【定期活動報告】「DIYバイオ」をベースに、都内の高校で細胞農業の授業が開催されました

Shojinmeat Project
Shojinmeat Japan
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2 min readMar 17, 2019

11/1と11/2の2日間、各3時間の日程で、DIY細胞培養が初めて学校で展開されました。この授業はオプンラボが主催する「近未来ハイスクール」(http://opnlab.co/ )として行われました。都内のスーパーサイエンスハイスクール指定校にて、生徒20人(当日1人欠席)と食と畜産の未来を考える課外授業でした。

授業では、細胞農業についての解説(https://www.slideshare.net/2co/201811-123245606 )のほか、畜産農家さんとの対談、鶏胚からの細胞抽出、細胞培養実験などがありました。生徒たちは細胞培養の前の細胞抽出の段階から実験を行い、1日目に培養、2日目に観察をしました。

細胞培養実験では、ハードウェアとして、入力電圧を100Vから30程度に降圧することで、内部温度設定を70℃から37℃前後にしたおしぼりウォーマーが使われ、細胞には12日齢の鶏胚から抽出した各臓器の細胞を使いました。今回の授業ではDIY培養液やFBS代替/共培養系などは使いませんでしたが、今後の授業ではDIY培養液の合成に生徒に取り組ませるなどの検討もできます。DIYバイオ手法を使うことにより、資材費は全体で1万円以下でした。

再生医療のようなバイオテクノロジー研究の基本技術である動物細胞の培養ですが、これまでは機材や設備の問題で、一般家庭はともかく学校でも困難でした。しかしDIYバイオにより、これが一般の高校でも届くようになったと言えます。コンピューターやIT技術が一般普及したように、もし将来バイオテクノロジーが一般普及したとき、細胞培養は学校で教えることになるかもしれません。

*【定期活動報告】はクラウドファンディングサイトcampfireのパトロン限定記事を2~3ヶ月遅れで転載しております。

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Japan-based cultured meat and cellular agriculture citizen science project