問題となっているUberの企業文化

Tech in Asia JP
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5 min readApr 5, 2017
写真提供:itchaznong / 123RF

この記事を読んで怒る人も出てくるかと思うので、私はまずスタンスを明白にしたいと思います。これはオピニオン記事です。これは私の意見であり、Tech in Asiaの公式な立場ではありません。

そして、私の意見は次のとおりです:Uberの使用をやめるべきです。なぜならば、同社の企業文化はよくないからです。

まずは性差別です。既にUberで働いていたSusan Fowler氏のUberでの仕事のストーリー記事を読んでいるかもしれませんが、彼女はハラスメントと大変不公平な扱いを受け、動かぬ証拠を提供した後でさえHRからの助けを受けていないそうです。その後、もう一人の元Uber社員が出てきて彼女の似たような話をしてくれました。そして、さらにもう一人女性が現れました

もちろん、これはUberの論争について言えば、氷山の一角に過ぎません。先週だけでも、UberのCEO Travis Kalanick氏が自身のドライバーの一人に向かってののしったり、Uberのビジネスモデルがまだ承認されていなかったか完全に禁止されていた市場で、法を無視していたUberの「Greyball」プログラムが明らかになりました。

しかし、これは単に最近の問題というわけではない。わずか8年前に設立されたUberの短い歴史は、同様に厄介な問題でいっぱいなのです。たとえば、Uberが許可なく乗車中のユーザーの居場所を追跡することを可能にする、不気味な「God View」があります。同社は、2011年のUberの一員として、比較的よく知られている約30人のUberユーザーの車両を追跡するためにGod Viewを使用したと言われています。2014年に許可なくジャーナリストを追跡するためにGod Viewを使用したことでさらに問題となりました。同社はその機能は変更されたと主張しているが、調査報告センターの12月の記事では、God Viewはまだ使用されているとされている。元々その捜査の下で発言していた同社の元捜査官の裁判所での声明によると、Uberの従業員は、有名人から政治家や元彼まで、すべての人を許可なく追跡するツールを使用していたとのことです。そして昨年末、Uberのアプリは、 その人がUber車にいない時でさえ、バックグラウンドで位置情報を収集し始めたのです。

その後、PandoDailyのSarah Lacy氏のようなプライベートな私生活の痕跡を掘り起こすために研究者を雇おうとした、Uber VPのEmil Michael氏の悪名高い提案が2014年にありました。Michael氏は、Uberに関しての良くない報道に対する一種の復讐として、Lacy氏の私生活についてのある主張を証明するために1億円を費やすことを正当化しようとしました。そのMichael氏はUberの上級レベルの役員に残っています。

私はまだまだ挙げることができます。変な広告最低な運転手、奇妙な運転手、Kalanick氏の気持ち悪いコメントUberがライバルであるLyftを予約して何千もの乗車をキャンセルしたという疑惑、#DeleteUber 論争等など。しかし、私が明確に言えることは、「Uberは大変有毒な企業内文化を持っている」、ということです。

私はUberが世界中の何百万人もの人々にとってより簡単で安価なサービスを提供していることも理解しています。シェアライドのビジネスモデル(まだ完成していないかもしれませんが、それでもまだ資金を浪費させています)を普及するのことにも役立っていますし、そしてもっとも、Uberはスキャンダルをいくつか生み出した唯一のシェアライド会社ではありません。

それでも私は、消費者はUberの支払いが何を支援しているかを考える必要があると思うのです。Uber社は明らかに深刻な性差別問題を抱えている会社です。同社は、何度もユーザーのプライバシーを侵害している会社です。そしてジャーナリストを脅かすことについて上級幹部が「OK」することを支持する会社です。ほとんどすべての市場において、あなたに選択権があります。あなたはなぜUberにお金を贈りたいのですか?

実際私はUberを嫌ってはいませんし、会社が失敗することを望んでいる訳でもありません。私はUberの成功を見たいと思っているのですが、そうでないのであれば、世界が現在の有毒な企業文化を受け入れて支持していないということなのです。私は、今が本当にUber社が現状のシステムを改革するのに最適な時期だと思います。Kalanick氏は大規模な変更をする必要があるということを理解し始めているかもしれませんが、CEO育成のために新しい幹部を招いても、これらの問題解決にはなりません。Uber社は、従業員を尊重し、ユーザーのプライバシーを尊重し、コミュニティーに対してプラスな側面を提供するため、上から下まで大改革を行う必要があります。あなたがたが消費者としてそのような改革を推進できる最良の方法は、その改革が起こるまであなたのお金でUberを使わないことです。

https://youtu.be/gTEDYCkNqns

(繰り返しますが、これはオピニオン記事です。)

編集者:C. Custer

翻訳者:Sawako Ono

【原文】

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