2017年のサイバーマンデー、過去最高を記録

Taro Matsumura 松村太郎
@tarosite
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4 min readDec 6, 2017

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米国では、11月第4木曜日にThanksgiving(感謝祭)の祝日があり、その前後には休暇があります。今年は11月23日で、ちょうど日本の勤労感謝の日と同じでした。翌日の24日が年末セールの幕開けを告げるブラックフライデーとなり、週明け月曜日がサイバーマンデーとなります。

だんだん小売店よりオンラインに移ってきているようです。

実際、家電量販店などは、24日午前0時からオープンするお店もあって、寒くなってきた時期に、オープン前から並び始めるというのは良い時間の使い方とはいえませんし……。

Adobe Digital Insightsでは、ホリデーシーズンのオンラインショッピング動向についての予測と実データを公開しています。

オンラインショッピングの売上に関するデータは、Statistaがまとめています。

これによると、ブラックフライデーは50億3000万ドル、サイバーマンデーは65億9000万ドルと、ともに前年比16.8%の上昇しています。ただ面白いのはThanksgiving当日の伸びが18.3%と最も高くなっている点です。

割引の目玉商品がいつ出始めるかにもよります。データによると、最も割引率の高かった日は、商品カテゴリによって異なっており、クリスマスの飾りは11月22日、アパレルやPCやスポーツ用品は11月23日のThanksgiving当日、調理器具やジュエリーやタブレットにテレビは11月24日のブラックフライデー、おもちゃは11月27日のサイバーマンデーが最も割り引かれていたそうです。

ブラックフライデー、サイバーマンデーに先駆けて、フライングで割引商品が登場し、また購入手段もモバイルへと移行すれば、帰省中や移動中でも買い物ができてしまいます。そうした変化が、オンラインの売上が、なんとなくThanksgivingの週全体に波及して売上が成長している様子を描き出しているのではないでしょうか。

個人的に、Adobe Digital Insightsで興味深かったデータは、デバイスの違いです。

モバイルデバイスの普及とショッピング体験の充実がその効果をもたらしているとみられますが、Adobe Digital Insightsのデータによると、ショッピングの入口にはなっても出口、つまり購買に至るのはデスクトップ、というパターンが多いようです。

2016年のデータですが、ショッピングサイトの閲覧はデスクトップ50%、スマートフォン41%、タブレット9%という順位となっています。しかし売上は、デスクトップ69%、スマートフォン21%、タブレット10%と、スマートフォンでの購入率はガクンと落ちていることが分かります。やはり商品を比較して購入を決めるには、まだまだ大きな画面が欲しいという事なのでしょう。

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Taro Matsumura 松村太郎
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Journalist/author covering tech, edu, and lifestyle. ジャーナリスト・著者。iU 情報経営イノベーション専門職大学専任教員。キャスタリア取締役研究責任者。Tokyo JP✈Berkeley CA http://forks.tokyo/