読もうとした動機

僕は正直英語リーディング自体は苦手意識などはまったく無く、まあまあスラスラ読めますが、ライティングはまだまだ精度が低いという自覚があり、技術英語のリーディング本を読むことでそのあたり改善できるかも、という狙いがありました。また、リーディングも改善の余地はまだまだあると思っていて、それも少し期待しました。

著者は意識せずに目次だけ見てポチったのですが、偶然、先日絶賛したソフトウェア・グローバリゼーション入門 と同じく 西野 竜太郎さんの書かれた本でした。

それでは、各章読んで思ったことをかいつまんで書いていきます。

CHAPTER1 リーディングに必要な知識とテクニック

省略について

今まで、IT英語ではなんと無く「省略」があるのは分かっていますが、それらについて、明確に書かれていて、良かったです。冠詞・主語・目的語など、受験英語として習った時には英文として必須とされていた要素が省略されることが頻繁にあり、このあたりを自然に使いこなせるようになりたいなと思います。普段から読む時に、どういう文脈ではどういう省略が許されるのか意識したいところです(下手に省略すると単に変な英語になってしまいそうで難しい🤔)。

CHAPTER2 仕事でよく見かけるドキュメントの読み方(1)~独特の表現に注意が必要なドキュメント~

UI上での省略

テキストを短く抑えたいUI上のラベルやメッセージでは省略が頻繁にされている、と書かれていて、なるほどと思いました。

N-gram表現

一般的に「英熟語」と呼ばれているものを「N-gram表現」と呼んでいて、独特だなと思いました。

読者特典: 覚えておきたい特徴語と頻出N-gram表現

本に記載のコードにて、ダウンロードから「覚えておきたい特徴語と頻出N-gram表現」という31ページからなるPDFを取得できます。チートシート的に活用したいです。また、そこまで量が多くないので、全部覚えてスラスラ使えるようにすると、技術系英語ライティング力がかなり底上げされそうです(定期的に10回くらい通し読みすれば頭に入りそう🤔)。

コミットメッセージ

巷の記事などではちょくちょく動詞の「命令形」で書くという説明があって、あまりしっくり来ていませんでしたが、本書では「原形」で書く、という表現でしっくりきました(結果的にどう書くかは一緒で、説明表現の問題)。

CHAPTER4 英語ができない人のための必須ツール

辞書活用術、といった感じの内容でした。

本書に書かれていないツールとしては、僕はmacOS・iOSのポップアップ辞書を重宝しています。標準機能なので、大抵の場面で快適に使えるのが素晴らしいです。他のプラットフォームに乗り換えがたい理由の1つとも言えるほどです。

CHAPTER6 ライティングとリスニングでも役立つテクニック

元々ライティング力の底上げが主目的で読んだので、この章は良かったです。

第2・3章と少し内容が被りますが、以下の書き方が説明されています。国内エンジニアでもこの類の英文書く場面がちょくちょくありますね。

  • メール
  • 手順書
  • コミットメッセージ

いまさら人に聞けない読み方をGoogle翻訳で確認

僕は一般的ではない単語(辞書に載ってない単語)は、macOSのTerminalで say hello など打って確認することが多いですが、確かにGoogle翻訳などでもできますね。いくつか試したら、まったく同じ声・発音に聞こえて、びっくりしました。エンジン一緒なんですかね?🤔

本の内容とは関係ない部分

Kindle版買ったのですが、固定レイアウト形式かつ若干解像度が低めなのが残念でした。

技術英語のリーディング本を読むことでそのあたり改善できるかも、という狙い

「読者特典: 覚えておきたい特徴語と頻出N-gram表現」もあったり、この目的としても良い本でした。

第2・3章で、技術系文書種類によっての読み方が丁寧に解説されていますが、逆にその種類の英文書を書く場面で、活躍しそうな本と個人的には思いました。

英語リーディングは、「習うより慣れろ」と感じるところがあります(逆にライティングは慣れるだけだと「意味が伝わる程度」から伸び悩むので意識した勉強が必要に思っています)が、本書のようなものに初めに目を通しておくと、慣れるのが加速するのではないでしょうか。

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