テック業界に必要なのは多様性!?

Tech in Asia JP
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4 min readAug 29, 2016

今のテックコミュニティーに足りないものがあります。

多様性です。

この「多様性」はシリコンバレーでも話題になっていますが、FacebookやGoogleのような大手のテクノロジー企業にとっても多様性を生み出すのは難題です。Facebookは社員のうち32 % が女性で、またアメリカ人社員のうち2%が黒人であると発表しました。Googleも2015年のダイバーシティーレポートで31%が女性社員で2%が黒人という、Facebookと似たような数字を発表しました。

これらの数値は段々と多様性の方向へ向かっている良い兆しを示してはいますが、多様性の道のりはまだまだです。しかしこれらの企業だけではなく、ユーザーや利益の問題に頭を抱える成長段階のスタートアップもまた、多様性に悩んでいるのではないでしょうか?

ここからは、なぜ多様性が重要なのかを説明いたします。

多様性がイノベーションを生む

ハーバード・ビジネス・レビューは、多様性はイノベーションを創り出し市場成長を活性化させる、という力強い証言を出しました。とりわけ、「全員の話を聞く」「新しいアイデアを出せる環境を作る」「チームメンバーに意思決定権の権限を与える」「成功業績をシェアする」「実用的なフィードバックを行う」「チームからフィードバックをもらう」という6つの行動が全面的にイノベーションを起こすことがわかりました。

多様性のある企業はパフォーマンスが上がる

国籍や性別、経験値、バックグラウンドが異なるたった一人のチームメンバーの「どうして?」や「もし~だったら?」というような疑問が、そのチームを揺さぶるような働きをすることには驚きです。多様性はアイデアや意思決定を困難なものにしますが、そうなった場合にはより良いチームを得ることができ、またより良い製品を生み出すことができるのです。

多様性は才能を引き寄せる

Slackのチーフ・エンジニアであるNolan Caudillによれば、メンバーそれぞれの育ちや、 先入観、人生経験が同質社会のネットワークを作る原因となってしまいます。その結果として、企業は素晴らしい才能を持った、イノベーションを生み出す人材を逃し、バックラウンドのあまり無い社員を抱えることになるのです。

居心地の良さ

包括的な職場環境を作る理由として、そのような職場ならいつでもみんなが気持ち良く居られるというのは絶対的です。未だにインターナショナル・テック・コミュニティーの大半は男性によって形成されていますが、ここに多様性を投下すれば道徳的問題に立ち向かうことができます。

同時にこの多様性の投下は、テック業界において女性やマイノリティーの人々の居場所があり、 テック業界の現在と将来を悩ます社会的不平等を和らげることに繋がります。

では、Tech in Asiaでは多様性を活性させるために何を行っているでしょうか?

私たちは FacebookやGoogleが行っていることに近いような活動を最前線で行います。ですがその道のりは段階的です。アジアのスタートアップ・エコシステムをつなぐ交点として、テック業界に携わる女性を無料でTech in Asiaカンファレスに招待するキャンペーンを実施します!

これまでに開催されたシンガポールとバンガロールでのカンファレンスでもこの取り組みを行ってきました。そして今回は東京です。私たちは、多様性から利益が生まれるようなテック業界やスタートアップコミュニティーが作られることを願っています。

9月6、7日に行われるTech in Asia Tokyoカンファレンスでは、テック業界の女性に無料のパスを用意しています。また開発者がテック業界やスタートアップコミュニティーと触れ合う機会が少ないことに気づき、私たちは開発者の方もカンファレンスに招待することにいたしました!

Tech in Asia Tokyo 2016に参加したい方は、テック業界の女性専用のパス、もしくは開発者専用のパスに登録してください。登録完了のお知らせは9/2までにメールにて通知いたします。

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Tech in Asiaは、アジアに焦点を当てたテック情報やスタートアップのニュースを提供し月間1000万PVを誇るメディアを運営。毎年アジア最大級とされるカンファレンスをシンガポール・東京・ジャカルタの3都市にて開催、累計参加者は1万5000人以上。シンガポール本社を2011年に設立(日本支社は2014年)。