Open 311 を知り、ちばレポを考える

Code for Chiba
Stories by Code for Chiba
5 min readMar 22, 2016

Code for Chiba の浦本です。

これまでの Code for Chiba の活動は、プロジェクト活動がメインでした。その成果として、千葉市お祭りデータセンター をリリースすることができましたが、進んでいるプロジェクトに途中から参加するのは、なかなか難しいものです。

そこで、参加の裾野を広げる目的と知識を得る場として、2016年はイベント開催にも力を入れていこうと思っています。その第一弾が、2/29 に開催した Casual Talk です。Casual Talk では、1つのテーマを決め、そのテーマの有識者の方をお招きして開催します。この場では、ただ一方的に話を聞くのではなく、気軽に疑問点や関連情報をお互いに話をして、全体で広く共有できる場になればいいな、と思っています。

今回の Casual Talk のテーマは、Open 311 です。ちょうど、Code for Ibaraki で行われているシビックテックカフェで、Open 311 を取り扱ったことを聞きつけ、今回の開催に至りました。

講師は、Code for Ibaraki の柴田さん。人が集まってくるまでの間、茨城のローカルトークに花が咲きます。水戸の話、つくばの話、地域の生の話は、楽しいものです。

さて、本題の Open 311 ですが、なぜ、このテーマを取り上げたのかというと、ちばレポ の存在が外せません。そもそも 311 は、北米で使われている電話番号で、緊急時以外の行政への連絡窓口となっています。これをインターネットのテクノロジーを使って行うのが Open 311 です。まさに、ちばレポで実現しようとしているものがここにあります。

311の事例で感心するのが、ブランディングです。ニューヨークの事例を見ても普通にかっこいいし、目を惹きます。そして、こんな CM まで!

これを日本で行うと、無駄遣いだなんだと言われそうですが、行政サービスは市民に使われてなんぼだと思います。実際に知ってみると、多様なサービスが既にあります。これらが必要な人に伝わるだけでも、とても価値のあることだと思います。

Open 311 に話を戻すと、こういった仕組みを作っていくスピードにはいつも驚きます。オープンデータが出てきたころに、透明性の重要性はよく語られてきましたが、日本ではまだまだですよね。それは、データだけ公開しても意味が無いからだと思います。具体的な活用方法がセットであることで、大きな意味を持つことができます。

そういった意味では、先日公開されたちばレポのオープンデータは、とてもよいことだと思います。これを活用した事例がでてくると、益々いい流れができてきますね。

http://www.city.chiba.jp/shimin/shimin/kohokocho/chibarepo_opendata.html

さて、311 とちばレポを比較すると、思想の違いを感じる部分があります。311 で市民が行政に伝えるのは「サービスリクエスト」です。ちばレポでは、「レポート」になります。前者の方がより広い範囲で利用できそうな感じがしませんか? どうしてもレポートとなると、「困ったこと」の「報告」になってしまいそうな感じを受けてしまいます。実際に、ちばレポのサイトにも、「地域の課題(まちの不具合)」と書いてあります。

本来的には、地域の課題は見えている不具合だけでは決してなく、もっともやっとしたものもあるはずです。この、もやっとした状態から取り組むことで不具合になる前に解決できるのではないかと思いますし、もっと前向きな取り組みができるのではないかな、と思います。

現状、身の回りのこと、生活インフラのことは行政に任せっぱなしです。これを続けることの出来ない未来は、すぐそこまで来ています。市民と行政の協働の架け橋として、ちばレポが発展していくことが期待されますね。そう、Open 311 は A collaborative model and Open standard for civic issue tracking なんです。

話題の尽きない Open 311 でしたが、参考になる話がまだまだあります。こちらは、シビックテックカフェのプレゼン資料によくまとまっていますので、合わせてご覧になってみてください。

さて、ディスカッションの後は、Code for Chiba 恒例? のばか盛り大会です。某ちばチャンだけではなく、海鮮でもあるんです :)

最後に、定番のメンバー募集です! こちらのウェブサイトより、ご参加いただければと思います!

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