MaticNetworkによるPoSバリデータ権のNFT化への取り組み

Kazuaki Fujioka
TeamGeekHash
Published in
3 min readFeb 16, 2019
MaticNetworkのHPより

この記事はMaticチームによる記事「Step towards #DeFi : Tokenized Proof of Stake (PoS) validator slots」を参考にしています。

MaticNetworkは、将来的にPoSバリデータへのアクセスをNFT化し、PoSにおける問題の一つである流動性の減少という問題を解決しようとしています。

Maticが解決する問題とは

既存のProof of Stakeの実装では、バリデータとしてトークンをステークする人は、トークンのロックアップをする必要があります。トークンがロックアップされている間、それらのトークンは流動性を失うので、ネットワーク全体の流動性が減少しかねません。

また、ステーキングを解除する際にもある程度時間を要する手続きが存在し、これによりバリデータたちは自由に自分のトークンを即時に売買することが難しくなります。

こういった問題をMaticNetworkは解決しようとしています。

Maticの提供する解決策

MaticチームによるNFT化バリデータに関するtweet

Maticチームは、バリデータ権をNFT化することで上記の問題を解決しようとしています。バリデータの権利をNFTにすることで、バリデータたちはトークンの流動性に貢献することができます。

具体的に言うと、バリデータがトークンをMaticスマートコントラクトを介してステークする際に、ネットワーク内でのそのバリデータとしての権利を表すNFTが付与される仕組みになっています。

このNFTは、以下のようなケースで活用され、流動性の問題に対する解を与えます。

ケース1:ステイカーがステークしたトークン資産にアクセスしたいが、ステークポジション自体は維持したい場合

ステーカーは、DharmaやRipio(RCN)などの分散型融資サービスの担保としてNFTトークンを使用することで、必要な資金を得ることができます。ローンの返済時に、ステイカーはNFTへのアクセスを取り戻します。

ケース2:ステイカーはステークしたトークン資産にアクセスしたい、かつステークポジションも維持したくない場合

Stakerは、Paradex、Radar Relay、DDexなどの分散型取引所でNFTを売りに出すことで、即時に資金を用意することができます。これによりステークポジションの流通市場を作り出すことができます。

トークン化されたバリデータNFTの扱い

トークン化されたバリデータNFTが譲渡または売却されると、新しい所有者はステーキングスロットを完全に管理することができます。彼らはステークのためにトークンをわざわざ用意し、ステークを開始するのを待つ必要はありません。NFTの所有者は、NFTの所有権を獲得した時点から報酬を受け取ることができるようになります。

まとめ

MaticチームはDeFiへの貢献として、このバリデータ権のトークン化を実施テイクとのことです。実装が楽しみです。

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