【保存版】後悔しない、SNS(ソーシャルメディア)マーケティングの基本戦略から運用4項

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35 min readDec 13, 2016

2020年4月 更新

時代の波に乗り遅れた!と、他社がソーシャルメディアでの成果を実感し始めて、焦りのなか始めた自社でのSNS運用。
しかし、ビジネスでの運用経験などなく、なんとなく知っているけど、具体的にどう運用していけばいいのかわからない!

そんなあなたにソーシャルメディアの運用にあたっての超基本、でも知っておかないと後で後悔することになる、歴史から必要性、そして設定、日々の運用、測定までのSNS運用の全て(適宜ツールの紹介や事例の紹介もしています)を公開します。

これを読めば、どんな業界でも、どんな初心者でもソーシャルメディアマーケティングをいますぐ始められます。

弊社でも、初心者から運用を始めて2年で300万弱のフォロワーを獲得できたノウハウで特によかったものは要所で盛り込んでいます。
ぜひチェックして生かしてください。

<目次>
1.SNSを運用する必要性
1-1そもそもソーシャルメディアとは?
1-2なぜいまソーシャルメディアマーケティングが必要なのか
2.ビジネスで使うソーシャルメディア3選とその特徴
2-1Facebook
2-2Twitter
2-3Instagram
3.運用にあたっての戦略
3-1目的とコンセプト設計
3-2ベンチマークをみつけよう
3-3ターゲットの明瞭化
3-4投稿コンテンツを決めよう
3–5KPI設計
4.日々の運用と改善
4–1投稿管理
■リアルタイム投稿
■ストック投稿
4–2フォロワー管理
■交流
■フォロー
4–3分析
■分析ツール
■分析対象
4–4改善
■投稿(内容×頻度)
■プロフィール内容
■導線
まとめ

1.SNSをビジネスで運用する必要性

近年、時代の流れと、始める費用、手軽さから、とりあえずSNSは運用しようと、手を出す企業がかなり多いと感じています。

ビジネスには全てに目的や戦略があります。まずは本当に自分たちにソーシャルメディア運用が必要なのか、一度立ち止まって考えてみましょう。

1–1:そもそもソーシャルメディアとは?

ソーシャルメディア(英語: Social media)とは、誰もが参加できる広範的な情報発信技術を用いて、社会的相互性を通じて広がっていくように設計されたメディアである。 双方向のコミュニケーションができることが特長である。引用:Wikipedia

定義としては上記のWikiediaのもので十分わかりやすく、本質をとらえていると思います。
もう少しビジネス視点で広く再定義するなら、

”自社プロダクトと消費者とのコミュニケーションの場”

くらいになりますね。

これまでの広告や宣伝活動との違いは”双方向”のコミュニケーションの場となっていることです。この認識をまず持っておくことがソーシャルメディア運用の第一歩と言えるでしょう。

1-2:なぜソーシャルメディアマーケティングが必要なのか

確かにインターネットの発展に伴い、SNSは急速に普及してきました。
しかし、それをなぜビジネスに活用しないといけないのでしょうか?

これは、一言でこうだ!とはなかなか言えないので(それくらい奥が深いです)今回は、マーケティングの変遷とそれによる消費行動の変化の観点から説明させていただきます。

簡単にこれまでの時代の、企業のマーケティングの流れをまとめますと、(基本的な内容なので知っている方は読み飛ばしていただいて構いません)

1800年代までは消費者の需要より供給量のほうが少なく、企業の製品が主体のマーケティングでした。
かのヘンリーフォードがこの時代の象徴ですね。(マーケティング1.0)

しかしイギリスでの産業革命を機に、製造業が急速に発展し、大量生産が可能になります。それが成果中に広まり、供給>需要の形が確立され、消費行動は消費者が主体となりました。

これによりマーケティングに、市場のセグメント分けや、ターゲッティングといった、共通の嗜好を持つ消費者に絞り、そこに対してカスタマイズした商品を売るという仕組みができました。例えばスポーツカーは若者にターゲットを絞ったことで成功したこの時期の事例になりますね。
(マーケティング2.0)

出典:https://www.flickr.com/

しかし、それでも消費者は受動的でした。この記事を読んでいる方の中には、実感としてもあるかと思いますが、インターネット以前は消費者から積極的に、企業に要望や意見を言う風習はありませんでした。匿名性の低さもその要因にあったかと思われます。

これがインターネットの普及で一気に変わりました。
インターネットの台頭で個人が自由に情報を受信、発信できるようになりました。
これにより、消費者間、企業間での双方向コミュニケーションが活発化し、マーケティングでは、消費者の意見を真摯に商品に反映し、売り出す必要がでてきました。
例えばネスカフェアンバサダーはここに当てはまりますね。(マーケティング3.0)

しかし、ここでは消費者の顕在化されているニーズは確かに解決できたのですが、そのニーズが解決されてしまえばもう何も売れないという状況になってしまいます。
ここで今後は潜在的ニーズを掘り出す必要がでてきました。
一世を風靡したウォークマンやスマートフォンはここに入りますね。(マーケティング4.0)

まとめ

このマーケティング3.0以降で、SNSは情報交換の場として大きな影響力を持つようになりました。
なぜなら、インターネットの発達により、今度は情報が多くなりすぎて、人は購買の参考にする際に、信ぴょう性(知人からの紹介や著名人のおすすめ等)を求めるようになったからです。
例えば、口コミの影響力が強まったのは、ネットという国境すらない空間に加えて、情報の信頼性が高いことによる相乗効果が理由ですね。

この消費行動の変化に対応するために、必要なのが、ソーシャルメディア運用によるマーケティングなのです。

消費行動の流れ

この図は現代の消費者行動の流れを大まかに表しています。マーケティングに関わったことのある方なら似たような図を一度はみたことがあるのではないでしょうか?
そのうち、ソーシャルメディアマーケティングが関わることになる部分を太字表記しました。

認知・・・消費者のSNS利用率が年々上昇し、利用時間も生活のかなりの時間をとるようになり、SNSは自社商品の認知獲得に欠かせない場となっています。上記の図にあるように、特に拡散による認知はいまやソーシャル上がほとんどではないでしょうか?

ソーシャルメディアの利用率(全年代)参考:総務省情報通信政策研究所

興味・関心・・・この段階は、これまでは、メルマガが担ってきた部分が大きかったです。
しかし、特に消費者間でLINEやFacebookメッセンジャーの流行により、メールを使わなくなってきたいま、メルマガの効果は徐々に雲行きが怪しくなってきました。
以前より見てもらえなくなったと嘆いている広報、マーケターの方も少なくありません。

ソーシャルメディアとメールの利用率の違い: 総務省情報通信政策研究所

このグラフからもその傾向は明白です。10代に限っては、メール利用率は5分の1、10代20代のソーシャルメディアからの情報取得への信頼度がいかに高いかが伺えますね。
つまり、フォローしてもらう、いいねしてもらう等のアクションを起こしてもらえれば、投稿によって自社への興味を持ってもらう機会が圧倒的に増えてきます。タイムラインという性質をうまく利用すればその効果は何倍にもなるでしょう。

ファン化・・・自社商品を購入してもらった後のリピーターを増やすことは部署のKGIになっている企業も多いのではないでしょうか?
SNS上には商品の改善のヒントがたくさん落ちています。エゴサーチ(自社名や自社の商品名等で検索をかけて調査すること)は新商品リリースや、新しいアクションを起こした際の、会社にとって最も大切な業務にまでなりつつあります。

また、顧客とのコミュニケーションによって自社商品のファンになってもらえるのはSNSのビジネス利用の醍醐味とも言えるでしょう。

例えば、DELLはカスタマーサポートに絞ったSNSアカウントを利用し、うまくフォローアップからファン化を行っていますね。

拡散・・・ブログを始めとし、広まった”バズ”(一気にコンテンツや商品が広く消費者に伝わること)も、SNSの台頭でよりスピード、影響力に拍車がかかりました。ソーシャルでのバズは、知っている人から情報が回ってくるため、いままで以上に影響力をもつようになりました。

このように、消費者行動の変化によるマーケティングの変遷から、いまソーシャルメディアマーケティングが注目されるようになっており、いかに企業にとって必要なことなのかも理解していただけたかと思います。

2.ビジネスで使われるソーシャルメディア3選とその特徴

必要性が理解していただけたところで、一言にソーシャルメディアといっても多種多様、業種や国によってもどれがビジネスに適しているかはそれぞれです。

その前提で2020年末現在、最も日本でビジネスとして使われているソーシャルメディアと、マーケティングにおける特徴を紹介します。

自社に合ったものをお選びいただけるのが一番かと思います。

2-1:Facebook

言わずと知れた実名ソーシャルメディア。日本では特にIT系はメッセンジャーや投稿をビジネスでも使っていますね。特にLinkedInの役割として使っている日本人の方がとても多いです。ビジネス関係特に起業家経営者同士のつながりとして、趣味仲間のコミュニティとして広く使われるようになりました。またFacebookは近年、Facebookページというビジネスページとして、すでに多くの企業やお店が、主にマーケティング目的で運営しています。個人ページと違い複数人で管理できたり、Facebook上に広告を出稿できたり、メリットがたくさんあります。最近では、メッセンジャー内にBOTを簡単に作れるようになったため、今後はそれを活かした運用をする企業も増えてきそうです。

データ
国内利用者数:2600万人(人口の10人に1人使ってますね)

参照:総務省統計局

特徴
・SNSの中では比較的年齢層が高め。30代〜40代の利用数が特に高い
・実名制のため、信用が得られやすく、シェアされたときのコンバージョン率(閲覧数/シェアした人の友人数)が高い
・自然拡散(コメントやいいねによって)が起きやすい
・比較的読み応えのあるコンテンツや動画投稿が多い(コンテンツマーケティングと併用している企業が多いため)

・広告運用をうまく活かせばリターンが大きい

成功事例
・沖縄Likes(BtoC)

引用:https://www.facebook.com/OkinawaLikes.jp/?fref=ts

沖縄に行きたくなるような写真や動画と共に、見ている人を惹きつけるコンテンツ発信をしていますね。

・LIG inc.(BtoB)

引用:https://www.facebook.com/liginc.ueno/?hc_ref=SEARCH&fref=nf

BtoBではあるものの、Bを個人に見立てて、ウェブ担当者がためになる記事や、個人として読んでて楽しめる記事を量産しています。

2–2:Twitter

世界での利用率はInstagramに抜かれたものの、日本では今もInstagramを上回る王道SNS。日本の文字文化を象徴していますね。幅広い年齢層に使われていますが、やはり10代〜20代に多いですね。
ツイッターは、よくも悪くも拡散力が強いため、使い方次第では一気に認知獲得ができるチャンスも潜んでいます。途中で登場したSHARPはそのいい例ですね。逆に最近だと、DeNAのキュレーションメディアのように炎上し、一瞬で閉鎖まで追い込まれることもあります 。

データ
国内利用者数:4000万人

参照:総務省統計局

特徴
・10代〜20代の利用率が圧倒的に高い
・拡散がされやすく、バズを起こしやすい
・投稿、フォロワーとのコミュニケーションともにフランク
・リアルタイム性が高い

成功事例
・井村屋(BtoC)

ついついツッコミたくなるような写真付きの投稿が印象的です。会社に親しみを持ってもらいやすいですね。

・GrowthHackers(BtoB)国内にいい事例がなかったため、海外

海外の事例で申し訳ないのですが、特定の業種に絞って、良質なコンテンツを継続して投稿しています。

2–3:Instagram

世界中でユーザー数を爆発的に伸ばしているSNS。
最近、ストーリー機能に加えて、ビジネスアカウント(主にEC向け)に新しい機能が追加され、今後ビジネスでの利用がさらに伸びていくと注目されています。
ビジュアル特化型だけあって、ブランドやファッション、飲食等のtoC向けが多い印象があります。

データ
国内利用者数:非公開(月間アクティブユーザー数:1200万人)

世界の年齢別ユーザー層引用:btrax

特徴
・Twitterと同じく若年層の利用率が高い
・タイムランの流動性が低い分、エンゲージメントが爆発的に高い(1投稿の重要性が高い)
・成功している会社は若者受けするおしゃれな写真投稿がほとんど。BtoBの場合はBtoBtoCを意識したブランディングがメイン。
・拡散力はTwitterに比べては弱いが、興味関心、ファン化特化型。(ビジネス向けに直接商品購入にいける導線をついに発動、詳しくは下記)
・ストーリー機能(Snapchatと同じ、24時間で消える投稿)を使って、タイムセールや日常のゆるい投稿も可能になりました

・Instagramショッピング機能、Shopifyとの連携などついにInstagramだけでの買い物が完結する時代に

・常に新しい技術をリリースしているので最新の流れについていけば「目新しい」コンテンツとして注目してもらえる価値大

成功事例
・ハーゲンダッツジャパン(BtoC)

引用https://www.instagram.com/haagendazs_jp/

やはり視覚に訴えるタイプの投稿が目立ちます。写真単体の質の高さで見ている人を楽しませてくれますね。

・トヨタテクノクラフト(BtoB)

引用:https://www.instagram.com/toyotaracingdevelopment/

BtoBの先のCに向けてうまくブランディングしていますね。

<まとめ>

この他にも、最近ではYouTubeやLINEのビジネス公式、海外ではLinkedinやGoogle+も利用されていますが、基本となるのはやはりこの3つではないでしょうか?
とはいえ、それぞれ利用者の年齢層や、利用目的に違いがあるので、自社に合ったソーシャルメディアを選びましょう。
一般的には複数運用する会社が多いですが、リソースとの兼ね合いで決めましょう。

3.マーケティング運用に当たっての戦略

どのソーシャルメディアを使うのか決まったところで、他のマーケティング同様に、目的、目標設定から投稿の指針まで、基本的な戦略はどのSNSでも必要です。

冒頭でお話ししたように、コストが低いからと、とりあえず始めるだけでは決していい結果はでません。コストとは運用にかかる費用だけではありませんよね?例えば炎上といったリスクもコストになりませんか?なぜならそれによる売上への損害はソーシャルメディア運用にかかった費用とも言えるからです。

また、別の視点でいうと、コストが低いのではなく、コストパフォーマンスが高いのです。
仮に広告費0でテレビCMを打てるとなったら、どんな会社でも全力で戦略から実行まで行いますよね?
今やソーシャルメディアにはそれほどの影響力があるのです。
テレビで人口の3分の1(Twitterの利用者数)が見た番組など記憶に遠いですよね。
しかし、お金の代わりに地道な継続力と場合によっては時間が必要となります。

そう考えると、他のマーケティングと同様に、しっかりと事前に戦略を練ってから運用に入るのも、何ら不思議ではないと思います。

3–1.運用の目的とコンセプトを決める

最初にソーシャルメディアマーケティングがどのような使われ方をするのかはご説明しました。その上で自社にとっての運用目的、コンセプトを決めましょう。

運用目的は他のマーケティング同様に、自社の利益にどう貢献することになるのかを具体的に決めていきます。

例えば、ECサイトの運営会社で、ソーシャルからサイトへの新規流入数を増やすことが目的となった場合、ソーシャルからの訪問者数、購入率と単価等が”マーケティング全体における”ソーシャルメディア担当者が関わるKPIとなりますね。(後ほどソーシャルメディア単体でのKPI設定は紹介します)
この場合はソーシャルメディアの使い方としては、最初の購買の流れでいうところの認知、興味関心が目的となっています。

そのため、コンセプトは拡散されるコンテンツを投稿するタイプが前提で考えられます。シャープはまさにこのパターンになります。(目的は違うかもしれませんが)

ちなみに、弊社の場合は、アプリケーションの提供後のファン化を目的としてスタートし、現在300万フォロワーになっています。
コンセプトは機能が複雑ということもあり、アプリの使い方や、便利な応用法がメインとなっています。

最近始めた日本向けアカウントは、最初は同じような運用体系だったのですが、BtoBでのツールを新しく始めて、そちらにフォーカスすることになったので、ソーシャルメディアマーケティングに役立つ情報をつぶやくようになりました。
例えばこのようにです。

このように同じ会社でもアカウントによって目的もコンセプトも変わってきます。丁寧に一つ一つ決めましょう。

3–2:ベンチマークを見つける

Tips:自分の運用するアカウントと同じ形態で先を走っている企業をベンチマークしておくことで、投稿する内容に困った時の参考や、そのアカウントのフォロワーを自分からフォローしてフォローバックで増やすといったAirBnBのグロースハック的手法を使う事もできます。
弊社でも運用を始めたばかりのころは、属性や上記の方法で自分からフォローし、フォローバックしてもらう方法で一気にフォロワーを増やしました。

3–3:獲得したいターゲット層を決める

目的、コンセプト、ベンチマークが決まれば”アカウントの”ターゲット層もぼんやりとイメージできているかと思います。
それをペルソナ(最もあなたの運用するSNSに興味をもってくれる人)で言語化しましょう。
これによってチーム内での共通認識がより具体的になり、なおかつ誰に向けて投稿しているのかが明確になります。以下、弊社で利用しているフォーマットを日本語にして綴っておくので、コピペ等でご自由にカスタマイズしてご利用ください。

<SNS運用向けペルソナ>
名前:
年齢:
性別:
仕事:
給料:
趣味:
ライフスタイル:
性格:
SNSを登録している理由:
ホーム画面一枚目に置いているSNS:
SNSを開くシチュエーション:
購買活動の段階:
フォローしてくれてる理由:

Tips:弊社ではこれに加えて、具体的なストーリー(このペルソナが、なにがきっかけで自社を知り、どう購入、ファン化にいたるのか)を、これまでで設定したSNSの役割を踏まえて描くようにしています。
そうすることで、SNSの役割がより明確になり、なおかつ成長に従って変化するペルソナへの対応がスムーズになります。

3–4:ペルソナに向けた投稿コンテンツを決める

SNS上に投稿するコンテンツには主に3パターンあります。
1、役立ち情報発信
これはセールや割引などのお得な情報や、ためになる情報を発信してユーザーのリピート、興味関心を上げていくタイプです。

無印良品はこのようにお得な情報や、自社製品を使ったインテリアコーディネートで無印良品への興味をそそるような投稿をしていますね。

2、おもしろ発信
これは広く認知を獲得するためにみんなが笑えるような投稿を繰り返してバズ→フォロワー獲得をするパターンです。シャープやタニタはこのタイプですね。

まさかの競合他社名を出しちゃうというタブーを上回る面白いツイートでバズるシャープさん

見ての通り、エンゲージメント(リツイート、Like)がかなり高いです。このタイプは運用者の個性が顕著にでますので、リスクも含めて判断しましょう。

3、日常発信
これはギャップをみせたい、いわゆるお堅い業種に特に向いているのですが、自社の日常をさらけ出すことで、ユーザーからの好感度を上げることができます。例えばNHK広報局はこのタイプです。

もちろんどれか一つに絞るとういわけではなく、最も大切なのは、ターゲットが欲している情報を届けることです。
上記はその主なものを載せただけです。3–3で作成したペルソナを参考にどんな投稿を発信していくか、一度考えてみましょう。

ユーザーの欲してる情報がわからない場合などは、Twitterのアンケート機能を使ってみてもいいかもしれません。
基本的には自社に関心があってフォローしているので、予想以上にユーザーは答えてくれます。

Tips:弊社はツイートの内容を投稿内容の種類別に、エクセルに貯めて(100個はストックしています)自動的に投稿してくれるツールと、リアルタイム性のある投稿をミックスしています。
自動投稿に関しては弊社のツール(投稿機能は無料です)を使っています。

3–5:KPIの設定

ここまで決まったら次はSNSの成果を測定するためのKPIを設定していきましょう。基本の確認ですが、KPI設定で大切なのは、この3点になります。

・行動につながる(改善案を出しやすい)
・わかりやすい
・期間比較ができる

例えば、この章の最初に例にあげたECでいうと、『ソーシャルからサイトへの新規流入数』は正しいKPIでしょうか?

わかりやすさは問題ないかと思います。
行動につながる、これはどうでしょうか?
もう少し細分化できそうですね。なぜなら、ソーシャルからサイトへの流入口はツイートからのリンク、プロフィールからのリンク、ツイート→ブログ→サイト等様々な流入経路が考えられるからです。

例えば、ツイートからの流入が購買につながりやすい、購買単価が高い等で増やしたいとなった場合は、『ソーシャル上のツイートからの流入数』としたほうが、具体的な案もでやすいと思います。

Tips:購買単価や購買数等、自社サイト以降の情報に関しては、ウェブだとグーグルアナリティクスが多いかと思います。
アプリは多種多様なため、一概には言えませんが、マーケティング部署以外からの担当だと使ったことがないかもしれません。情報をもらう、もしくは勉強が必要になります。

最後に期間比較ができるか。いまのままだとできませんね。
例えば今週と先週を比較して、今週は流入数が20%あがったとしましょう。しかし、ツイート数が先週より70増えたとします。
この場合、20%の増加は本当にいいことでしょうか?1ツイートあたりの流入数は下がったことになりますよね?
そのような弊害を取り除くためには、『1ツイート当たりのサイトへの流入率』とするほうが、本当にツイートが意味のあったものなのかが測れるかと思います。
Tips:期間比較のポイントは”率”にすることです。

このように、KGIに対して追うべき指標を洗い出し、そのなかから重要なものをKPIと設定していきましょう。

4.日常の運用

これで日々の運用の手前までの準備は完了しました。
ここからはそれを日常的にどう運用していくのかを説明します。

最初に言っておきますが、”日々地道に継続すること”がなにより大切です。
これから様々なテクニックやハウツーを紹介していきますが、それだけは忘れないでください。

銀の弾丸はない、鉛の弾丸を大量に使え
by ベン・ホロウィッツ(HARD THINGS著者)

さて、日常の運用は、主に3つのパートに分かれます。

4–1:投稿パート
4–2:フォロワー管理パート
4–3:分析パート

それぞれについて以下具体的な手法や役立つツールを紹介していきます。

4–1:投稿パート

ここでは先ほど少し触れましたが、投稿のストック補強とリアルタイム投稿に分かれます。
SNS運用を全くしたことがない時点では、リアルタイムで投稿していくかと勘違いされがちですが、リアルタイム投稿とストック投稿を併用して運用するのが基本です。

割合は各社の運用体系によるので一概に言えませんが、弊社の例ですと、リアルタイム:ストックが3:7くらいの割合です。
これは、投稿をみてくれる率が高いのが、自分の業務時間中とは限らないこと、投稿アイデアは思いついたときに保管しておきたいことが主な理由になります。

■リアルタイム投稿
先にイメージのつきやすいリアルタイム投稿について。
これは、ニュースや社内の風景、その他特殊なイベントやキャンペーンのように、リアルタイムで発信しないと意味がないものは、その場その場で投稿します。
リアルタイムで発信する必要がないものは基本的にストック投稿だと思っていただいて構いません。
なぜなら多くの人に見てもらえる時間に投稿するのがいいに決まっているからです。

■ストック投稿
まだビジネスでの運用を始めてない方にとっては一番謎ですね。
要は、先に投稿内容と投稿日時を設定しておいて、自動で投稿されるようにする仕組みです。

ストック投稿には、予約投稿と定期投稿の二種類があります。
予約投稿は一回限り、予約しておいた日時に自動投稿される仕組みで、定期投稿は、決められた複数の投稿を定期的に自動投稿していく仕組みです。
例えばブログを投稿する場合は、定期投稿にしておくことで、偶然タイムランを見逃した人にリマーケティングし、より多くの人に見てもらえるようになります。

ビジネスの場で、マーケティングとしてSNSを運用する以上、このストック投稿なしでは、まず100%成功しません。必ず使いましょう。

#エクセルに投稿コンテンツに基づいて投稿内容を作成、管理
・投稿日時
・投稿メディア
・コンテンツ
・キャンペーン名(通常Tips/割引/社内風景etc)
・リンク(あれば)
・リアクション
・リード(リンクをつけた場合)
は最低限管理していきましょう。
また、常に投稿のネタがないかアンテナを張っておくのもとても大切です。気づいたらすかさずリストに追加orリアルタイム投稿しましょう。
ツイート数とフォロワー数の相関関係はデータとしても証明されている

また、こちらから投稿管理シートを無料で入手することもできるので、シート作りが面倒な方や、わからない方は一度お試しください。例も載せています。
ステータスブリュー投稿管理シート無料取得

4–2:フォロワー管理パート

フォロワー管理とは大きく2つに分かれます。

■フォロワーとの交流
■フォロー作業

■フォロワーとの交流
投稿に対して、引用RTやシェア、リプライ、コメント等でリアクションしてくれた場合、積極的に返信しましょう。
特に立ち上げ初期はリアクション数も多くないので全てに返信しましょう。
自分の好きなアイドルや俳優が自分のコメントに反応してくれて嫌な人はいませんよね?むしろさらにファンになる場合がほとんどだと思います。
現に運用がうまくいっているアカウントはフォロワーとの交流も積極的ですよね?

反応が増えてきて全てに返信することはできなくなっても、いいねやLikeをしてあげるだけでも全然印象は違ってきます。
これも地味ですが、最初に言ったように地道な継続なしに成功はできません。
弊社ではTweetdeckでこのように常にリアクション、メッセージ、エゴサーチ、ハッシュタグ等をTL式に管理しています。

Tweetdeck

■フォロー作業
これは、自社の顧客となり得る属性をフォローし、フォローバックをしてもらうことで、ターゲットとなるユーザーに主体的に認知獲得のアプローチをかけることができます。

バズと違い、自社に関心のあるフォロワーを集めることができるため、コンバージョン率はなんと10倍以上変わります。

また、ペルソナを作り、その後コンテンツを考えるという流れにしているため、フォローされたユーザー側も自分の関心のあるコンテンツであるため、フォローバックされやすいというメリットもあります。

Statusbrew公式アカウント。日本チームのアカウントはこちら

弊社もフォローが45万人いるのは、初期は自分から属性を絞ってフォローし、その人に有益なコンテンツを届け続けた結果、いまがあります。

特に、SNSマーケティングを始めてすぐはコンテンツを投稿するだけでは、会社自体の認知度が高くないと、なかなかフォロワー獲得はできないので積極的に行いましょう。

Twitterだけではなく全てのソーシャルチャネルが予約投稿可能です。

Tips:予約投稿のできるツールは弊社の無料版を含めていくつかあるので、以下にメジャーな3社の比較表をのせました。リンクも貼ってあるのでみてみてください。少なくとも英語に抵抗がある方は、弊社ツールをお使いすることをお勧めします。

Statusbrew/Buffer/Hootsuite

※現在はフォロワー管理機能は対応しておりません。。

4–3:分析

アクションを起こしたら全て分析。特にインターネットと遠い業界ですとあまり実感がわかないかもしれませんが、ソーシャルメディアマーケティングはインターネットの技術の上になりたってます。
欲しい数字はかなりの割合で取得可能です、なぜならStatusbrewで取得するメトリックス(指標)は88個以上です!

■分析ツール
まず、必須分析ツールを先に紹介します。
Twitterアナリティクス

このように、月間の伸びから各ツイートの反応まで全ての数字が取得できます。

Facebookインサイト

Twitterアナリティクスと同様に、様々な情報が取得できます。

これらは各社が提供しているので、数字の信ぴょう性、幅広さともに抜群に高いです。
また、どちらも導入に費用や工数はかかりませんので、いますぐ始めましょう。

■分析対象
導入ができたところで、分析について説明します。
まず、大きく二種類の数字をみていくことになります。

・KPIとKGI
日々のアクションによって、設定したKPIが伸びているか、その伸びがKGIに反映されているかをチェックしましょう。

なぜなら、SNSマーケティングは他のマーケティング手段と比べてKPIに設定できる部分が極めて多様です。

そのため、各KPIは上がってあるのにKGIは下がる、ということも往々にしてあります。(下図参照)

KPI設定の改善が必要

このため、小まめに確認し、KPIも必要があれば改善していきましょう。
少なくとも、上記の状況に陥ったときは必須です。

こちらの数字はソーシャルメディアに割くリソースが多い会社ではマネージャーのみが管理するかもしれません。
弊社もソーシャルメディアマネージャーが基本的に管理しています。

・各種KPIの変化(導線)
ソーシャルメディアマーケティングでは一つ一つのコンテンツが軽い代わりに、オウンドメディアやブログの数倍のコンテンツ量になります。

そのため、数字の変化も目紛しい頻度で起こります。1日気を抜いてチェックを怠るだけでも致命傷になりかねないので(一つのコンテンツで一瞬にして炎上するリスクもあります)、常にチェックしましょう。

主なチェック項目はKPI次第なのですが、おそらく基本として以下の項目は最低限みることになるのではないでしょうか?

<Facebook>
・いいね数
・シェア数
・コメント数
・リンクへのアクセス数

<Twitter>
・投稿へのインプレッション数
・リツイート、いいね
・リンクへのアクセス
・エゴサーチでのツイート数

<Instagram>
・いいね数
・コメント数

4–4改善

ここでは、数字の分析と定性調査(エゴサーチや#ハッシュタグサーチ)を元に改善を行っていきます。
KPI次第になってきますが、主な改善のポイントは以下のようになるかと思います。
特に、SNSからダイレクトに売上に繋げる企業は、重要なポイントかと思います。
ソーシャルはリアルタイム性が強いので、改善のスピードも極めて重要になります。

■投稿(内容×頻度)
これは真っ先に思いつきますね。
Twitterアナリティクスで人気のある投稿は調べることもできるので分析、改善で自社にあった内容を把握していきましょう。

例えば弊社では、これまでファン化を目的にしてきたため、すでに弊社のツールを使っているフォロワーが多いです。

そのため、機能のアップデートや、質問アンケート等の交流が高いインプレッションを得ることが多いです。

また、フォロワーの属性とターゲットのすり合わせも行いましょう。
フォロワーが増えただけで満足する担当者の方も多いのですが、それだけでは意味がありません。例えば新規ユーザーを増やしたいのに既にファンのユーザーだけがフォローしてくれてる場合は改善が必要かもしれません。
新規のユーザーがフォローしたくなるような投稿をする必要があります。(RTをしてくれたり積極的な宣伝をしてくれる可能性があるので悪いことでは決してありません。ただ、もう一歩先をみる必要があります。)

頻度も同様に改善して最適化する必要があります。フォロワー数の変動とともに変えていく必要もあるので、分析を怠らないようにしましょう。

■プロフィール内容の変更
意外に見落としがちですが、導線のなかでも”かなり”重要な要素です。
特に認知から興味関心の層では、リツイート等でまだフォロワーではないユーザーに認知してもらえた時、プロフィールへ一度飛んでフォローするかを決めます。

そのとき自己紹介がないのは論外ですが、どんなツイートをするのか、どんな会社なのか、惹きつける文章になっているか、等でフォローに至るコンバーション率、サイトへの訪問率が大きく変わります。

プロフィールへのアクセス数もアナリティクスでチェックできるので、例えばそこからサイトへのリンクにクエリパラメータを付与する等してチェック、改善しましょう。

まとめ

●消費者の志向変化に伴ってソーシャルメディアマーケティングが必要に
●各ソーシャルメディアには特徴がそれぞれある。選ぶときは注意が必要
●戦略的にプランを練ることが第一歩
●数字を追っていこう
●ハイスピードの運用改善が成功の鍵

この記事だけで基本的な運用の全てをお伝えしようとしたために、少々長くなってしまいましたが、ご満足いただけましたでしょうか?
特に重要なポイントは別で記事を作り、今後公開そしてこの記事内にもリンクを貼っていきますので、そちらも見ていただければより深い理解ができるかと思います。

また、この部分を詳しく知りたい等ございましたら、弊社のTwitterアカウントへDMをお送りいただければ参考のうえ、記事にさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。

ソーシャルメディアマーケティングの醍醐味はなんといっても、そのスピード感にあります。
そのため、この記事内だけで何度も何度も何度も言ってきましたが、日々の継続した運用が何より大切になってきますので、ぜひとも継続していただければと思います。

また、中盤で少し触れたように、弊社の日本向けTwitterアカウントでは定期的に役に立つTipsやブログを配信していますので、ぜひフォローして自社のソーシャルメディアマーケティング運用に活かしていただければ幸いです。

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