プリトヴィッツェ湖畔国立公園の大自然に囲まれて
2016年夏の思い出その２。その１は以下から。
２日間に渡ってブレッド湖を満喫した後、バスでスロヴェニアの首都リュブリャーナまで移動し、一泊してそこから電車でクロアチアの首都ザグレブへ行き、更にそこから長距離バスに乗るという長い道のりを経て世界遺産でもあるプリトヴィッツェ湖畔国立公園へ向かいました。
プリトヴィッツェ湖畔国立公園は日本からのクロアチアツアーだと必ずセットになっている、とても人気の観光地ですね。ヨーロッパ各国からも人が押し寄せるので、ハイシーズンには入場に２時間くらい待つほどの盛況ぶりです。クロアチアも一昔前は、少なくとも日本人にとってはツアーも少なく隠れた秘境的な感じだったのですが、今やすっかり人気の観光地となってしまいました。少し残念でもあります。
しかしながらプリトヴィッツェ湖畔国立公園は人気スポットであるものの、自然環境を維持するためかなりしっかり管理が行われているので俗に言う観光地っぽさはあまり感じません。ツアー客が多いのでうんざりする場面にも頻繁に遭遇しますが、自然の迫力は本当にすごい。昼になると激混みになるのは分かっていたので、自分たちは公園のすぐ側のホテルに宿泊して、朝早めに起きて人が少ないうちに散策するという選択をしました。チケットも前日の閉園前に買うとほとんど並ばないのですごくお得です。
園内の湖沿いが散策コースで、かなり広大でルートも色々あるのですが、その時に来た移動用のボートの行き先の影響もあり湖の北から東にかけて散歩するというコースを選びました。今にして思えばメインスポットからも離れていてあえてこのコースを歩く人は少ない気がするのですが、それが幸いして人気の少ない中大自然を存分に満喫することができました。辺り一面森か湖、聞こえるのは鳥の声か水のせせらぎ。久しぶりに地球にいるんだなという感覚に誘われました。
天気はあいにくの曇りでしたが、散歩するにはちょうど良い気候で、湖の光の跳ね返りもなく青々とした水面をゆっくり鑑賞することができました。結局東の船着場に到着するまでに二時間くらい歩いたでしょうか。そこから更に一番の目玉エリアに行くために南下していきました。
歩いてて個人的に見入ってしまったのが上流から下流へと流れていく生き生きとした水の流れ。水が折り重なって戯れる様子って不思議と見入ってしまいますよね。滝から流れ落ちた水が下流の水面を叩きつける音もなんとも言えない高揚感があります。
関係ないですが、水の戯れといえばラヴェルですね。ここの水の戯れはラヴェルが表現したかったのよりも少し激しくStraight Forwardだと思いますが、水というのは場所や季節によって見せる表情も違って面白いです。
朝一から散歩を始め、結局半日以上歩き回っていたでしょうか。１２時を過ぎるとやはりツアー団体も増え始め、特に大きな滝のあるエリアは歩くのもままならないくらい混み合います。理想的には混み合うエリアを朝一で訪れて、その後で人の多くない散歩コースに行くのが効率的なのかもしれませんが、先に主要エリア外を歩いてみるのも自然を独り占めできて楽しいと思います。
しかし、こんなに壮大な自然をありのままに保っているのには舌をまくばかり。どこを見回しても美しい自然風景ばかりで、人里離れた森の深部に誘われている感覚は非日常そのものです。皆がこぞって集まるのも良くわかりますね。ちなみに時間がある方は手漕ぎボートにも乗れるので、挑戦してみるといいと思います。とても楽しいです。
マイナスイオンを大量に浴び、フレッシュな気分になれた１日でした。
