EOS のトランザクション手数料とリソースシステム

Immm
TeamGeekHash
Published in
3 min readJan 17, 2019

ブロックチェーンにおいて、手数料はトランザクションの効率的な処理のために不可欠なものです。しかし、EOSではトランザクションに手数料が発生しません。
この記事では、どのようにしてEOSでトランザクション手数料を発生させないような仕組みを実現しているかを解説します。

EOSの手数料

EOSでは、リソースシステムを採用しています。これにより、ユーザー側のトランザクション手数料がかからない仕組みとなっています。

EOSでは開発者が手数料を負担することになります。ただし、開発者は手数料に相当する量のEOSを持っている必要がありますが、それはサービスの終了と共に返還されるようになっています。

リソースシステム

EOSでは、トランザクションの実行にかかるリソースをNET,CPU,RAMの三つに分けて考えます。
NETとはトランザクションの送信にかかるコスト
CPUとはトランザクションの計算コスト
RAMとはEOSのブロックチェーン上に保存する容量
です。これらのリソースはEOSトークンをステーキング(使用不可能な状態)する、またはEOSトークンで購入することによって使用権を得ることができます。

RAMは市場でEOSを用いて購入することができます。RAMの価格は常に変動します。
NET,CPUはステーキングによって得ることができます。開発者が得ることができるリソースの仕様量はEOSネットワーク全体のステーキング量と自分のステーキングしている量の割合によって決定されます。

また、これらのリソースを他のEOS保有者から借りることができるサービスも提供されており、EOSトークンの保有者はリソースの貸し出しと引き換えに利息を得ることができます。

開発者がこれらのリソースの利用権を保持している限り、サービスの開発者が保有しているリソースの範囲内でのトランザクション処理には手数料はかかりません。
また、開発者はサービスを終了し、EOSのステーキングを解除することで、ステーキングしたEOSが全額受け取ることができます。

まとめ

EOS上で動くサービスは、ユーザー側からみれば、既存サービスと似たような形で利用することができます。
開発者側から見ても、サービスを開始する際には一定量のEOSを保持している必要がありますが、サービスの終了と共にEOSを受け取ることができるという点で、既存の開発と比較して大きな利点があると言えるでしょう。
2018年6月時点でEOS上で提供されるdAppsは、プラットフォーム別で5位であり、現在も開発が盛んになっていますが、今後も多くのサービスが提供されることでしょう。

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