GPU活用のための新たなテクノロジーと選択肢

HPCの新たな扉を開く最新GPU搭載サーバー発表!

(9月12日 追記および更新)IBMは、NVIDIAの最新GPUであるNVIDIA Tesla P100を搭載するサーバーを発表しました。

このサーバーは、IBM Power System S822LC ハイパフォーマンス・コンピューティング (8335-GTB)。これは、以前、別記事として執筆したLC Server ファミリーの新製品です。つまり、Linux専用サーバーです。

詳細は後述しますが、このサーバーは、NVIDIAが開発した40GB/sでGPUとCPUを接続する先進テクノロジーであるNVLinkを搭載しています。


NVIDIA のTesla P100は、ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)向けに、新たに開発されたNVIDIA Pascal アーキテクチャーに基づくGraphics Processing Unit(GPU)です。Tesla P100のページには、現在の主力製品であるTesla K80との比較のグラフが掲載されており、x2という同一条件下では1.2倍から2.5倍くらい性能向上していることがわかります。

HPCにおいてGPUが果たす役割の向上は、2015年11月にNVIDIAが出したニュースリリース『世界をリードするスーパーコンピュータで アクセラレータの採用が広がる』にて述べられているように、100台を超える(アクセラレーターとしてGPUを搭載している)アクセラレーテッド・システムが、世界のスーパー・コンピューターTop 500にランクインしたことからも明らかです。つまり、GPUが得手とする並列演算の活用抜きで今後のHPCは語れない、と言えるのではないでしょうか。

そして、GPUの効果はコグニティブ・ビジネスの推進に不可欠なIBM Watsonの分析能力の向上においても実証されています。IBM Watsonのハードウェア基盤はIBM Power Systemsであり、NVIDIA Tesla K80を搭載することで「Watsonが提供するRetrieve and Rank API(抽出検索、ランキング)の処理速度が以前の1.7倍」「Watsonの処理能力が以前の10倍」という結果が出ています。


さて、改めて、NVIDIA Tesla P100の話題に戻ります。Tesla P100は、NVIDIAとIBMの協業により、先進テクノロジーのNVLink版が先行して発表されました。そして、互換性に優先度をおく既存のGPUユーザの要求に応えるため、PCIe版を後追いで発表しました。

NVLinkとは、NVIDIAが開発したGPUとCPUを直接接続する技術であり、PCI Expressを経由した接続である現行のグラフィックボードがもつ性能上のボトルネックを解消するための取り組みでもあります。NVLinkは、従来のPCI Expressを経由する接続よりも広い帯域幅を提供することで、高速なアクセスを実現します。

そして、このNVLink接続をサポートするサーバーが、今回発表されたIBM Power System S822LC ハイパフォーマンス・コンピューティング (8335-GTB)なのです。

膨大な計算量を必要とするアプリケーションは、計算流体力学(CFD)やゲノムと遺伝子についての研究であるゲノミクスなど様々です。昨今話題のディープラーニングにおいても、膨大な計算量が要求されます。その膨大な計算量の処理を助けるのがNVIDIAのGPUであり、同じGPUの性能をより高速化するテクノロジーがNVLinkです。そして、そのNVLink接続をサポートするのが、IBM Power Systemsなのです。

HPC、GPUコンピューティングの新たな扉を開く-NVLink版のNVIDIA Tesla P100を搭載するIBM Power System S822LC ハイパフォーマンス・コンピューティング (8335-GTB) に注目ください!

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