スタートアップ関連スライドのまとめと要約 @tumada

これまでのスタートアップ関連のスライドを文章にまとめ直しています。これはそのラフ案と各文章へのリンク、関連スライドのまとめです。

随時、修正と更新をします。

目的

スタートアップの初期において抑えておいた方が良いであろう一連の流れを解説します。

想定読者

シードステージのスタートアップ、企業の新規事業担当者

1. スタートアップをはじめる前に、スタートアップのことを知る必要はない

要約:スタートアップとは何でしょうか。スタートアップとは短期間で急成長をすることを目指す組織です。新しい組織や企業を全てスタートアップと呼ぶわけではありません。

スタートアップをはじめるために、スタートアップに関する知識は不要です。知るべきなのはあなたの顧客のことです。

2. 急成長するスタートアップのアイデアは「狂ったアイデア」でなければならない

要約:良いスタートアップのアイデアは「悪いように見えて実は良いアイデア」です。それは他の人からは「狂ったアイデア」のように見えます。

スタートアップが急成長するには市場の歪みを突く必要があります。そのためには、未だ小さい市場規模でありながら今後の急成長が見込めて、そしてまだその真実に誰も気づいていないような、そんな狂ったアイデアが必要です。

つまりここでの狂っているとは「未来を生きている」ということです。もしあなた自身が狂っている(未来を生きている)のなら、あなた自身が欲しいものを作れば、それがスタートアップのアイデアになります。

スタートアップのアイデアは、あなた自身のスタートアップのアイデアでなければなりません。他人に渡してどうかなるアイデアでは、スタートアップによく起こる「ひどいこと」で挫折してしまうでしょう。

ではあなた自身のスタートアップのアイデアを見つけるためにはどうすれば良いのでしょうか。それは簡単で、スタートアップのアイデアを考えず、あなたの好奇心に従ってただ学ぶことだけです。

http://www.slideshare.net/takaumada/how-to-get-your-own-startup-idea-46349038

3. 共同創業者を見つけて、一緒に「ひどいこと」を乗り越える

要約:ほとんどの場合、スタートアップには共同創業者が必要です。なぜならスタートアップには必ずひどいことが起こるからです。思うように成長しないつらい期間や、急成長しすぎて車内が破綻するときに、共同創業者はあなたの支えとなってくれます。事実、共同創業者が 2, 3 人のほうが成功確率は高いと言われています。

共同創業者はスキルよりも性格で選びましょう。そして適切な共同創業者を見つけるためにサイドプロジェクトから始めましょう。

http://www.slideshare.net/takaumada/how-to-find-your-best-cofounder

4. プロダクト開発の前に顧客開発をしよう: 顧客発見と顧客開拓

要約:プロダクトを作る前に、顧客のことをよく知る必要があります。顧客に課題は本当にありますか。顧客の言葉をそのまま信じていませんか。そもそも顧客は存在するのでしょうか。顧客が本当に欲しいものを見つけるためには、顧客に聞いたり顧客を観察したりしながら、顧客自身よりも顧客のことを知る必要があります。

http://www.slideshare.net/takaumada/lean-customer-development-lean-startup-update-2015

5. プロダクトは顧客を通して学びながら作る: リーンスタートアップと Design Sprint

要約:Minimal Viable Product (MVP) を素早く何度も作りながら、ビジネスモデル全体を検証します。MVP を早期にリリースして、顧客の意見を聞きながら学習を繰り返すことが重要です。

http://www.slideshare.net/takaumada/design-sprint-guidebook-v2

6. プロダクト開発の最初のマイルストーンは Product / Market Fit 。そこに辿り着くために、スケールしないことをしよう

要約:グロースハックの細かな技法にこだわったり大規模なユーザー獲得を狙う前に、まずは Product / Market Fit を目指します。特に最初は顧客の継続率を上げましょう。大多数がそこそこ好きなプロダクトよりも、少数が愛するプロダクトを作ってください。そして少数が本当に愛するプロダクトを作るためには、スケールしないことをする必要があります。

http://www.slideshare.net/takaumada/you-dont-need-growth-hacking
http://www.slideshare.net/takaumada/throw-away-your-marketing-rally-in-the-sales-and-customer-support

7. ビジネスデベロップメントとセールス

スタートアップが急成長するには、(多くの場合)売り上げが必要です。そしてまた、プロダクトを売ることで本格的な学びが始まります。セールスは顧客との会話の一部です。売りたいのなら黙って顧客の声に耳を傾けましょう。そしてセールスを通して、適切なチャネルの検証もできるようになります。

ときにプロダクトを売るためにパートナーが必要で、そのためにビジネスデベロップメントが必要になることがあります。その際のコネクションの多くは、あなたの専門性かアドバイザーから齎されることでしょう。良い投資家にはそのコネクションがあります。

http://www.slideshare.net/takaumada/startup-sales-animal

8. サポートとカスタマーサクセス

要約:カスタマーサポートは顧客と話す一環であり、高い顧客満足度は Negative Churn を引き起こし収益面におけるグロースの源泉となります。現在サポートの職責はリアクティブなものからプロアクティブなものまでを含み、徐々に広くなりつつあります。

http://www.slideshare.net/takaumada/startup-customer-success-support

9. オペレーション: スタートアップはフォーカスしなければならない

要約:スタートアップには資源が乏しく、常に何かにフォーカスしなければなりません。それはつまり、ほとんどのことに No と言うことです。そのためには質の良い意思決定を行う必要があり、そしてオペレーションを効率化するツールを使いこなす必要があります。

技術的なスタートアップでさえ、成功できるかどうかは知能や才能ではなく決断力で決まります。凄い仕事につながっているのなら、その中に面倒な仕事があっても、面倒な仕事を無視してはなりません。

http://www.slideshare.net/takaumada/startup-should-focus
http://www.slideshare.net/takaumada/my-startup-decision-making-snafu

10. スタートアップのチームづくりと企業文化

要約:スタートアップの人材採用はなるべく少なく、そしてなるべく遅くすべきですが、スタートアップが急成長するときには人材を採用し、運営する必要があります。資源の乏しいスタートアップだからこそスタートアップはトップレベルの人を採用しなければなりませんが、多くの場合は高給を払えるほどの資源もありません。だからこそスタートアップには良いミッションと良い企業文化が必要です。ミッションと文化が良い人材を惹きつけ、スタートアップ全体のパフォーマンスを向上させます。

スキルよりも文化に基づいて採用を進めましょう。特に初期の人材はのちの企業文化全体を決める重要な選択です。そして文化は建築物というよりガーデニングに近く、日々の手入れとディティールが重要です。

人材を探すには人づてで、採用方法にはテストプロジェクトや構造化インタビューを使うことをお勧めします。そして優秀な人材を採用したら、気持ちよく働いてもらえるようにチームを運営していく必要があります。優秀な人材が社内外で活躍していれば、次第に優秀な人と働くことを目当てにした優秀な人が入社に興味を持ってくれ始めます。

http://www.slideshare.net/takaumada/startup-career

11. 資金調達を行うために、まず資金調達が不要な状態になることが先決

要約:スタートアップの急成長のために資金が必要なときには、まず資金調達が不要な状態(ラーメン代稼ぎができている状態)に辿り着くことを目指します。そうすれば投資家からより良い条件で資金を引き出せます。そして最も難しいのは最初の投資家を得ることです。あなたのアイデアに興奮してくれる、熱心な投資家を見つけましょう。

投資家向けのピッチは30秒で「何をしているのか」「数十億ドルの市場規模」「現在のトラクション」を伝えられるようにして、もし時間があれば独自の洞察、ビジネスモデル、チームについて話しましょう。

http://www.slideshare.net/takaumada/before-startup-pitching-and-fundraising

12. 急成長の過程でのマネジメントとセルフマネジメント

要約:スタートアップが急成長すると、スタートアップのメンバーも成長を余儀なくされます。たとえば CEO の役目は次第に良いプロダクトを作ることから良い会社を作ることへとシフトします。エンジニアは他のエンジニアのマネジメントを行う必要が出てきます。そしてときには企業の成長についてこれない初期のメンバーを解雇する必要も出てくるかもしれません。

CEO にとって顧客、部下、投資家、記者、関係者すべてが上司です。そして CEO はすべての関係者の視点を鑑みた上で様々な意思決定をしなければなりません。その重責の中で CEO の最も大きな困難の一つは、精神的、肉体的な健康を維持して、明晰であり続けることです。そのためには、仲間やアドバイザー、運動が必要である場合があります。

http://www.slideshare.net/takaumada/paul-graham-advicesonstartups
http://www.slideshare.net/takaumada/why-exercise-is-important-for-startup-ceo

13. スタートアップの線路とはしご

TBU

進め方

各ページを作れればいいなと思っていますが、途中で力つきるかもしれません。

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Taka Umada
Startup on Rails (仮)

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein