なんちゃってスクラムを少しだけ改善したら大きな変化があったよ

jien
SOELU Developers
Published in
5 min readDec 1, 2020

こんにちは、はじめまして。
SOELU株式会社でエンジニアをやっている日印ハーフのジェンです。
インド出身ですがヨガは苦手です。(ちなみに栃木育ち)

最近、スクラムマスターの見習いを始めたこともあり、この記事では、今年(2020年)の10月までやっていたなんちゃってスクラムを少しだけ改善してみたら「こんな変化があったよ!」というのをご紹介します。

なんちゃってスクラムのびふぉーあふたー

2020年10月以前とそれ以降のSOELUのスクラム開発をスクラムイベントに沿ってご紹介すると以下のとおりです。

  • 2週間 = 1スプリント

スプリントプランニング(びふぉー)

  • 次スプリントの開発物の確認と優先順位づけをする。
  • プランニングポーカーを用いて時間軸でタスクの見積もりをおこなう。
  • 誰がどのタスクを実装するか、メンバーの経験やスキルに基づいてタスクの割り当てをおこなう。

スプリントプランニング(あふたー)

  • 次スプリントの開発物の確認と優先順位づけをする。
  • 優先順位の高い順にタスクを並べる。
  • 各メンバーのタスクへの割り当てはおこなわない。

デイリースクラム(びふぉー)

  • 今日なにをやるかをチームに共有する。

デイリースクラム(あふたー)

  • スプリントゴール達成のために今日やること、昨日やったことを共有する。
  • 自分が抱えてるタスクやそれ以外でも困っていることがあればシェアする。
  • スプリントの進捗状況の確認をする。

スプリントレビュー(びふぉー)

  • 成果物の共有をする。

スプリントレビュー(あふたー)

  • 成果物の共有をする。
  • プライベートのあれこれやプロダクト開発で想うことを共有する。

スプリントレトロスペクティブ(びふぉー)

  • 特になにもしていなかった

スプリントレトロスペクティブ(あふたー)

  • スプリントで消化したベロシティの確認をする。
  • スプリントのふりかえりをKPTでおこなう。

上記の一般的なスクラムイベントとは別に、SOELUでは15分見積もりというイベントつくり、それをデイリースクラムの後にやるようになりました。
そして、15分見積もりをするようになってから、スプリントプランニングの際に、2時間もかかってやっていた見積もり会をする必要がなくなりました。

15分見積もりでは、バックログにある見積もり可能なチケットを片っ端から見積もりしていくので、スプリントプランニングの際には、すでに見積もりされたチケットが次スプリントにのっている状態になります。

ちなみにここで重要なのが、15分見積もりとあるように15分しかやらないということです。

そして、

見積もり方法も変えました!

びふぉー

  • タスクの背景や要件が書かれていないチケットもスプリントにのっていれば見積もりをする。
  • 時間軸で見積もりをする。

あふたー

  • 背景や要件が書かれていないチケットは見積もりしない。
  • 相対見積もりをする。(見積もりの基準となるタスクを決めて、それと比較して相対見積もりをおこなう。)

変化や感じたこと

なんちゃってスクラムの改善により、たくさんの成果や変化を感じてきましたが、そのなかでも特に思うことを以下に連ねました。

  • 15分見積もりを毎日することで、体力的、心理的に見積もりに対するハードルが下がり、楽になった。
    (2時間もかかる見積もりは疲れる!)
  • 見積もりの確度が上がったため、予実通り、プロダクト開発ができるようになった。
    (予実通り、ボードのチケットがきれいに捌けていく様子を見ていて気持ちいい。そして、これが精神衛生上、本当にいい!)
  • 優先度が高い順にタスクをとるようになり、開発の属人性が排除されてきたので、今まで自分が触ったことがなかった課金周りなど他ドメインの知識がつきはじめた。
    (課金まわりってこんな実装になってたんだ。難しいな。)
  • タスクの要件や背景がしっかり出揃っている状態で、実装に入るようになったのでビジネス側との確認工数が削減された。
    (要件とか出揃っていて見積もりもしやすくなったなー。)
  • デイリースクラムを取り入れるようになってから、スプリント達成のためにチームで協力する意識が強くなった。
    (だれがどのタスクをもっていて、進捗がどれくらいなのかみんな気にするようになったので相談しやすくなった。)
  • チームで協力する意識が強くなったため、自分の技術力よりも難易度の高い開発に対しての心理的ハードルがさがった。
    (これは本当にありがたい!)

最後に

私たちの会社に限らず、なんちゃってスクラムでプロダクト開発をおこなっているチームは多いと思います。

私たちがなんちゃってスクラムを改善できた大きな要因は、スクラムマスターの認定資格を持ち、スクラム経験のある業務委託の方の参画とご指導でした。

しかし、びふぉーあふたーを見てもらうとわかるように、スクラムマスターが参画したからといって、大きく運用を変えた点はありません。
ほとんどがすぐにでもできるような小さな変更と改善です。

ですが、それら小さな変更で、予実通りプロダクト開発をおこなうことができるようになり、以前よりも圧倒的に早くステークホルダーにプロダクトの価値を提供できるようになったと感じています。

小さな改善で大きな成果や変化を生むことができるというSOELUのこの経験が、なんちゃってスクラムでプロダクト開発をしていると、少しでも自覚ある方にとって、良い気付きになってくれればと思います。

最後の最後に、
SOELUでは一緒にプロダクト開発をできるエンジニアを募集しています!

少しでもSOELUのプロダクト開発に興味を持ってくださった方はご連絡ください!

https://bosyu.me/b/7AYe8GbRkKI

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