WebRTC SFU サービス Sora Lite を正式リリースしました

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shiguredo
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4 min readNov 13, 2019

Sora Lite は Sora Labo に移行しました。

オープンベータテストをしていた Sora Lite を正式リリースしました。

このサービスは商用製品である WebRTC SFU Sora を非商用利用であれば無料で使うことができるサービスです。

経緯

WebRTC SFU Sora 自体は法人向けという意味ではかなり安いのですが、個人で買うのはかなり現実的ではありませんでした。

そのため以前は Sora をSaaS 化した、WebRTC SFU as a Service Anzu という個人開発者向けのサービスを提供していたのですが、色々やりたいことを詰め込みすぎてしまったこともあり、継続的にメンテナンスすることができなくなり最終的にはサービス自体を閉じてしまいました。

ただ、やはり個人開発者にも Sora を使ってもらいたいという思いはなくならず、Sora Lite を提供するに至りました。

コスト

Sora Lite はとにかくコストを下げて、継続性を重視しています。

  • デザインは最低限
  • サポートを提供しない
  • 運用保証を提供しない
  • ドキュメントを提供しない
  • 帯域保証を提供しない
  • 接続保証を提供しない

とにかく色々提供しないサービスにしました。Sora は SDK が充実している事からそちらを理解できる人だけをターゲットにすることで大幅なコスト削減を実現しています。

支える技術

Sora Lite は WebRTC シグナリングサービスの Ayame Lite を活用しています。そのため数週間でリリースできました。

Webサーバは Go の Gin を利用し、データベースは SQLite3 と頑張っていません。サーバも月 $24 ドルのサーバで運用しています。

制限

Sora ができることが全部できるわけではありません。

  • 接続数制限が入っている
  • HTTP API は利用できない
  • ウェブフック機能は利用できない

ミドルウェアとアプリの連携部分を一切提供していません。そのため不特定多数に常時開放するサービスには利用できません。

連携をしたい場合は製品を購入をしてもらうえばと思います。

SDK

Sora は SDK が強みの一つです。全て OSS で公開しており、継続的にメンテナンスされています。JavaScript / iOS / Android / Unity と一通りの機能は提供されています。

あたりまえですが、これらの SDK をそのまま利用できます。

Discord

正式なサポートは行いませんが、Discord で相談はできるようにしています。今まで自社 OSS で Discord を相談の場として利用してきましたが、かなりうまく運用できている事もあり、この方針をそのまま採用しました。

今後

開発版の Sora の実験場としても使っていければと考えています。製品に乗せるか悩んでいるお試し的な新機能を使ってもらう場としても使えればと考えています。

ユーザ数が劇的に増えるということもないでしょうから、ほそぼそとやっていければと考えています。

細く長く続けられるサービスを目指します。

開発ログ

時雨堂 WebRTC SFU サービス Sora Lite 開発ログ

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