書くことだけで生きていくには — 書き手のためのキャリア論

ものを書くことだけで食べていける人たちは、みな「プロの書き手」だと思っています。書き手と一言でいっても、いろんなジャンルがありますが、小説家も、ブロガーも、放送作家も、脚本家もコピーライターも、ウェブライターも僕の中ではみんな書き手です。ただ最近になり、「食べていく」という限りにおいてこうした「ジャンル」にどこまで意味があるのかなと思うようになりました。

小説家を例にとると、小説だけを書いて生計が成り立っている人って実はそんなにいないんじゃないか。多くの人たちは小説を書きながら書評を書いたり、雑誌に寄稿したりして生計を立てているのではないでしょうか。他もそうで、テレビ番組の構成をやりながらネット番組の構成もやり、会社員をしながらブログを書いたり、ジャンル横断的にいろいろと書きながら生活しているわけです。

現在、ウェブ上でコンテンツバブルが起こっていて、そのため、ウェブをきっかけに「ライター」としてデビューできる機会は昔より圧倒的に増えました。書き手になるのはけっこう簡単です。ただ、そこから生き残るのは昔に比べて相当難しいだろうな、とも思います。理由は二つあります。一つには単価が下がっていること(マスの予算削減、人材が玉石混交となったため市場原理が働いた)。もう一つはジャンルを横断する機会が少ないこと。書き手として残っていくにはまずこの二つの困難を乗り越えなければなりません。そして、そのためには、上手くサバイブしている「プロの書き手」たちのようにあらゆる方法で書ける術を身につける必要がある、そう思うのです。ジャンルにしばられずいろんなチャネルや媒体でアウトプットを続けているとそれがエッジになって単価が上がり(少なくとも下がりにくい)、仕事のチャンスも増え、生活していける。そういうロジックです。

ちょっとだけ自分のキャリアの話をします。そして、その後でイベントの告知が入ります。あらかじめご了承ください(笑)

僕はロンドンでTAMLOというコンテンツ編集&マーケティング会社を作るまで、日本の放送局で番組企画・営業、出版社で編集記者、ウェブメディアで編集部マネジャーとして働いてきました。はたからは節操なく見えるだろうなと後ろめたさを感じつつ、一方で電波と紙とネットを内側から知る人間の数はそう多くないという自分自身の希少性に気づいてもいます。その目線で見たとき、僕の接してきた「プロの書き手」たちの多くはみな、専門性(得意分野)を持った上でジャンルを軽々と飛び越えた仕事をされていました。

今回、そのうちの一人、構成作家の細田哲也氏とトークイベントを開催します。ラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』のハガキ職人としてその才能を見出され、放送作家の道を歩み始めた細田氏。デビューからこれまでの16年間で200の番組を担当し、構成に関わった主なテレビ番組は『くりぃむナントカ』『サラリーマンNEO』ほか多数。この他にも舞台の脚本を書いたり、今年の秋にはnoteで公開した連載『ハガキ職人から放送作家、そして。』がソーシャルメディアで話題になるなどまさにジャンル横断的に活躍しています。

そんな彼から「プロの書き手として生きていくため」の方法論を聞き出す90分。あらゆるメディアで仕事をしてきた、彼ならではの「企画術」から「note連載書籍化の商談」といったリアルな話まで、盛りだくさんでお届けします。及ばずながら僕も、メディアの中の人が何を求めているのかをお話しする予定です。ライターになりたいけれど仕事の内容がよく分からない、書き手として伸び悩みを感じている、ライターとして新しい境地にチャレンジしたい、少しでもそうした方々のお役に立てればうれしいです。ラジオからキャリアをスタートさせて、紙をやったり、テレビをやったり、ウェブをやったり、なんとか踏ん張って歩いてきた二人だからこそ語れる「書き手のキャリア論」。参加料1000円ドリンク付きでお待ちしております(笑)

【イベント参加はこちらから】書くことだけで生きていくには?書き手のためのキャリア論【構成作家×ウェブ編集者対談】

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