Stellar.org のサービスが始まったのは、わずか120日ほど前のことです。

私たちは、世界中の人々から予想をはるかに上回る注目を集め、限界まで数値が伸びるのも目の当たりにしました。私たちが何を学んだかを共有し、Stellarを利用している皆さんのお話しを伝えたいという考えのもと、これまでの道のりを振り返る記事を連載いたします。

第一章


世界に参入しようとするとき、何が起こるか

私たちが2014年7月31日にサービスを開始した当初、最初の月に10,000人の利用者を見込んでいました。事実、10,000人の利用者を獲得しましたが、それはわずか11時間以内の出来事でした。最初の1ヵ月が終わる頃には、フェイスブックへのアクセスがおよそ100万件にのぼりました。莫大な数の人々が動く様に驚いた私たちは、この予想外の出来事に対応するべく、早急に焦点を再設定しなければなりませんでした。

私たちがStellar.orgを立ち上げた際のゴールのひとつは、世界中の幅広い人々にフィナンシャル・アクセスを提供することでした。最初の1ヵ月におけるStellarユーザーについてまとめた図が以下になります。

これらの統計要素全てに、3つの重要な点が関係しています。

1)Stellarは女性の心をつかむ

商業やフィナンシャル・インクルージョンにおいて、女性の存在は重要です。しかし、デジタル通貨や金融技術のコミュニティーでは、これまで女性が多大な発言権を有することはありませんでした。世界的に見ると、女性が正式な金融口座を保有している割合は20%低く、ビットコイン所有者の中で女性が占める割合は約5%となっています。Stellarはその両方の分野で、男女の割合を均等にする可能性を持っています。

2) Stellarは発展途上国も取り込む

お金を使うという行為には具体的な背景があり、地域性も関係しています。地域の背景に適応したソリューションを開発するうえで、各地域の消費者や開発者たちの参加は必要不可欠となります。今後発展途上国からインターネットに参入すると見込まれる十億もの人々が、インターネットの世界を変えることになるでしょう。そして、彼らこそがお金の未来を決める存在となるのです。

この十億人の見解が、次世代の十億人によって議論され、さらに次世代の十億人へ引き継がれれば、今後の世界的な金融インフラはより強固なものになっていくでしょう。

3) Stellar がデジタル通貨への扉をあける

これまでのデジタル通貨プロトコルは、金融技術に長けた人やお金への関心が高い人以外には、手が届きにくい存在でした。それでも、これらのプロトコルが世界に対して決定的なインパクトをもたらすようになるまで、私たちは今後も前進し続けなければなりません。Stellarの教育プログラムは、数十万もの初心者の方々に届き、この長い旅路の第一歩となりました。

これら3つの統計要素が、今後数年間でフィナンシャル・インクルージョンの世界がどのような様相を呈するかを如実に占います――そして、それはより多くの女性や南半球の国々にまで及ぶのです。この未来へ続く道は、平坦でなかったり、舗装されていなかったりすることでしょう。しかし、私たちの目標は、これらの多様なステークホルダーたちを確実に取り込むことなのです。


困難が多い道のり

――詐欺行為の克服

私たちが想定していた課題のひとつに、一種の詐欺的サインアップがあります。これは、この種のシステムの開始直後に多発する典型的なもので、次第に数が減っていきます。システムは賭博的な企てにさらされるのが常であり、私たちにはそれらを監視し、対処する責任があります。

2ヵ月目に入ってから、詐欺的サインアップと考えられるものの数が急増しました。(このことにより、上記の統計では1ヶ月目に登録した最初の100万人にだけ焦点を当てています。) これらに対処すべく、私たちはスパム探知アルゴリズムを調整するための特定使用パターンを研究しました。

実施と改善

10月

私たちは、発見した数種類の自動的な挙動をブロックするため、アップデートを複数回リリースしました。これにより、私たちが詐欺的サインアップだと考えるものの数は劇的に減りましたが、その効果は短く、各リリースの後もまた数値がゆるやかに伸び始めるという現象が繰り返されました。

11月

私たちは、機械学習システムを搭載しました。さらに、ユーザーのセキュリティを向上させるため、メール認証プロセスにも変更を加えました――新たなステップを設けることでサインアップ・プロセスの信憑性が増したため、この変更が最も功を奏しました。これらの手段を合わせることによって、現状では私たちが詐欺的サインアップだと考えるものをほとんど除去できるようになりました。

強固な詐欺防止策によってもたらされた問題

この問題に大いに力を注いだことにともない、新たな課題が生まれました。セキュリティ対策を強固にしたことにより、正当なユーザーも高い確率で誤ってブロックされるようになってしまったのです。サインアップ・プロセスに加えられた各認証ステップも、正当なユーザーに対して余分な軋轢を生んでしまいました。このあたりは慎重に調整するべき部分です。私たちはテストを重ね、調査したうえで皆さんに報告いたします。


旅路を距離ではなく、友人で測る

詐欺行為を探知するためのユーザー調査の一環として、私たちはStellarを利用する人々にもコンタクトをとりました。彼らにどのように、そしてなぜStellarを利用しているのかを聞きました。そこで学んだことにより、私たちの考えは著しく変えられました。彼らの語った話は、私たちにユーザーの多様な生活を垣間見せてくれ、当初考えていた以上に、人とお金の間に複雑な文化的関連性があることを示してくれました。

今後の記事では数回にわたって、上記のユーザーによる談話と、私たちのテックチームのストーリーをお伝えしたいと考えています――この旅路に今後もお付き合いください。


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