4月に面接日程調整サービス「Skett」をリリースしてから早4ヶ月。実際にSkettを利用いただいている企業の方が、どんな背景でSkettの導入を決め、どのように活用されているのか、またSkettの導入によって生み出した時間をどのように活かしているのかについて、連続インタビュー形式でお届けします。
第2回目は株式会社SmartHR採用責任者の勝股さんにお話をお聞きしました。
2013年に株式会社オプトに新卒入社。新卒採用、中途採用担当を経て、2015年よりエンジニア組織の立ち上げに携わる。採用や組織組成に関わる経験を積み、2017年より株式会社SmartHRに人事として参画。
エンジニア60人の採用計画、膨大な日程調整の量
−−Skett利用のきっかけを教えていただけますか?
Skettを開発されている働き方ファームの石倉さんに出会ったのは、ちょうど前職のオプトでエンジニアの大規模採用をしていた時期でした。個人でやっているブログ記事がネットで少し話題になったことがあり、ランチに誘っていただことがキッカケです。
当時の採用計画では約60人を採用する予定でしたので、応募からの決定率が5〜10%と考えると、少なくとも600人、多ければ1,200人以上の応募数が必要です。しかし、当時はアシスタントを雇わず社員2人で採用業務を行っていたので、面接とそれに伴う日程調整に多大な時間を割く必要がありました。
本当は、エージェントさんのもとに出向いて会社の説明会を行ったり、候補者に送るスカウトの文言を考えたりと、やりたいことはたくさんあるのに、気づけばほとんど調整業務だけで1日が終わってしまうことがありました。採用担当としての成果は「優秀な人材を採用すること」なのに、1日のアウトプットが「打ち合わせ」や「会議室の予約」、「候補者とのやりとり」等だけだと、成果としては物足りない感覚になります。
また、膨大な面接量を管理し切れず、オペレーションミスが発生したこともありました。面談当日の数時間前になって会議室を予約していないことに気づき、急遽通常の選考とは異なる場所での実施になることがありました。候補者の方にも失礼なので、こうしたオペレーションミスは極力無くしたいと思っていました。
前職でも現職でも「単純作業から開放され、より成果に繋がる創造的な業務に時間を割きたい」と感じていました。そして、私がSmartHR社(当時はKUFU社)に転職して間もなくの頃に、「採用担当向けの面接日程調整ツールを作ったので、β版を使ってもらえないか」と石倉さんから連絡があったんです。
−−SmartHR社に転職された後にSkettを使い始めたんですね。大手上場企業であるオプトと比べて、SmartHR社の採用業務における課題はどのように違いましたか?
前職では面接や調整業務の多さが目立ちましたが、現職のスタートアップであるSmartHR社では、それだけでなく整備が必要なものが多い状態でした。
専任の人事がいなかったので当然と言えば当然なんですが、当時は面接でジャッジする内容が曖昧だったり、オファー金額の算出ロジックも確立されてていなかったり。色んなものにテコ入れしてていく必要がありました。
中でも、特に大きく違った点は、採用のためのスカウトを送る回数が増えたこと。面談回数は月間でおよそ60件以上。多い日で1日に5〜6件あります。私はほとんどの選考に同席しているので、日程調整以外にも時間を使う状況であるにもかかわらず、日程調整に時間をかけざるを得ないことに、ややストレスを感じていました。
面接日程をわずか数クリックで”決定”できる
−−実際にSkettを利用してみて、大きく変わった点はありましたか?
きちんと測っていたわけではないので感覚値になりますが、今までは1人の候補者の面接日程の決定におよそ5〜7分、こちらが打診した日程と候補者の日程が合わなかった場合は、10〜15分程度かかっていたと思います。それがSkettを使えば30秒で完了します。
通常、面接日程を調整する際には「候補者の予定を確認する」、「面接官のカレンダーを確認する」、「会議室を確認する」、「それぞれの予定を抑える」と4つの工程があります。一見シンプルに見えますが、この4つの工程を月に数十人分も行うとなると、採用担当者はミスがないか不安になると思います。少し前までは、その日に実施する面接予定に抜け漏れがないか怖くて、毎朝確認するようにしていました。
Skettでは、わずか数クリックで「面接の候補日が見られるページのURL」を生成してくれます。あとはできたURLを候補者に送信するだけ。このページを候補者が開くと、企業の面接官と会議室の空いている時間が候補日として表示されていて、候補者は1ヶ月ほど先の予定まで選ぶことが出来ます。候補日を選んでもらうと、企業側の面接官と会議室の予約まで自動で行ってくれます。
さらにチャットツール「Slack」と連携すれば日程が確定したときの通知もされるので、それを見ればどの候補者の日程が決定したのかを人事も面接官も把握できます。
「会議室が抑えられていなかったらどうしよう」「候補者に面接日程の連絡が送られていなかったらどうしよう」という人事の2つの心配をわずか数クリックで解決できることは、調整時間の短縮以外にも、精神的負担の軽減になっています。
採用担当のために考えられたUI・UX
−−SkettのUIやUXで、「これはありがたい」と思う機能はありますか?
アポの前後1時間を加味して、スケジュールを入れられる機能です。人によっては移動時間をカレンダーに登録していないこともあります。「面接を組んだけれど、実は移動時間と重なっていた」とならないよう、はじめは営業メンバーのSkett導入は避けていました。ところがSkettは速いスピードで改修してくれて、今では面接の前後1時間を加味した上で調整できるので、今では営業メンバーが参加する面接の日程調整にも導入しています。
また、ぼくはSkettのUXが好きなんです。操作側のクリック数を増やさない配慮がされていて、スムーズに操作できます。弊社プロダクトのSmartHRも操作性には相当こだわりを持っているので、操作が快適なサービスには愛着が湧きますね。
優秀な人材を採用するために必要なこと
−−日程調整に時間を割かなくなったことで、生まれた時間をどのように使っていますか?
状況によっては、1人の候補者の方にとても時間をかけた施策を打つこともあります。
そういった、採用において重要な「人を惹きつけるアイデア」について考えたり、そもそもの採用戦略をプランニングしたりといった”採用に繋がる創造的な採用業務”に時間を充てるには、日程調整を素早く確実にこなすのが必要になってきます。
創造的な施策を考えるときには、個人的には集中できるまとまった時間が必要になるのですが、Skettが日程調整を自動で“決めて”くれることで集中状態が崩れず、作業効率を上げられることがとてもありがたいです。
というのも、面接日程の連絡は他の予定で候補日が埋まらないよう早めに返信をする必要があります。これまでは何か集中して没頭したい作業があっても、日程調整のメール通知で集中が途切れてしまうことがありました。
そうした差し込みの仕事がなくなって、集中して作業に取り組めるようになったことは本当に嬉しいですね。
−−これからの採用活動への展望やSkettへの期待を教えていただけますか?
弊社では事業も組織もどんどん大きくなっていく中で、人事としてやりたいこと、やるべきことが増えてきています。そんな中で、日程調整業務から人事を解放し、創造的な業務に時間をかけることができるようになったのはとても嬉しいです。
今後は、弊社が利用しているTalentioなどの採用管理システムとの連携ができるともっと嬉しいですね。これからのさらなるSkettの進化を期待しています。