東大生が発達障がいのお子さんとビデオチャットで数学の話をした結果

nakazato yuji
Branchでの学び
Published in
6 min readFeb 17, 2017

約1年ほど前に大きく話題になった下記の記事をご存知でしょうか。

現役東大生が50円で売っていたので8歳児と数学を語ってもらった話

自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)のお子さまと東大生高野さんが数学についての話をする内容です。その高度な内容、会ったきっかけなどが暖かく、とても話題になりました。

実は、この記事をきっかけに「発達障がいのお子さま達の才能を伸ばす環境を創る事業ができるのではないか?」と思い、サービスを作り現在にいたります。

僕の息子も発達障がいという診断をされているのですが、とにかくレゴが好きで、以前から「東大にレゴ部ってのがあるんだよ」と話していました。

それでこの記事を見た時に、

「良く考えたら東大レゴ部に連れていく事自体はいつでもできるよな」

と思って調べてみて、東大の文化祭で東大レゴ部の方にお会いしました。

それが息子にとってとても良い機会になったようで、こんな機会を作っていく事って良いなぁ、もっと広めたいなぁと思ってサービス作った形です。

そこでまずは「発達障がいのお子さまとそのお子さまの好きなジャンルの事柄(生物、科学、数学など)に詳しいお兄さん/お姉さんをマッチングしてご家庭にご訪問するサービス」を始めました。それがBranchというサービスです。

サービスリリース後、この記事の東大生高野さんには弊社のサービスBranchにご参加して頂けることになり、上記ブログを書かれているなないおさんともTwitter上ではコミュニケーションを取るようになってました。

ご家庭に訪問する形式のBranchも徐々に軌道に乗ってきて、今度はビデオチャットをテストしてみようと思った際に、なないおさんから「うちの子と高野さんでビデオチャットしませんか?」とTwitterでご連絡頂きました。

高野さんに相談したら快く快諾頂き、初めての東京都外の方とのBranch、、、という運びになりました。

ちなみに高野さんは本を出版したばかりでかなりお忙しく、当日も直前までラジオ収録している中、お時間取って頂きました。

当日

無事ラジオ収録から間に合い、東大そばにある我が家でビデオチャットのテストを開始しました。

「お久しぶりですね」

などの会話の後に開口一番出てきた、最初の質問に度肝抜かれました。

「連続した1を大きくしていった時に11以外で素数になる事はありますか?」

ん、、、、、?

ええ、、、???

ちなみに小学3年生のお子さまです。

(1、11、111などのように大きくしていくと、それは素数になる事があるのか、という質問です)

高野さんが証明できるかやってみていますが、中々高度で困惑しています。。。

その後もレベルの高い質問を連発。

↑物理にも興味をお持ちのようです。

僕も隣でずっと聞いていましたが、正直もう質問の内容が分からないほど高レベルでした。

ちょっと予想以上に高度で僕も困惑しました。

しかも当たり前ですが、声や振る舞いなんかは普通のお子さまなんですよね。でも、出て来る内容が高度で高度で。。。

(なないおさんから写真を頂きました)

終わってみて

終わった後に、双方から感想頂いているので簡単に掲載いたします。

高野さん

「前回会って1年で予想以上に進んでいて、数学も物理も楽しく学ばれているんだな、と」

「ここまで賢い子は高校生とかでも見たことないですね」

「ビデオチャットはやりやすかったです。むしろ話やすい面もありますね、気まずさみたいのがないので」

なないおさん

・始まる前

「お話できることが決まったときはおおー!と喜んでいました。その後もいつ?とか頻繁に聞いてきたので楽しみにしていたようです。」

・終わってみて

「ビデオチャットの話もまた本になるのかなあとも言ってましたw」

「黙って一緒に計算してた時間も楽しかったようです。」

・ビデオチャットの感想

「前のときよりも緊張はしなかったけどもビデオチャットだからか2回目だったからかはわからない」

「家で話せるからすぐ計算機をもってこれて便利だったと本人は言っていました。それでもかなり緊張はしていたようです。」

今後のこと

上のTwitterでも少し掲載していますが、現在Branchでは正規のサービスである

・1対1でのご訪問

の他に

1対1でのビデオチャット形式

・1対複数のグループプログラム

をテスト的に行っております。

・都心に住んでいないため、そういった方と話す機会がないけど、ビデオチャットなら試してみたい

・都心に住んでいないので、発達障がいに関連する情報が中々手に入りづらいから聞いてみたい

・学校に行くのがあまり好きではない(もしくは全く行っていない)けど、好きな事はあるので、伸ばせる環境を作りたい

・子どもがたくさん集まってる環境があるので、そこでグループプログラムを実施して欲しい(科学実験教室、生物教室、折り紙、など色々ございます)

もし上記のようなご要望ございましたらご連絡下さいませ。

ビデオチャット、グループプログラム共にテスト的に行っておりますので、気になる方は下記までご連絡ください。(いつでもお気軽にどうぞ!)

contact@thewoody.jp

今回はここには掲載していませんが、更に良いお話に続きそうですので、また更新していきます。

どんどんこういった機会/環境作りをして行きたいです。

Branch

追記

先方のお母様も記事を書いて下さいました!

http://nanaio.hatenablog.com/entry/2017/02/17/222010

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nakazato yuji
Branchでの学び

CEO & Founder of WOODY.サイバーエージェント辞めて独立しました。『「好き」で自信を創り、「好き」で社会とつながる』をビジョンにBranchという発達障がい児向けサービスを運営しています。納豆がとても好きです。https://branchkids.jp/