PdMは信頼と突破力。プロダクトマネージャーカンファレンスに行ってきました。

あんみな
SORA developers
Published in
8 min readNov 20, 2019

はじめまして。空で事業推進をしている安です。

SIer→リクルート→海外でフリーランスを経て、10月から空に転職し、社長の側で事業の進化に必要なことは何でもするワイルドカード的な役割で働いています。

今回は先週参加したプロダクトマネージャーカンファレンス(以下PMconf)について書こうと思います。

プロダクトマネージャーカンファレンス とは

創造性や先進性に富んだものづくりを行うために、プロダクトマネジメント業務に携わる人々が情報や意見を交換することで共に学ぶカンファレンス です。

11/12、13に開催され国内外から約1200人が参加。

プロダクトマネージャー(以下PdM)のバイブルといわれている「INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント」の作者マーティ・ケーガンがキーノートを務めました。

空はスポンサーをしており、プロダクトマネージャーと私の2名で参加しました。

参加モチベーション

事業推進として、営業・マーケ・プロダクトを俯瞰的に捉え、事業成長に最もレバレッジが効くこと日々を模索する中で、先進性なものづくりについての共通項やフレームを知りたいと思い、参加しました。

カンファレンスのメッセージは「PdMは信頼と突破力」

会社やプロダクトの状況における表現の違いはあれど、セッション全体を俯瞰すると、伝えたいメッセージは共通していました。

経営の「プロダクトチームの優先順位をコントロールしたい、いつどんな機能ができるか把握したい」という動機から、1年間のロードマップを作らされ、皆さんの仕事はそれを実現することだと言われるプロダクトチームは少なくないのではないでしょうか。(以降、このチームをファンクショナルチームと呼ぶ)

アイデアの半分以上は失敗するといわれている中で、

リスクは最後でなく最初に検証したり、

プロダクト価値の定義付けとデザインは、順を追ってではなく協調して仕事をする方が価値のあるものが生み出せる確率は上がります。

一方で上段のファンクショナルチームでは、ユーザビリティまでは踏み込んで検討できるが、事業と顧客両者への価値を生み出すことに対しては踏み込みが弱い状態です。

プロダクトチームの仕事は機能を実装することではなく、価値を生み出すことです。

そのチームに変貌するためには下記が必要なのです。

・経営がチームをプロダクトチームを「正しい決断をする or 失敗から学ぶ」と信頼し、権限と責任を渡すこと

・プロダクトマネージャーは経営視点をもち、覚悟をもって壁を突破していくこと(※万能な人いないので、最終意思決定者として、あらゆる手段をつかってやりきるという意味。)

以上がセッション全体を通じて感じられたメッセージでした。

当日の様子

盛り上がりや、生の声を私のフィルター通さずハッシュタグ#pmconfjpで見ることができます。

https://twitter.com/hashtag/pmconfjp?src=hashtag_click

カンファレンス中もこのタグで意見を発信したり、見たりで思考が深まりました。運営や登壇者からのリプやリツイートもあったりで、インタラクティブ!!

セッションの後や、懇親会など登壇者と直接会話する場も充実していました。

KeynoteとSpecial Session

ORDINARY PEOPLE, EXTRAORDINARY RESULTS byマーティ・ケーガン氏

多くの企業の製品開発チームが成功しないのは、フィーチャーチーム= ロードマップに合わせた機能実装を目的にしてしまっているチームになっているから。

イノベーションを生み出すには機能実装ではなく、事業や顧客に価値を提供することを目指していくべき。

会社はプロダクトチームを信頼し、ベストソリューションは高い自律性とオーナジップをもったプロダクトチームから生まれることを理解することが重要。

著書もぜひ↓

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4820727508/takaking2205-22/

TransferWise ProductManagement by Kaarel Kuddu氏

安い早い革命的な海外送金サービス。私も海外でめちゃお世話になった。TransferWiseのHead of Productのトーク。

Keynoteを補完する形で、高い自律性とオーナジップをもったプロダクトチームを作るためのTransferWiseの取り組みを紹介。

同社ではプロダクトプラン、ロードマップ、戦術についてコンセンサスをとるミーティングはなし。

Q毎にPdMがCEO含めた1600人(?)に説明し、整合性とるように互いにオーナーシップもって意見するのみだと言っていました。

その他セッション

特に刺さったセッション3つからメッセージを一言ずつシェアします〜。

LINEにおけるお金とユーザーのジレンマ by二木氏

一見相反する意見のように見えるけど、WhyやHowを突き詰めていくと実は双方とも「ユーザ体験の向上」を求めており、認識の相違がジレンマを生んでしまっていることが多い。
簡単にトレードオフの議論に逃げない。。二律背反を疑う。

変化の激しいプロジェクトを成功に導くには - 会議ドリブンなプロジェクトマネジメントメソッド by コパイロツト定金氏

不確実なものを多様なメンバーで作っている時こそ、定例会議はレバレッジが効く。定例会議を開催し、定点観測の機会と捉える。多様なプロジェクトメンバーの作業のリズムを作る。

だれか集約し、ファシリテートすることは諦め、議論すべきアジェンダをみんなで選ぶ 。自律性。みんなでやっていこう。

プロダクトアウトな新規事業立ち上げのリアル byプレイド棚橋氏

フレームや抽象度高めの共通項は知っておくことは大切だが、綺麗にはまることの方がすくない。

様々な事例で知見を集めながら、事業成長に最もレバレッジが効くと思うことをやるべし。

空はどんな状態?何が足りない?

空が目指している方向性とカンファレンスのメッセージの方向はズレていないと再確認できました。

CEOはプロダクトチームを信頼して、権限と責任を渡しつつある状態なので、この方向性で進化が加速できるように事業推進として障壁を取り除いて行きたいと再認識。

未来の仲間へ

昨今はレコメンドや画像・文字解析といったところに機械学習のテクノロジーを使うことが珍しくなくなってきましたが、

空では、値付けという、ビジネスで大きくレバレッジの効く領域で、「機械学習を当たり前に利用する未来を作る」という仕事に取り組んでおり、

世の中を巻き込んで、まさにこれからPriceTechというムーブメントを作ろうとしている所です。

難易度高く、まさに今面白いフェーズ!!

一緒に未来を作ってくれるエンジニア・データサインティストがいましたら、社員・業務委託問わずお声掛けください^^

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