芸術って何?

Sato Sosei
芸術祭の記録
Published in
2 min readSep 1, 2016

最近、アートへの認識が変化し続けてる。抽象的思考と具体的感覚が行き来しながら、少しづつ踏み分け道へ入り込んだ自覚がある。

6年前の僕は、アートをこういう風に言っていた。

‐芸術とは無意識である。

世界は無意識で構成されている。世界は自分自身であり、それ以上でも以下でもない。全ての醜い事象はだれのせいにもできない自分の問題であり、全ての美しい事象もしかりである。それは無意識という内部の未知が管理する世界の真理であり、それを読み解く事が芸術の意義だ。

‐芸術とは自己救済である。

「生きる」という事の中で、自分でその理由を持続させる事。自分という意味に対して素直な問題設定をし、それを答える努力をする。そうやって自分を生命として維持する理由、自分を停滞させずに次の段階へと救う作業として芸術がある。

‐芸術とは「美しい意志の軌跡」である。

現代美術はある社会が内包する個人的な「美しい意志の軌跡」によって起こったムーブメントであり、その後に「美しい意志の軌跡」として現象化したのは旧体制的な美術界(=自由主義の個人表現)ではなく、新しい媒体(=コミュニケーションとイノベーション)へ変化している。それは体感の世界。

‐芸術とはオルタナティブである。

違う生命を想うことが芸術の効果である。つまり「美しい意志の軌跡」は他者に体感される事によって芸術となる。

全然悪くないと今読んでも思うのだけど、別に良くもない。アートの位相とベクトルと質量と速度が、世界をなぜつくるのか?シンプルな芯を自らの中に持ちたい。

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