。

「ハードルが高いからやらない」ということは絶対にしたくないですし、大企業がスタートアップを使う、というような姿勢は絶対にしません。

ダイキンが考えたこともないような視点からのユニークな発想や技術を非常に期待しています。サムライさんが普段関わっているようなプレシード・シードといった世間にはまだ広く認知されていないような企業・研究者のご参加をお待ちしています!

井上さん:
世の中にはまだまだ私たちの知りえない技術や可能性が埋もれていると思っています。そんな様々な可能性と出会い、それをサムライさんと一緒に育てていく場だと思っておりますので、これまでご縁が無かった方々からの参加をお待ちしています。

ダイキン工業の安井さん

安井さん:
これは応募を検討される方に向けてなのですが、実際にダイキン工業の売上の9割は空調事業なので、エアコンのイメージは強いと思います。「自分のやっている研究は関係ない」と思うのではなく、面白さやユニークさがあれば何か一緒に取り組む方法は絶対にあるはずなので、今すぐのシナジーがなくても、まずは一歩踏み出して応募していただけると非常に嬉しいです!


最後に、それぞれから想いを伝えてください!

三谷さん:
ハッカソンは過去にもやったことがあるのですが、ベンチャーキャピタルからの出資を含めて具体的な協業を前提とした取り組みは社内としても新しいチャレンジです。

だからこそ面白いと思っていますので、そういったことを同じように楽しめる参加者と一緒に事業創りがしたいので、ぜひドシドシご応募いただければと思います!

井上さん:
今回のAirTech BootCampをきっかけとして、みなさまと出会い、サムライさんと一緒にダイキンの新たな未来につながるようなワクワクとした場にしたいと思っています。この場から空気・空間分野における新たな価値創出を目指しましょう!!

ダイキン工業の井上さん

安井さん:
新しいことをやりたいが自分たちだけでは限界があるという中で、ユニークな人と新しく話すことで、お互いの視野が広がるのではないかと考えています。

今回もそのようにアイデアが広がり、事業実現に繋がることを期待しています。ダイキン工業のメンバーも一人一人がとてもユニークなので、ぜひ一緒に事業創りを行いましょう!


さいごに

インタビューは以上です!ご覧いただき、ありがとうございました!

弊社もベンチャーキャピタルとして日頃から様々なスタートアップ企業、起業を考えられている方にお会いしているのですが、今回はかなりテーマを絞って募集していることもあり、ユニークな技術を持った面白い企業や研究者の方にお会いできるのでは、と非常に楽しみにしています。

独自の技術やアイデアを持つ参加者の皆様と、多大なアセットや技術を持つダイキン工業、0→1の事業創造時に出資・インキュベーション活動をしている我々が三位一体となることで、世の中をアッと驚かせる価値の高い事業を創りましょう!!!

詳細・ご応募はこちらから!

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サムライインキュベートの公式ブログです。

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