衝撃的な展開が起きました。Apple の Safari (WebKit) の WebRTC 対応に H.265 が入るということです。これがリリースされたらSafari 同士で通信するときは H.265 が採用されます。
ただし他のブラウザは H.265 に対応していませんので、あくまで Safari 同士のみで実現します。
Add initial support for WebRTC HEVC
正直 Safari でも流石に H.265 に対応するというのはないだろうとたかをくくっていたんですが、Intel が用意した H.265 対応の libwebrtc を参考に WebKit に採用されとのことです。
詳細は Intel と Apple の連携を手助けした CoSMo の Alex がブログを書いてくれています。
この対応は次(または次の次)の Safari Technology Preview に入ってくるそうです。つまり試せるのは思っている以上に早い、ということです。
時雨堂の対応
WebRTC SFU Sora での対応
もちろん H.265 に対応していきます。
今回の対応に WebRTC SFU Sora 側で対応する必要があるのは RFC 7798 へ対応する事です。また WebM で H.265/Opus という形式での録画も可能にしていきます。
Sora iOS SDK での対応
かなり厳しそうです。libwebrtc 側に今回のコミットがマージされるのであればかなり良いとは思います。
Sora Unity SDK での対応
なんとも言えません。ただ対応できたら NVIDIA とかうまいこと使ってやりたいです。
WebRTC Native Client Momo の H.265 対応
かなり厳しいとは思ってはいます。とはいえ、興味はありますので、優先実装で投資してくれる会社さんがいれば、という状況です。
NVIDIA VIDEO CODEC SDK や NVIDIA Jetson Nano で H.265 での 4K 配信ができるようになる … とかは楽しそうですよね。
パテント関連
まだ調べられていません。Sora はエンコードもデコードもしないため問題ありませんが、Momo はわかりません。H.264 の場合はハードウェアエンコーダを使うだけであれば特に問題ないとの回答を公式からもらっています。H.265 についても確認していくつもりです。