Stablecoin-② Dai

Immm
TeamGeekHash
Published in
3 min readFeb 19, 2019

前回の記事で挙げられたstable coinのタイプの一つに、他の仮想通貨によって価値を担保することによって価格を安定させる、というものがありました、この記事ではこのタイプの代表格であるDaiを例にとり、どのようにして価格を担保しているのかをまとめていきます。

Dai

DaiはMaker ecosystem上でやりとりされます。
CDPとはDai発行のために用いるスマートコントラクトのことです。
ユーザーはCDPにイーサリアムを送ることでDaiを作成することができます。その場合、CDPはイーサリアムを保持し、作成したDaiをCDPを用いて破壊することで保持しているイーサリアムを返却します。作成できるDaiはCDPに送ったイーサリアムの送料を担保比率で割ったものです。
例えば、担保比率が150%、1ETHが100ドルだった場合、CDPに1ETHを送って66Daiを作成することができます。また、CDPに対して66Daiを破壊することで1ETHを返却することが可能です
このように、基本的にはDaiは実際の価値以上のイーサリアムを担保にすることで価格の安定性を保っています。

イーサリアムの価格が大きく変化した場合

イーサリアムの価値が上昇したとき、ユーザーは追加でDaiを作成できるようになります。では、イーサリアムの価値が減少したときにはどうなるのでしょうか?
担保にしているイーサリアムの価値が作成したDaiの価値を下回りそうになったとき、(特定の閾値を下回ったとき)CDPは内部的にCDPをDaiで競売することでイーサリアムの価値がDaiの価値を下回るのを防止します。
ここでDaiの作成者がCDPに対してDaiの精算をしなかった場合、競売が成立し、そのCDPが他者に譲渡されます。

MKR

Maker coin はMakerスマートコントラクト に対してガバナンス権を持つトークンです。
上記の担保率の決定のための投票権を持っていたり。システムの統制と引き換えに報酬を得ることができる等の権利を持っていますが、MKRの保有者はMaker ecosystemにおいて最後の買い手としての役割をもち、システム内の担保が現存するDaiの金額をカバーできなくなった際にはMKRが公開市場に売却され、追加担保の調達を行うことになります。

Global Settlement

起動することでシステム全体を停止させ、DaiとCDPの全ての保有者に元の担保を返却するというGlobal Settlementという機能を搭載しています。これは予測不可能な問題に直面した際に使用者の資産を保護するために使用することができます。

まとめ

このようにMaker ecosystem内ではいくつもの仕組みを通じてユーザーの資産の価値が保存、保護されています。
より詳しく知りたい方は以下のリンクを参照してみてください。

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