海洋マイクロプラスチックの収集

Akihiko Satoda
Tail Lab
Published in
4 min readSep 7, 2018

世界的に焦点が当たっているプラスチックの海洋流出。地上のごみ収拾活動を可視化することで環境問題に取り組んでいるピリカは、2017年から収集・分析の両面にわたりプロジェクトチームを組み、東京など各地の河川の水中物質の分析を続けている。先日行われた河口部水域での収集に参加することができた。

回収装置の組み立て

調査は川崎市港湾局の船着き場から始まる。船に乗り込むやいなや、持ってきた部品の組み立てが始まる。筆者も初期の簡易バージョンの装置試作や調査に関わっていたのだがその後改善され、スクーターでプランクトンネットに水を送り込んで内容物を濾し取るというのが現在のバージョンだ。

回収装置の稼働

組み立てた装置を水面へ投入し、3分ほど待機する。引き上げるとまず 装置内の濾水計のメーターを読み、流れ込んだ水量の基準値を作る。

その後、プランクトンネットに水をかけながら水中の物質片を回収する。

これをポイントを変えて繰り返す。

船上の様子

慣れない船上作業では揺れもあり、体力消費も大きい。移動中の休憩も重要だ。

海辺の風景

調査と直接関係ないが、日常とやや違う風景が広がっている。係留されている巨大なタンカー。

羽田空港の近くへ移動すると、飛行機が驚くほど真上を降下してくる。船は滑走路の多柱式人工地盤の横を通る。台風21号の影響で関空が実質機能停止してしまっている現在、他の国内空港の稼働や災害対応がますます注目されるところだ。

調査成果

各ポイントで集めたサンプルは、分析機関に持ち寄って内容物の分析を行うことになる。

成長する経済活動の副産物として無視できなくなってきたマイクロプラスチック。世界の水産資源の未来を占うこの問題について、影響・収集・分析ともに新しい学術論文が常に投稿され、情報が発信されている。

粘り強い観察とスタートアップ的な素早いアクションが、引き続き必要になりそうだ。

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