東南アジア資金調達 増加しているもスローペースに
第二四半期(Q2)の資金調達事情についてです。
Tech in Asia で東南アジアの資金調達事情がよくまとまっていたのでシェアします。
2016年の第二四半期には、東南アジアのスタートアップにUSD3.1億ドルを投資しています。去年の同時期のUSD2.78億ドルに比べると11.5%以上の増加になります。
この半期には、スタートアップの投資額はUSD7.99億ドルとなりました。こちらも去年の同時期のUSD4.72億ドルに比べると69.3%も増えました。投資を受けていても公表していないスタートアップもあるので、これ以上に増えているはずです。
また、年度ごとの投資額の数値はスタートアップのクーリングオフの数値と矛盾します。
しかし、四半期で見てみると、第二四半期の伸びは第一四半期の伸びよりも下がってきていて、投資額ははじめの投資額よりもUSD 4.89億ドル減っています。
Tech in Asia のデータベースによると、第二四半期の東南アジアでの投資ディールの数は、2015年の125から91に減っているので、投資額は増えていることになります。
Eコマースのスタートアップは、Tokopediaが4月にUSD 1.47億ドルの大型調達をしたことが大きく、一番調達しています。SaaSとフィンテックへの投資が、この第二四半期に目立って集めていたようです。VCとしては、500 Startupsが最も投資していました。
東南アジアとしては、シンガポールとインドネシアに顕著に投資が集まっています。二つの国は、この半期にそれぞれUSD 4.05億ドルと2.37億ドル集めています。
ステージごとに注目してみると、それぞれ伸びは違います。シリーズA以外は、この半年で伸びていることがわかります。しかし、第二四半期のみでみてみると、シードとシリーズAは減っていて、シリーズBとシリーズCは増えています。
USD1.79億ドルの投資でのラウンドを含め、どのラウンドなのか難しいものもありましたが、シリーズE以上のラウンドのスタートアップは本当に少ないです。
つまり、スタートアップは黒字化にしたり、IPOによる資金調達をし、生き残るための施策を考える必要があります。
例としてLazadaを取り上げると、オンラインストアの資金不足でしたが、 AlibabaからUSD 10億ドルの大型投資を受けることになり助けられました。それにもかかわらず、東南アジアでのスタートアップシーンでは成功と取られています。Lazadaの買収だけがこの第二四半期での目立ったイグジットでした。
次の四半期の投資事情も注目したいと思います。
元の記事はこちら。
https://www.techinasia.com/tech-startup-funding-southeast-asia-still-growing-q2-2016