WeWork Berkeleyでは、プラスティックカップを廃止する
日本のソフトバンクとWeWorkが、50%ずつ出資する合弁会社「WeWork Japan」を設立し、2018年までに日本でもコワーキングスペースを展開する事が明らかになりました。とはいえ、ソフトバンクは既に3億ドルをWeWorkに出資しており、実質的にはソフトバンクがコストを持っているようなものでしょう。
WeWorkが日本で展開する事への意味合いについては、@taroste/wework でフォローしていきたいと思いますが、海外のWeWorkユーザーが東京で仕事場を確保できるようになるなら、アメリカカリフォルニア州バークレーにあるWeWork Berkeleyの会員になっている私にとっては、とてもうれしいことです。
さて。
WeWork Berkeleyのキッチンには、コーヒー、お茶類、ミルク類(2%ミルク、ハーフアンドハーフ、アーモンドミルク)、インフューズドウォーター(スパウォーター)、生ビールなどが各フロアに完備されています。このキッチンの中の様子を見ると、なんとなくアメリカの健康志向や環境志向が垣間見られて面白いです。
WeWorkは仕事場でありながら、いかに働き、いかに生きるか、ということに気を遣った環境作りをしています。例えば最近の変化では、ミルク類の冷蔵庫から、ソイミルク、豆乳が消えました。
WeWorkのキッチンからソイミルクが消えた理由
代替ミルクに関しては、米国の畜産産業からも「ミルクと名乗るな!」というロビー活動を含む反対の声が上がり続けていた一方で、豆乳や豆腐はベジタリアンや畜産に反対する人たちから支持を得てきました。
しかし最近になって、サンフランシスコ・ミッションにあるコーヒー焙煎所、Four Barrel Coffeeも、豆乳の提供をやめています。
その理由として挙げられている主張は、女性ホルモンであるフィトエストロゲンが含まれること、米国では多くの場合、遺伝子組み換えの作物が用いられていること、アーモンドなどの樹木と比べて環境負荷が大きいことなどが挙げられています。
その一方で、発酵した大豆食品、例えば味噌や納豆などは良い、という文脈もあって、まあちょっとなんだかなあ、というところです。
ちなみに豆腐も納豆も味噌も、バークレーでは非常に手に入りやすい食品になっていて、我が家でも日常的に楽しんでいますが、その話はまた別の機会に。
ということで、代替ミルクとして、ソイミルクをやめて、アーモンドミルクに置き換えようという動きが広がっており、WeWork Berkeleyでもそうした対応が進んだ、というわけです。
プラスティックカップも消える
ソイミルクの次は、プラスティックカップです。
WeWork Berkeleyのキッチンには、コーヒーやお茶用に黒いロゴ入りのマグカップが用意されていますが、インフューズドウォーターや生ビール用には、透明なプラスティックカップが用意されていました。
このカップを、7月31日で廃止する、との張り紙が出ました。
代替となるのは、「メイソンジャー」と言われる蓋が閉まるガラスの瓶。米国でスーパーなどに行くと、12個で5ドル〜10ドル程度の値段で売られていて、カフェなどで水やアイスコーヒーを提供するカップとしても使われています。
WeWorkでも、大量のメイソンジャーを購入して、水やビール用のカップとして備え付けていくことになるそうです。ちなみに、保存容器が本来の目的であるため、フタがついた状態で売られています。おそらくWeWorkでは、このフタが不要なので、大量に捨てているようです。
確かにプラスティックカップのゴミは出なくなって、洗って使うメイソンジャーに置き換えられましたが、不要なフタの行き先までは考えられていないようです。こうしたところが、ちょっと詰めが甘いなあ、と思うところです。
そもそもの話、メイソンジャーをカップに使うアイディアなんて今に始まったことじゃないんだから、最初から導入していれば良かった、と思うのですが。
次はなんだろう?
ソイミルク、メイソンジャー……。
WeWork Berkeleyのキッチンの変化はなかなか面白いもので、定点観測をしていると、どんなことに気遣っていくのかを見ていくことができるようになります。
次に変革するとしたら、コーヒー豆です。
現在は、La Colombeというフィラデルフィア発のコーヒー焙煎所の豆を、WeWork Berkeleyでも使っています。ニューヨーク、マンハッタンでもカフェの展開が伸びており、ロサンゼルス、シカゴなどにも出店しているブランドです。
しかし、フィラデルフィアからわざわざサンフランシスコまで、コーヒー豆を運んでくる、というのはちょっと合理性に欠けます。
サンフランシスコ周辺のWeWorkは、秋にできるオークランドを加えて10拠点になり、ローカルの焙煎所を採用しても、十分に流通量としてまとまった規模になるのではないか、と思います。
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