スタートアップの始め方とスタートアップを始める理由 (Startup School #01 翻訳)

※本講義は Y Combinator が 2017 年 4 月 5 日から実施している Startup School の Lecture 01, “How and Why to Start a Startup” (Youtube) の翻訳です。Y Combinator の許可を得て有志が翻訳しています。翻訳のミスなどがあれば Medium の private note 機能、もしくは翻訳に関する下記の Facebook グループでご指摘ください。

Facebook: Startup School 2017 (by Y Combinator) 日本語議論コミュニティ: https://www.facebook.com/groups/startupschooljp/


講師

  • Sam Altman (Y Combinator 社長)
  • Dustin Moskovitz (Facebook と Asana の共同創業者)

Sam Altman

ようこそ、CS183Fへ。 皆さんの参加に感謝します。 素晴らしい講義にしたいと思っています。

これからこの講義ではスタートアップの最初の100日間に知っておくべきことを教えようとしています。つまり、非常にラフなアイデアから、どのように会社になっていくのか?という部分です。

私は Y Combinatorの社長で、名前は Sam Altman と言います。 私はスタートアップをはじめる人たちをしばらく教えてきたので、うまくいけばこれについて明瞭に語ることができるはずです。

今日のゲストスピーカーはダスティン・モスコヴィッツです。 ダスティンは Facebook の共同設立者であり、CTOであり、エンジニアリング担当副社長でした。現在はAsanaの共同創業者でありCEOです。 ダスティンはこのクラスの最初のバージョン(※訳注:CS183B)で話をしてくれました。その講義は多くの人たちにも最も参考にするよう伝えているものです。

その内容は、なぜスタートアップを始めるか、ということです。これは本当に重要な質問です。しかし、人々が十分に考えることができていないものでもあります。ダスティンは親切にも、今回再び戻って来てもう一度授業をやり直してくれます。

Dustin Moskovitz — なぜスタートアップを始めるのか

今日この教室にいる、もしくはビデオを見ているということは、あなたはおそらく会社を設立する予定だと思います。そのためにあなたはこの講義を受けているのですから。そして講義のほとんどは、どうやって物事を進めていくかであり、どうやれば成功を収められるかについてです。

しかし皆さんが起業家になる方法を深く知る前に、なぜスタートアップを始めるべきかを考える手助けをしたいと思っています。自分自身がどんな理由で起業をするかを知り、正しい判断をすることが重要です。

私は起業志望者からのさまざまな共通の動機付けの理由を聞いていますが、トレードオフを考慮してみると、スタートアップは自分たちの目標を達成する最善の方法ではない、と判断することがよくあります。

だから私はあなたが最高の解決策としてスタートアップを選んでいるかどうか、その確認をするのを手伝いたいと思います。また、会社を始めたいと思っている人たちから、最も聞きたいベストな理由についても説明しましょう。

サムが言ったように、私はこの話を前回の講義でしたことがあります。そして、たくさんの人々が私のところに来て、本当に彼らの決定を助けてくれたと言ってくれました。いくつかのケースでは、彼らは会社を設立すべきではなく、既に確立された企業に入るべきだという決断をしました。

しかし、私は、あなたが決意していることも知っています。もしそれが本物なら問題はありません。ただ私はこの情報が、そんなあなたのために役立つだろうと思っています。なぜならあなたは、あなたが何をこれから経験するか、その現実をよりよく理解できるからです。長い話ではなく、約10枚のスライドだけです。最後には質問のための時間を残すつもりです。

ズバリ言いましょう。多くの人たちは、非常にお金持ちになる方法として起業家になる道を選びます。彼らは自分自身が次なるFacebookやGoogleを始めるのを夢見ます。

しかし、その成功の確率は実際には信じられないほど小さいのです。全世代の企業の中でほんの一握りの人だけが実際にその規模に達します。

これは CB Insights のファネルです。シード段階での資金提供を受けたハイテク企業のうち、どのくらいの企業が次の資金調達になるかを示しています。

たとえ10億ドルの評価を受けるユニコーン企業になる、と少しばかり野望を小さくしてみても、そうなれるのは非常に小さな確率です。シード資金提供企業のわずか1%がこのファネルを通っていきます。ここで6回の資金調達をするとしましょう。これはユニコーン企業になることとまったく同じではありませんが、かなりよく相関しています。私が知っているユニコーンの大部分は、少なくともそれぐらいの資金調達を必要としていました。

そこに辿り着くには本当に素晴らしいアイデアが必要です。ユニークでかつ、防御性があり、大きな市場を追いかける必要がありますし、非常にうまく実行する必要があります。つまりあなたが一生懸命働かなければならないということです。適切な人材を引き付ける必要があり、競合他社よりも優れた戦略を立てなければなりません。

また、本当に、本当に幸運でなければなりません。なぜなら、あなたの行く道には多くの障害があり、それらの多くがあなたのコントロール下にあるわけではないからです。

私は投資家や起業家の人達にこの話をしてきましたが、このファネルを通過するのは時間が経ってますます難しくなっています。より多くの人々が企業を立ち上げており、競争するべき人が増えているからです。しかも、様々な理由でスタートアップを運営するのが高価になってきています。特にここベイエリアでは。投資家の期待もより高い期待を持つようになっています。特にパブリックマーケットでは、評価額のマルチプルが減少し始めています。

おそらく、最も重要なことは、現在の大企業を破壊 (disrupt) することがより困難になっていることでしょう。彼らは10年か20年前にいたような、動きの遅い巨人たちではありません。彼らは市場の優位なポジションを獲得する方法を知っています。

皆さんの中の何人かは、たしかにスタートアップは難しいけれど創業者としてエクイティをより多く持つことが、たくさんのお金を稼ぐための唯一の方法だ、と思われるかもしれません。

ここでより大きな財政的な成果を得るための2つの異なる方法についてお話しましょう。

ストーリー1、あなたは創業者です。あなたは「ペットシッターのUber」をして​​いる会社を始めました。この写真だと、創業者ではなく顧客を表しているようですが。

これは素晴らしいアイデアであり、あなたはそれをうまく実行したとしましょう。だから、ある時点で1億ドルで会社を売るとします。あなたが本当に限界まで希薄化を防いでいたとしたら、その流動化イベントまでに、その時点で会社の株式の10%を持っているかもしれません。そうなれば、あなたは1000万ドルを持っていることになります。かなり素晴らしい結果です。

しかし、私がちょうど話したとおり、これはスタートアップのほんの一部にしか起こり得ないは幸運なケースです。 1億ドルは10億ドルよりやや簡単ですが、それでも非常に稀なことです。多くの場合は、何も起こらないまま何らかの理由で会社を閉鎖するだけです。

しばしば、企業はこの種の額での買収を見ているかもしれません。ただこうした多くのケースでは、投資家側の持つ残余財産分配優先権のため、創業者の手元には何も残りません。これは多分に、これまであなたがどれだけの資金調達をしてきたかに依存します。かなりリスクの高い道といえるでしょう。

同様の金額を作るもう一つの方法は、もう少し後の段階の会社に加わり、評価額が5億ドルから20億ドルに拡大するのを手助けすることです。

大学をストレートに卒業しても、こうした段階の会社に入社すれば、金銭的に非常にうまくいくでしょう。数年の経験があれば、本当に良いオプションパッケージを手に入れることになります。さらにあなたはかなり高い給料をもらうこともできるでしょう。

ここで私は5つの基準点をざっと挙げてみました。あなたが少し早い段階の会社に参加すれば、それ以上のことが起こるかもしれません。少し多くの経験を持っている場合は、それ以上の可能性があります。しかし、これは良いベンチマークのようなものです。

経験豊かな技術者の人材市場は、特にプロダクト関係のロールでは非常に競争が激しいものです。あなたがうまく物事を運べば、この道に踏み出すことで1000万ドルを得ることもできます。あなたが本当にうまく選べば、それはまだユニコーンではない、Googleの次の会社を見つけることもできるでしょう。 Facebook の100番目のエンジニアは、大多数の起業家よりも多くのお金を得ています。

もちろん、間違った会社を選ぶこともあります。この場合、十分な成果を得られるような成長はしません。40倍の成長などは、かなり印象的なものです。重要な点は、ライフサイクルのより後半で参加することです。あなたはもっと多くの情報を持てますし、これまでのパフォーマンスを見ることができます。あなたはチームの何人かに会うこともできます。競合の状況を理解することができます。大きく成長する会社が見つからなくても、成長する会社を選ぶ良い機会をモテます。

そのときには、あなたの株式価値はおそらくすでにゼロではないでしょう。だから、あなたはその状況でポジティブな結果を得て、おそらく本当に素晴らしい成果を得ているはずです。

会社を設立した場合は、長期的なコミットメントを持つことになります。あなたの 10 年やそれ以上の時間を、会社をスケールすることに使います。もしかすると最終的に失敗するかもしれません。

一方、確立された会社に入社すれば、数年の間そこで働くことができます。あなたは会社が成長しているかどうかの感覚を得ることができます。もしそうでない場合は、会社を辞めて再び他の会社を試すことができます。あなたは同じ10年間でいくつかの異なる会社のために働くことができますし、それはあなたがホームランを打つ可能性を高めます。

ここで最終的に理解してほしいこととしては、素晴らしい金銭的な結果を得るためには複数の方法がある、ということです。そして、確立された会社に参加するほうがリスクが非常に低いということです。でも安心してください。これらの議論は、あなたが確立された会社に入社するべきだ、ということではありません。

多くの人々は、自分たちの影響を最大限にするために会社を設立したいと考えています。通常、金銭的な結果はそれとかなりよく相関しています。私が作った議論の多くはここでも同様に適用されます。

しかし、既に確立されている会社に加わると、大きな利点が得られます。既存のユーザーベースにアクセスできます。それは何億人、場合によっては10億人になるかもしれません。すでに構築され、拡張されたインフラの上で仕事ができます。そして、確立されたチームと協力できることは成功のために役立ちます。

従業員として大きな影響を与えることのできた、具体的な例を挙げたいと思います。Brett Taylor は Quip のトップですが、彼は起業家になる前に、すでに1000人以上の従業員を雇っていた Google に加わりました。そこでは、今日私を含めて何億人もの人々が使用しているGoogleマップの開発を先導することができました。

Asana での私の共同設立者 Justin Rosensteinも同様の時期にGoogleに参加しました。そこで彼は、Gmail の中の GChat 機能を試作しました。10年以上前のことですが、まだ数百万人の人々によって使用されています。その後すぐに、彼はまだ数百人規模だったFacebookに行き、Likeボタンを作成したハッカソンのプロジェクトをリードしました。皆さんの中にはおそらくそれを 1 度や 2 度ぐらいは使った人もいるでしょう。

今日においてもFacebookやGoogleのチームに加わり、文字通り何十億人にもリーチするものに取り組むことができます。プロダクトの比較的小さい部分での貢献であっても、それは多くの影響をもたらします。あなたが起業家になりインパクトを最大にしたいと考えるとき、このタイプのストーリーは機会として比較するべきだと思います。

次に、ライフスタイルの話をしましょう。起業家であることが何を意味するのか、誰もが自分のストーリーを持っています。一般的に、メディアはプロダクトのリリースやと資金調達のマイルストーンを強調し、華やかに見えるようにしようとしています。彼らは成功事例について話し、失敗を無視する傾向があります。そんなとき、起業家はアヒルのようなものです。彼らは表面上は静かですが、彼らの水面下は地獄のようです。しかし、あなたは起業家の表面だけを見るだけで、情熱的で集中的に見えます。

この最初の画像はFacebookの創設に関する架空の映画である Social Network からのものです。かなり楽しそうですね。最後の画像は、Facebookの創設からの実際の写真です。映画とは少し違います。

現実ではとにかく仕事に向かい、ハードワークをしています。シャンパンを開けてラップトップにかけるような時間はほとんどありませんでした。技術面では Social Network に少し似ていて、ドラマのシリコンバレーに似ているところがあります。ただ実際には本当にストレスフルです。何故でしょうか? いくつかの理由があります。

1つは、あなたのチームがあなたに頼っており、そして彼らの最高ともいえる年月の一部を、あなたのストーリーに賭けてもらっているという点です。さらに、週に数回、定期的に彼らに連絡をしてくる転職エージェントたちがいます。あなたはいつも従業員を失ってしまうことを心配しなければなりません。資金調達の各ラウンドは生と死の狭間のように感じ、あなたの競合は実際にあなたを殺そうとしてきます。

あなたは、会社、あなたの重要な人達、あなたの家族、そしてあなた自身のために時間を作るのが難しいので、常に過剰な仕事の中で精神的に参ってしまいます。もちろん、私の挙げたこのスライドのタイトルはBen Horowitzの著書「The Hard Thing About Hard Things」(訳注:翻訳書は『Hard Things』)への参照です。あなたがこのテーマのように深い理解を望むなら、読んでみることを強くお勧めします。

関連して、人々はまた、創業者であれば自分自身の時間をどのように使うかをコントロールできると考えがちです。ここで Phil Libin の言葉を引用してみましょう。数秒与えるので読んでみてください。

Phil と私はこの両方を難しい方法で学んだのですが、実際にはコントロールすることはできません。私は誰にも委任できなかった問題に多くの時間を費やします。続発する問題に反応し、コンフリクトを解決していきます。いつも電話をすることになり、休暇や週末であっても、本当にオフになるのが難しくなります。

そしてあなたはロールモデルです。あなたがアクセルから足を離すのなら、チームもそうすることになります。それは、あなたがライフスタイルビジネスをしたい、あるいは中小企業の起業家なら、この限りではありません。あなたがライフスタイルビジネスを望むなら、あなたのライフスタイルをコントロールできますが、金銭とインパクトの結果はより小さくなるでしょう。

ここで最初の4つのトピックの要約をしてみましょう。私が人から聞いた主なスタートアップを始める理由を挙げてきました。

スタートアップは金銭的報酬やインパクトを最大限に生かす、最良の方法ではありません。あなたは、確立された会社に加わることによって、より良いことができるかもしれません。

同様に、起業家精神の現実は、通常、あなたがメディアで見るものと一致しません。あなたがホームランを目指したいのであれば、プロスポーツ選手になるために長年の努力と規律を尽くすことをコミットすることになります。それでもなお、あなたはまだ失敗するかもしれません。

ここまで、私はあなたに悪いニュースをたくさん紹介しましたが、これからは私が考える、会社を始めるための最善の理由について話しましょう。

それは、スタートアップをやらずにはいられないから、というものです。

これには2つのルーツがあります。

最初は情熱です。私たちが会社を立ち上げるのがどれほど難しいかを話しましたが、情熱は本当に重要なのです。あなたは力を得るために情熱を必要とするでしょう。そしてあなたはリーダーとして、あなたについてきてくれる素晴らしい人たちを採用するためにも情熱が必要です。

第2の理由は、あなたが会社を立ち上げることによって何かを実現させる正しい人だということです。もしあなたが失敗してしまえば、実際に何か大切な世界を奪うことになるでしょう。

これが意味するのは、アイデアそのものが本当は価値があることであり、そのアイデアを世界に実現するためには、あなたが最高の人物でなければならない、ということです。

あなたが最高の人でないなら、その他の人が別の場所にいて、彼らはおそらくあなたと競争し、さらに価値のあるものを創造することにあります。一方、あなたが最高の人であったとしても、既存の会社の文脈の中でそれをするべきかもしれません。

誰かが何かを話して、それが既存のプロダクトの特徴のように聞こえるとき、私はこのように感じることがよくあります。写真共有に次のひねりを加えたい場合は、Instagram や Snapchat に入社することを検討し、その機能を彼らのプロダクトに組み込むことをお勧めします。あなたは既存の企業の中で、起業家になることもできるのです。

私自身は起業家になることを二度選択しました。両方において、私はこの理由によって正確に動機づけられました。 Facebookのときには、毎月10万人以上のアクティブユーザーになるまで、ハーバード大学の学生であり続けました。

私たちは不名誉を感じていました。我々は恥ずかしいぐらい長い間ただの学生であり、この小さなプロジェクトを横に置いておきました。最終的には、Facebook の潜在能力を十分に発揮できていないと感じてしまい、その状態から私たちは抜け出ることができました。

同様にAsanaでジャスティンと私はどちらも嫌々ながら起業家になりましたが、タスクの追跡の問題は本当に重要で、他の人たちが漸進的なソリューションを開発してはいるものの、たくさんの問題が手付かずのまま残っていると感じていました。我々はその問題に取り組むことを止めることができず、最終的に私たちはFacebookを離れてフルタイムで集中することに決めました。

成功した起業家に会うと、こうした理由を通常聞きます。彼らが会社を始めたのは、次にすることはそれ以外には考えられなかったから、です。ただそれだけです。短くも素晴らしい理由です。

ではここで質問を採りましょう。何分ぐらい大丈夫でしょうか。

Sam Altman: 数分です。

ダスティン:数分?よかった、クール。では気軽に手を挙げてください。まず呼びかけて、質問を繰り返しますね。誰かが常に沈黙を破る必要がありますが…

Q. 起業するべきか、既存の会社に入るべきか

スピーカー3:どうすれば決めることができるのかというか…他の会社でこれをやるのが最善の方法であるかどうか、人々にどのようにアドバイスしますか? たとえば、先ほどの写真の共有の例は簡単に見分けられますが、現実の世界ではほとんどの場合、少しばかりわかりにくいと思います。あなたが考えるときのフレームワークはどんなものですか?

ダスティン:二つあります。1つは会社ではなく機能なのか、という Marc Andreessen による分別の話です。私は具体的にこれをどう言うべきかは分かりませんが、アイデアを考えるのと同じようなものです。これは別のプロダクトとして登録が必要なものでしょうか? 独自の収益モデルを持つことはできますか? 新しいシステムの学習に人々が時間を使う価値があるのでしょうか。それとも既存のモデルの上のアドオンのように感じるのでしょうか?そしてそれに関連して、競争力のある性質を持っているのでしょうか。

もしまったく新しい写真共有アプリを始める場合、既存のプロダクトのチャネルやネットワーク効果、大きな参入障壁に打ち勝たなければなりません。他のプロダクトにも同様のメタファーがありうるでしょう。これで通じたでしょうか?

スピーカー3:はい。

ダスティンM:それは判断を必要とするでしょうね。では次にあなた。

Q. 昔と今との起業環境の違い

スピーカー4:あなたが会社を設立したときに、あなたが今話したようなことを考えていたのか気になりました。

ダスティン:私は、ファネルについて話していたときにそれについて簡単に概説しました。ただ問題は、今日の会社を立ち上げることと、2004年に会社を立ち上げることとの挑戦の違いについてでした。2009年に2回目の起業をしていますが…。ファネルについて話していたときに、そのように概説しました。私は間違いなく、そこの他の事業の面でより競争力があると思います。価値ある市場の大部分にはすでに興味深いプレイヤーがいます。また、人材マーケットでも非常に競争は激しいものです。十分に才能のある人々からなる十分な規模のチームを作ることは本当に難しく、とても高くつきます。コストが上がっているのです。ベイエリアにある土地も、現在は本当に高価です。データセンターのようなもののコストは下がっていますが、一般的には、より難しくなっていると思っています。

Q. スタートアップのどの段階で入るべきか?

スピーカー5:あなたは創業者とその後の従業員との間の比較をしていました。アーリーステージのポジションの、どのようなものでしょうか。10番目の従業員でしょうか、それとも最初の一人でしょうか?

ダスティン:それはスペクトル上のどこかにあります。だから問題は、確立された会社に遅く参加する従業員と、初期の従業員との違いは何か、という点です。これが質問でいいですか。

創業者と1000番目の従業員の間には、リスクに関するスペクトルがあると考えます。あなたが最初の10人目として参加するのであれば、少し詳しい情報を持つことになります。たとえば創業者が誰で、誰がリーダーであるか知っています。投資家の一部に会うことができます。うまくいけば、会社はすでにシードラウンドかAラウンドを行っているでしょう。しかし、通常、売上や収益がうまくいくかのような証拠はまだありません。まだスケーリングの段階に達していないプロダクトもあります。

それはちょうど連続的なスペクトルの一種であり、早くに参加すればあなたの給料は低くなるでしょう。ポジティブな結果が出る確率は低くなりますが、最初の従業員の場合、非常に大きな成果を得る可能性も手にします。なぜなら株の 0.5% や 1%を持つこともあるからです。意味はわかりますよね。それはスペクトル上にあります。たぶん2番目の従業員もそうです。成功の確率は基本的に等しいと思いますか?たぶん、2番目の従業員にとってはそうでしょう。 10番目の従業員はもっと多くの情報を持っているので、そうではありません。 20番目の従業員は、さらに多くの情報があります。それは単に連続的なスペクトルになります。以上が回答です。

Q. どうやってコアチームを採用するか?

スピーカー6:AsanaやFacebookを設立したときに、どのようにあなたのコアチームを見つけましたか? あなたは各領域の最高の人材をどのように手に入れたのでしょうか?

ダスティン:コアチームを見つけるにはどうしたか?という質問ですね。Facebookの場合はかなりオーガニックでした。ハーバード大学のネットワークにいる人々です。そして多くの人がパロアルトに引っ越しました。まもなく、私たちはMatt Kolerを雇いました。彼は採用を担当してくれて、私たちをスタンフォードのネットワークに入れてくれました。私たちが雇った人の多くは最近卒業した人たちでした。私たちは最初、プロダクトチームに集中しました。それの多くは経路依存的で、オーガニックなネットワークでした。今は少し違います。小規模の企業でも請負の採用担当者と仕事をすることができまし、人と繋がるためのサービスもあります。私はそれらがかなり良いのではないかと思います。

Q. 情熱とは?

スピーカー7:情熱のことについて考えていました。病理学的な強迫観念的な意味での情熱ということなのでしょうか?

ダスティン・M:私の話した情熱というものは、主観的で病的なまでの強迫観念か、という質問ですね。それはスペクトルですが、おそらくは病的な強迫観念寄りの情熱でしょう。私が「スタートアップをやらずにはいられない」と言うとき、あなたが20年後から今を振り返ったときに、そのアイデアを追いかけずにはいられないというものです。それは自分にとって本当に重要でした。私は世界に対して多くの関心を持っていますが、すべてが必ずしも重要ではありません。10年や20年といった期間、私が集中して注意を保てるようなものでもありません。…時間は大丈夫ですか?

サム・アルトマン:もう一つだけなら大丈夫です。

ダスティン:もう1つですね。はい。

Q. 共同創業者は必要?

スピーカー8:共同創業者は常に必要ですか?もしそうなら、どうやって共同創業者を見つけるべきでしょうか?

ダスティン・M:共同創業者がいなければならないか、そしてどうやって共同創業者を探すのか、という疑問ですね。これは本当に厳しいものです。私は共同創業者がとても大切だというかなり強い意見を持っています。繰り返しますが、その理由はスタートアップが本当に難しく、共同創業者はあなたが頼る相棒のようなものだからです。共同創業者はあなたと一緒に戦場の前線に行ってくれる人、とも言えます。

しかし、あなたが仕事をしたいと明確に思うような人がいなければ、どうやって共同創業者を探すべきなのかについて私から良いアドバイスを行うことはできません。私の場合、両方の会社で、誰かと一緒に始めましたし、一緒に長い時間議論をしました。共同創業者を見つけるための創業者デートのようなものは、私にはそれほど意味がありませんでした。私は、会社を設立することは、結婚よりも重要な関係のようなものだと考えています。なぜなら金銭的な会話などをより頻繁に行うためです。

共同創業者間の分裂は本当に悪いことです。長いこと知っている人と一緒に仕事をすることを強くお勧めします。できるだけ多くの詳細を話し合って、同じ立場にいることを確認してください。そうした会話は後にすればするほど難しくなります。

ではここで私の話は終わりです。

Sam Altman — どうやってスタートアップを始めるのか

ありがとう、ダスティン。素晴らしい講義でした。

私は今日の講義で、一連のコースで触れることを要約しようと思っていました。なぜなら今回のコースは主にゲスト講師が中心なので、私が信じていることを言う機会は今回ぐらいしかないからです。

ではまず、何がシリコンバレーを特別にしているのか、について話をすることから始めたいと思っています。

スタンフォードのこのクラスの部屋には100人の人がいます。そしてオンラインでは、世界中で数百万人または数百万人もの人々がこの講義を見ているでしょう。

私がスタートアップについて話しながら世界を旅しているとき、私が受ける最も一般的な質問は、なぜシリコンバレーなのか?です。シリコンバレーは他のどこよりも違うことが起こるのでしょうか?なぜ他の場所ではできないのでしょうか?

これはシリコンバレーに住んでいる人々にとってさえ疑問だと思いますし、自分たちのいる環境が何なのかを知りたいと思っているはずです。私が最も重要だと思う点は、シリコンバレーが未来を執拗に信じる、ということです。あなたのワイルドなアイデアを嘲笑するのではなく、真剣に受け止める人々がシリコンバレーにはいます。なぜなら、アイデアが愚かであると言ってパスするのは、非常にコストがかかることをここの人達は学んでいるからです。

仮に、電気自動車会社を設立するつもりだという人達がいて、そして、彼らはバッテリーについてはあまりよく分かっておらず、車についてもそれほど知らなかったとしましょう。そのアイデアを切り捨てるのはとても簡単です。しかし、昨日、TeslaはFordの時価総額を超えました。

シリコンバレーの人々は、未来についてのワイルドなアイデアを早々に切り捨てるべきではない、ということを学んできました。彼らに本当のチャンスを与え、アイデアについて本気で考えてみたいと思うのです。世界のほとんどでは、そして他のほとんどの仕事の文脈では、人々は見えないところでそんなあなたを嘲笑します。あなたは、自分の野望を軽視するのではなく、自分の野望を支える少数の人たちを見つけたいと思っているでしょう。こうした人たちを見つけるのは難しいのです。これはデフォルトの状態ではありません。

私たちは、多くの人たちが野望を支えてくれるシリコンバレーという場所が、どんなに稀な環境なのかということをよく理解していません。高所得者症候群ではありません。他の多くの国々や、他の多くの文化では、人が高い視点を持ちすぎていたり、野心が強すぎたり、大きく考えすぎると、人はそれらを切り捨てます。それを表すフレーズはアメリカには良いものがありませんが、他のほとんどの文化には適したフレーズがあります。

そしてシリコンバレーは、スタートアップで働く人達が非常に高密度に集積しています。そして、ペイ・フォワードの文化があります。私のスタートアップを助けてくれる人たちがいて、私も他の人たちを助けます。あなたが世界のどこにいても、あなたはこうした環境に囲まれたいと思うでしょう。あなたはそうしたコミュニティを見つけるためにオンラインに行かなければならないかもしれません。

ああ、これは古いバージョンのスライドです。新しいものを送ってなかったでしょうか? まあいい、これで行きましょう。

スタートアップに本当に必要なのはアイデアです。

「アイデアは重要ではない」というのはシリコンバレーの神話になっています。スタートアップを始めて、ランダムウォークのようにピボットして、そのうちのどれかが大きなものになることを願う、というものです。ダスティンが言ったように、Y Combinatorが投資したベストなスタートアップのすべてが、最初にアイデアがあって、スタートアップをするというのは二番目でした。たくさんのピボットの結果ではありません。成功したほんのわずかのピボットは、創業者が他のアイデアを追いかけていて、最初のものよりも情熱を持てるものを発見したときでした。もしくは、創業者らが新しい問題を学んだことから生まれたものです。

オリジナルな考え方をする、というのは本当に難しいことですが、本当に重要です。最も成功したスタートアップはデリバティブ(派生的なプロダクト)ではありませんし、既にうまく機能している何かのコピーではありません。

ほとんどの人は昨年うまく機能したスタートアップのコピーを始めようとします。Facebookの後にどれくらいの人がFacebookのクローンを始めたのか分かりません。たくさん、本当にたくさんあるはずです。しかしそれらのどれも本当に重要なものにはなりませんでした。「次のFacebook」は決してFacebookのようには見えません。それはまったく違うもののように見えるはずです。

これをうまく乗り越えるには、自分の人生の中で、問題に気づくことです。そして皆さんの素晴らしいアドバンテージは、学生であることです。一般的に若者たちは技術の最前線にいる傾向にあります。大きな波が起こる前にそれを予測することができるのです。

アイデアが大きな波の一部である、私はこれが良いアイデアを見つける最も重要なコンセプトだと思います。なぜスタートアップは短期間に群れて生まれるのでしょうか。 90年代後半から2000年代初頭に始まった企業が、なぜこれほど多く成功したのでしょうか? なぜ2009年と2011年の間に始まったスタートアップが、本当に成功したのでしょうか?

この2つのケースでは、大きな波、つまりインターネットとモバイルが存在したからで、以前は決して不可能だったことが、突然新しくできるようになったからです。そんな波が起きると、スタートアップは非常に早く動くことができるので、その他では大企業が勝つようなことをスタートアップができるようになります。

あなたは、次の大きな波が何であるかを知りたいと思っているでしょう。私の個人的な最高の推測は、機械学習です。そして機械学習があらゆる分野に適用されることです。今日私が会社を設立するなら、このレイアップシュートが簡単だと思います。

しかし、皆さんはおそらくそれが私よりもはるかに優れています。あなたの仲間が何をしているか、今はまだおもちゃのように見えても仲間が興奮しているものを見つけてください。特に今はおもちゃのように見えるなら、それはおそらく次の大きな波になるかもしれません。

数年後に起きるような大きな技術的構造変化は何であるかを見つけてください。それによって可能になり、そのプラットフォーム上に構築されるような何かをしてください。

また、簡単な会社よりも難しい会社を立ち上げることのほうが簡単です。ほとんどの人、特に若者たちは、あまりにも野心的ではない、あまり難しくないものを選びがちです。会社を設立するのは本当に難しいことです。だから最も簡単な課題を選ぶのかもしれません。しかし実際には、会社を設立するのは常に難しいので、あなたが何をしようと同じぐらい難しいのです。

もしあなたが難しい会社を始めれば、熱心な人達を奮い立たせることができます。もし汎用的な人工知能や超音速飛行機、原子力発電を作るような場合は、他の派生的なアイデアに取り組むよりも多くの人が興奮してくれます。簡単に見える会社よりも、難しい会社を始める方が簡単だというこの考えは、スタートアップの大きな秘密の一つだと思います。こうした例は何度も何度も見てきています。

ダスティンが質問に答えることで言及したように、共同創業者は本当に必要です。しかし、悪い共同創業者を持つことは、共同創業者がいないことよりも悪くなりがちです。多くの人が共同設立者を必要だと言うので、多くの人がランダムに人を選んできて共同創業者にするようなことをします。これは本当に悪いアイデアです。

実際に、Y Combinatorでこのデータを少し分析しました。そしてその結果を見てみると、ランダムに選ばれた共同創業者は100パーセント失敗しています。100パーセントです。

共同創業者とは歴史を共有している必要があります。あなたは、あなたが知っている人や、あなたが一緒に仕事をした人、そして何らかの義務がある人を探してください。スタートアップは期待値が一時的にx軸より下に落ちるということが何度もあります。そんなときにスタートアップを続けることはまったく合理的ではありません。ただ共有した歴史を持つ誰かとのつながりがある場合、あなたは友人を失望させたくないので、とにかく前に進みます。これは本当に重要です。

私が共同創業者のことを言うとき、まず1つめに価値観、2つめに適性、そして3つめに特定のスキルを考えるように言います。ほとんどの人が逆の順序で考えています。彼らは、私はJavaScriptとXとYを知っている共同設立者が必要なので、という風に考えてしまいがちです。

あなたの価値観に沿って、特に決定力を持った人を見つけてください。潜在力や適性を持っていれば、最終的に特定のスキルについて考えればいいのです。最後に、謙虚で、肩書のない人を欲してください。

誰かがダスティンに2004年から2017年にスタートアップで何が変わったのかという質問をしましたが、その質問に対する私の答えは、「間違った理由でスタートアップに入る人が以前よりも増えた」ということです。それはクールなことだからやりたい、と。こうした人たちは、2004年に投資銀行に入ったような人々です。だから謙虚で、資格もなく、何でもしても構わない人を求めてください。このアイデアをそのままにはしたくないから、という人を。

このコースでは5つのプロダクトに関する講義があります。なぜなら、素晴らしいプロダクトを作ることが、あなたが行うべき最も重要なことだからです。私が今言及したいことのひとつは、あなたが構築するプロダクトにおいては、あなたを愛している少数のユーザーを持つことが重要であり、多くのユーザーに好かれることではない、ということです。ほぼすべてのスタートアップがこれを間違えてしまいます。もちろん最終的には、あなたのプロダクトを本当に愛してくれる多くのユーザーがいることを目指します。ただそれはほとんど不可能です。

実際には、2つの選択肢があります。あなたは深く狭くすることができます。

本当にあなたを愛してくれる少数のユーザーを持つことができて、そうしたユーザーの数を増やしていき、プロダクトの魅力を広げる方法を見つけることができます。あるいは、あなたは、プロダクトを1回か2回だけ使用するような、たくさんの人たちを持つことも出来ます。そして彼らにより深くエンゲージしてもらえるような方法を探ることも出来るでしょう。

私は強い自信をもって、あなたを愛している少数のユーザーから始めたほうが良い、と言います。ほぼすべての偉大な企業がこの方法でプロダクトを始めています。自身の経験を振り返ってみてください。あまりにも良いプロダクトで、あなたが自発的にあなたの友人にそれらについて伝えずにはいられなかったプロダクトを。あまりにも良すぎて、もしプロダクトがなくなったら、あなたは会社に抗議するほどだったものを。こうしたものが、本当にプロダクトを愛する、ということです。

愛されているかどうかの良い指標は、継続度と使用頻度です。スタートアップの初期段階では、絶対的な成長やユーザー数を追跡しないようにすることが非常に重要だと思います。ユーザーが使っている頻度を追跡するだけにしてください。メトリクスについては後で講義で持ちますが、まずはメトリクスを分析して、「これは継続しているユーザーか、頻繁に使用しているか? 自分たちの領域の他のプロダクトと比べてどうなのか?」と問うてみてください。これがユーザーが愛してくれているかどうかの良い初期の指標です。またユーザーが友人たちに、プロダクトを購入してみるよう自発的に伝えているかどうかを見てみるのもいいでしょう。

ここでの重要なポイントは、素晴らしいプロダクトしかあなたを救ってくれない、ということです。このコースでは他の多くのことについても話をするつもりで、他に様々な重要なことがありますが、もしあなたがこの問題を解決しなければ……つまり素晴らしいプロダクトを作れなければ、すべてがうまく行きません。

あなたは素晴らしいプロダクトを作るためにユーザーを獲得する必要があります。これをなくすことはできません。人々と何度も話して、繰り返す必要があります。素晴らしいプロダクトを作るために役立つ、少数のユーザーを見つける必要があります。

スタートアップのアドバイスの中で最も一般的な表現の1つは、「ユーザーと話せ」です。私が学んだことの1つは、ほとんどの人がこの言葉の実際の意味を分かっていない、ということです。

ほとんどの人は、「ああ、私は私のユーザーと話してると思いますよ」と言います。そして彼らはユーザーを呼んで、「サムと言います。あなたは私のプロダクトが好きですか?」と聞くと、ユーザーは「好きだね。いいと思うよ」と言います。人々は一般的にあなたを失望させるようなことはしません。あなたは「ああ、ありがとう」と言って、電話を切るでしょう。こうしたことが、ほとんどの創設者が言う「ユーザーと話す」ことです。ただ、これは本当にユーザーと話すことではありません。

後のコースで話す予定の講師であるEmmet Shear氏は、ユーザーインタビューを行うのが本当に上手です。彼はインタビューについてもっと詳細に話してくれる予定です。ただ、人々があなたに対してあまりにもよく対応しがちである、ということを覚えておく必要があります。あなたは彼らが何を好きなものを正確に把握する必要があります。そして、あなたは彼らがどうやってプロダクトを利用しているのかを見る必要もあります。あなたが彼らが何かを達成しようとするために、あなたにとっては奇妙に見えるようなことをしているかを見つける必要があります。

あなたはこう聞くべきです。「他の誰にもこのプロダクトを勧めましたか?そうでない場合、なぜですか? あなたはもうプロダクトにお金を払いましたか?そうでない場合、どうしたらいいでしょうか?」

特定の機能について深く掘り下げて聞くべきです。そしてこれまで代わりに使用していたものや、いつあなたのプロダクトの利用をやめたのかを聞いてみてください。トップレベルの(抽象的な)質問は示唆をくれません。ユーザーを獲得するという観点では、誰もがこのウェブサイトを立ち上げ、それを紹介すれば一気に人が来ると思っているでしょうが、それは通常起こることではありません。

最初の100人のユーザーを獲得するには、4つの一般的な戦略があります。最高のものから最悪のものまでざっと紹介してみましょう。

あなたは知人にメールを送って、顧客になってくれるかどうかを尋ねることができます。あなたは思いつく誰にでも、たとえばあなたが一緒の講義を取ったクラスの誰かや、高校で友達だった誰かに電話をかけることができます。有料のプロダクトの場合は、実際にお金を支払ってもらうべきでしょう。これは重要なことです。覚えておいてください。人々はあなたに好かれようとしてきます。人々はあなたの言うことを過剰に肯定してくるでしょう。だから、もしそれが有料の商品であれば、必ずお金をチャージしてください。

もう一つの戦略は、あなたのプロダクトを使用するかもしれないと思っている人を研究し、それを電子メールやその他の方法でプロダクトを試してもらうようお願いすることです。ここのコンバージョン率は低く、おそらく2〜3%でしょう。だからあなたはかなりの数をこなさなければなりません。しかし、ターゲットを絞った電子メールを送信して、「新しいプロダクトを作ったばかりです。試していただけると本当に感謝します」といえば、ほとんどの人は手助けしてくれるでしょう。

あなたは、ソーシャルメディアや Hacker News、フォーラム、プレスなどを試すこともできます。これがあなたの成長戦略になるなら、それがうまくいく方法を見つけ出す必要があるでしょう。決して1つの大きなステップでうまくいくわけではありません。こうしたことを行うほとんどの人は、それが一度動きはじめるとジャーナリストを呼び出して、「私や私のプロダクトについて改めて書いてくれますか?」と聞き始めます。ジャーナリストが「何か変わったの?」と言うと、あなたは「いや、でも、私は本当にユーザーが必要なんです。書いてくれないでしょうか?」と聞きます。ジャーナリストは「ノー」と言うでしょう。

Airbnbはこの種のやり方をうまくやった会社の一例です。彼らは狂ったことをやっていました。彼らはプレスに次々に取り上げられるようなことをしていたのです。彼らはジャーナリストの巨大なシリアルの箱を郵送し、シリアルの箱はジャーナリストの机の上に乗ることになりました。彼らはそうしたことをやり続けることができました。しかし、通常とても難しい道です。

最後に、最も退屈で最悪の印象のやり方は、FacebookやGoogleで広告を購入して、あなたのウェブサイトに人が来るのを待つことです。これは推奨できるものではありません。私はこの方法で大きなスタートになったスタートアップについて知りません。ほとんどの人が試してみるというアイディアなので、今回紹介してみましたが…。

質問を受ける前に、偉大な会社の作り方をまとめることにしましょう。

先に話したように、あなたのユーザーを本当によく知ることが重要です。最高の創業者たちは、彼ら自身がカスタマーサポートをしています。そして彼らはユーザーを訪問します。可能ならば顧客のオフィスに居座るでしょう。Airbnbの場合、彼らは顧客と一緒に生活していました。あなたは本当に、本当によくあなたのユーザーのことを知らなければなりません。

彼らは短いサイクルタイムで動いています。ここでのサイクルとは、基本的には、顧客と話し、顧客が痛みを感じるポイントを理解し、それに対処するプロダクトを作り、プロダクトをユーザーの前に置いて、質問し、プロダクトを使ってもらって何をするのかを見る、というサイクルを繰り返すということです。このサイクルは、反復して改善するためのやり方です。

あなたには長期的なコミットメントが必要です。ほとんどの企業はこれをしていません。ほとんどの企業、特に簡単な会社を始めようとしている場合、2〜3年の時間枠で考えがちです。ただ、通常はもっと長い時間が必要です。うまくいったとしても、10年程度のプロジェクトになります。

あなたが最初からそのように考えているなら、あなたは非常に違った、より良い決定を下すでしょう。私はこの考え方が市場に残っている唯一の裁定取引機会だと思います。ほとんど誰も新しいプロジェクトに対して非常に長期的な取り組みをしようとしません。もしあなたがそうするなら、あなたは別のやり方で考えることができます。たとえばあなたは別の人を雇うでしょう。そして、それは本当にうまくいきます。

雇用について言えば、すべてが本当にうまくいくまで、リーンでいてください。ややバイモーダルだとは思います。初期には実験やジグザグをします。そして小さなスピードボートのようになりたいと思い、それを会社へとしていきたいと思うでしょう。しかし大企業ではこうはなりません。

キャッシュのバーンレートは別の問題として横においておきますが、会社の柔軟性は基本的に従業員数の2乗で減少していきます。物事がうまく動き始めていると確信するまで、あなたのチームは本当に小さいままでいたほうが良いでしょう。そして物事がうまくいくと、あなたは本当に大きくなることができます。そして実際、会社を大きくしていく必要があります。

ハイパースケールモードに切り替えると、優れた人達とできるだけ速く成長していくことになります。スピードボートではなく、飛行機に、あるいは戦艦になることになります。そのとき、あなたは素早く方向転換できないということを気にしません。あなたはすべてを強引に押し切るようになります。あなたは一つのモードか、他のモードを選ぶことになります。一度ユーザーがあなたのプロダクトを求めはじめれば、あなたは素晴らしいプロダクトマーケットフィットを達成したと感じるでしょう。それがあなたが会社の規模を拡大し始めることができる時です。

そしてあなたがそこにたどり着いても、平凡な人たちを雇うという衝動に抵抗してください。後で講義で話す人々の中に、私がとても好きな言葉を行った人がいます。あなたが作るチームこそ、あなたが作る会社です。これは本当に事実です。私はこれが真実であったことに長い間気づけませんでした。

あなたは偉大な人々によるチームを築き、人々がプロダクトを愛してくれているなら、90%以上の成功のチャンスがあります。それらは本当に難しく、独立変数がありますが、チームは無視しないでください。私が知っている最高のCEOは、タレントを募集して維持するために膨大な時間を費やしています。ダスティン、あなたはどれくらいあなたの時間を費やしていますか?

ダスティン: 40 から 50% ぐらいですね。

ダスティン・モスコヴィッツでこれです。従業員を募集して維持する時間の半分を費やすことを選択しているのです。ダスティンがそうしているなら、他の皆さんもそうすべきなはずです。私が会ったことのあるCEOは、彼らが自分のチームの構築にたった5%しか時間を費やしていない言い訳をします。それはいつも妥当のように聞こえますが、そうした人達は常に失敗することになります。本当に、本当にこの部分に投資をしてください。

粘り強い実行について話しましょう。これは私たちが何度も話すテーマです。あなたは継続して、継続して、継続し続けなければなりません。そして、あなたは物事を完璧にこなす必要があります。すべての詳細において、正しくやり遂げなければいけません。顧客の体験や顧客とあなたの会社との関わりのすべてに気をつける必要があります。The Score Takes Care of Itself という本がありますが、この本で書かれているようにです。是非一度読んでみてください。すべての詳細を正しく把握し、できるだけ早く、そして粘り強く前進することがどれほど重要であるかについての本です。スタートアップとは、ほとんどの人が直観的に理解できないぐらいに、決して諦めない、ということです。

YCの最近のバッチで最高の会社の1つは、YC に入る前に7回も応募してきました。ほとんどの人は、6回拒否されれば、7回目には応募しません。これはスタートアップで起こることの一つのバージョンです。何度も何度も何度も敗北を味わったときにこうしたことが起こります。敗北を味わって、立ち上がるのに十分なエネルギーを持っていないと最後のタイミングだと思っていても……最終的に物事が動きます。これがスタートアップを始める、ということです。

スタートアップは10年間のマラソンのようなもので、あなたは株主に対して、自分自身の世話をする義務があることを覚えておいてください。いくつかの人々はスタートアップを一夜のイベントとして扱います。彼らは自分の健康を守るようなことをしません。彼らは眠りませんし、個人的な関係を維持しようとはしません。スタートアップはワークライフバランスにとって悪い選択であることは事実です。メディアでは、たった一日2時間働くだけで、そして残りの時間はサーフィンをしているだけで、自分のスタートアップが世界を変えた、というたぐいの記事が出ます。しかしどういうわけか、こうした人々は、実際に大きな影響を与えてはいません。彼らはただただ多弁に話すだけです。

スタートアップは本当に難しいものです。あなたは自分自身、あなたのチーム、投資家に対して、自分自身で気をつける義務があります。あなたの健康や幸福、あなたの人生や個人的な関係を無視してはいけません。

最後に、明確なミッションについて話しましょう。これを1日目に把握する必要はありません。しかし最も成功したスタートアップ、特に私が関われたスタートアップの中では、実に早い段階、最初の1年や2年のうちに本当に重要なミッションを見つけています。

仲間を集め、彼らを動かし、そして創業者を駆動するのがミッションです。そしてミッションはメディアを呼び込みます。たとえただただあなたの興味のあるプロジェクトを始めて、単に自分の人生の問題を解決するものだったとしても、ミッションはあなたに何をするべきかを教えてくれます。ある時点で、明確なミッションを持つことを忘れないでください。

あなたはこのミッションについての、偉大な伝道者にならなければなりません。

このバージョンのパワーポイントに入らなかったもう一つの創業者のスキルは、素晴らしいコミュニケーターであれ、ということです。クリアなミッションをクリアに考え、クリアにコミュニケーションする必要があります。そうすれば人々はあなたを助けようとしてくれます。ミッションはアイデアを巨大な会社への成長に導き、人々がプロダクトを本当に愛してくれるよう手助けしてくれます。

さて、考えていたよりも少し長く話してしまいました。約2分の質問が残っています。

Q. 雇う人はスキルか価値観か?

スピーカー10:もし2人の人を雇えるときについてなのですが、一人は構築しているプロダクトに非常に情熱的ですが、必要なすべてのスキルが欠けている場合。もう一人は自分が上手ではないことを本当によく実行してくれるものの、アイデアについてはあまり情熱的ではない場合。あなたならどちらを取りますか?

サム・アルトマン:つまりこうですね。あなたは人を雇う選択肢を持っています。 1つは情熱的で価値観が合っていますが、良いスキルマッチではない場合。もう一つは素晴らしいスキルマッチがあるものの、情熱的ではない場合。答えはこうです。まず第一に価値観、第二が適性、第三がスキル。本当にあなたの価値観やミッションを共有し、自分がやっていることを信じている本当に賢い人を得ることができれば、必要なスキルは学んでくれます。これがこれまで失敗していないフレームワークです。

Q. どうやって良いアイデアを得るか

スピーカー11:良いアイデアを得るにはどうすればいいですか?

Sam Altman:良いアイデアを得るにはどうすればいいですか?という質問ですね。一つは、多く練習し、人々にあなたのアイデアを伝えることです。そしてなぜそのアイデアがひどいのかを彼らに言わせてあげてください。私は良いアイデアはただ一人で始まるものではないと思います。スマートな人たちのグループを見つけて、何度も壁打ちをすることで、「なあ、こんなことに気付いたんだけど。これって俺たちでどうにかなるものかな?」と気づきます。部屋に座って、ホワイトボードペンで窓になにかを書いて、アイデアが来ることを待つのではありません。人々と話すことで、良いアイデアが生まれるのです。あなたにはスマートな友人がいて、同僚がいます。あなたは周りにアイデアを投げつける相手がいるのです。あなたの人生の中での問題に気付けと言いました。たとえ解決策がまだないとしても、そうした問題について話し、何かを考え出すことができるかどうかを考えてみるといいかもしれません。

もう一つ、アイデアは非常に壊れやすいものです。アイデアを話し始めたとき、まだ悪い、生煮えの、完成していないアイデアをすぐさまに否定しないような人がほしいでしょう。あなたは、「そうだね……それって実際にしてみればどうなるだろう?」と言う人がほしいと思うでしょう。あなたは「バカだな」と言うような人に話したくはないに違いありません。「まあ、狂ったように聞こえるし、うまくいかないかもしれないけれど、それがうまくいくかどうかを考えてみようか」と言う人がほしいはずです。この種の人間の精神を持つ人です。どうやればそれがうまくいくのか?と考える人です。

私は問題に気づき、人々と話をしろ、と言いました。それに追加するものがあるでしょうか。では最後にもう1つの質問を取りましょう。

Q. 資金調達の時期は?

スピーカー12:資金調達を開始する時期はどのように分かりますか?

サム・アルトマン:いつ資金調達を開始するべきなのか? 私たちはそれについての講義を持つ予定です。しかし一般的に、資金調達については簡単に答えられます。人々があなたに良い条件でお金を与えたいと思っているときが、資金調達にとって良い時期である、ということです。もう一つはもちろん、お金が必要なときです。それはどんな条件であっても資金調達をする必要があるときかもしれません。

一般的には、必要な資金調達を保証するための進歩が必要です。あなたが十分な進歩を遂げたとき、あなたはかなり簡単に資金調達ができます。それが最高のときです。しかし複雑な質問なので、私たちは今度資金調達についての講義をします。ではもう一問。

Q. スケールするときはいつか?

スピーカー13:検索モードから移るときをどうやって決めるのでしょうか?

サム・アルトマン:良いプロダクトマーケットフィットを得るために試行をしているような段階から、会社を規模拡大する段階に、どのタイミングでスイッチするのを決めるのか、という質問ですね。答えは、あなたはきっと知る、ということです。誰もが、それがいつ起こるかを疑問に思っていますが、それはあなたが週に80時間オフィスを走り回って、人々があなたのプロダクトを愛してくれているのに、プロダクトを十分に速く作ることができない……そんなときです。私はこの瞬間がいつなのか分からない、という人を見たことがありません。

木曜日には、スタートアップの仕組みについてのセッションを行います。ありがとう。

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