子どもへの贈り物は、おもちゃではなく道具だけ。手を動かし、想像力を高める子育てのアイデア

Eriko Masumura
SuMiKa.me magazine
Published in
3 min readMar 25, 2016

5歳の娘がいるのですが、思い返してみると、子どもの“おもちゃ”を購入したことが、ほとんどないんです。

…というと言い過ぎでしょうか。娘が1歳になるまでは、木製のおもちゃがいいと思って、ドイツのニック社や、スイスのネフ社のものをいくつか揃えていました。

そろそろブロックが欲しいと思って、ついついプラスチック製のものに手を出して、もちろんたくさん遊んだのですが、やっぱりこれじゃないなぁという感覚があったんですね。

それで、勢い余って、家じゅうのプラスチック製品を(もともと好きではないのでそんなに持っていないと思い込んでいたのですが、気がつかないうちに、身の回りにプラスチック製のものって潜んでいるんですよね…)少しずつ、木製や布製のものに代替していきました。

そして娘が外に出ると、身体をいっぱい動かして、石ころや葉っぱで遊ぶ姿を見て、ふと、おもちゃはもう要らないなって思ったんです。

それからは、道具だけを贈ることにしました。クレヨンや色鉛筆もお絵描きの道具、三輪車も移動の道具ということで、その範囲は少しゆるめなんですが、誕生日も誕生日でない日も、娘にあげるものは、とにかく道具だけ。

4歳の誕生日には、子ども用の包丁を贈りました。私に時間の余裕があろうがなかろうが(笑)、自分の包丁を使いたくてしかがたないようです。

そして5歳の誕生日には、のこぎり2種を。そして数ヶ月前、カッターを贈りました。(思い返すと、最近なんだか刃物が多いですね…)

他には例えば、小さい掃除道具や子ども用軍手なども。掃除や薪割りをしたあとの木を集めて並べるのも、娘がやってくれます。

道具が増えると、当然ながら扱える素材が増えていきます。

上の写真は、外で遊んでいるうちにお腹がすいたりして、枝を削ってお箸をつくりました。

おままごとでは済まなくなるので、大人が隣りにいてあげる必要はあるのですが、正直に話すと、私はおままごとに付き合うのが苦手なんです。特にあの、ごっこ遊びセットを使うと、あまりに子どもじみていて、私が楽しくない、という…。

うちでは、遊びに必要なものは、すべて娘がつくります。

レストランごっこで「いらっしゃいませー」と娘が言ったら、「メニュー表をいただけますか?」と返して、メニュー表をつくってもらいます。注文した料理も、紙やダンボール、木片などその辺にあるものを使って、色をつけたりして、配膳してもらいます。

メニュー表のデザインを一緒に考えたり、料理をその辺にあるものでつくる作業は、私もちょっと楽しかったりします。

そろそろ紙やダンボールは卒業して、木を扱えるようになってくれたら、もっと私が楽しい…ということで、なるほど、かなり自分(大人)本位なアイデアではあるんですが、手を動かして扱えるものが増えていくことの楽しさ、何かをつくることの楽しさを、子どもと共有できたらと思っています。

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Eriko Masumura
SuMiKa.me magazine

国立音楽大学卒。Web制作、広告制作、編集を経て現在はフリーランスエディター。二児の母。長野県諏訪郡へ移住し、八ヶ岳の麓で、DIY的暮らしを始める。“小さく暮らす”をモットーに、賃貸トレーラーハウスにてミニマルライフを実践中。