19冊

一人ひとりが、じぶんのスケッチブックからえらんだ5ページのコレクション|http://our-sketchbooks.tumblr.com/

4月の中旬から、みんなで、おなじ規格(A4ヨコ)のスケッチブックを使っている。言うまでもないことだが、スケッチブックの使いかたはたくさんある。スケッチブックを配布するときに、いくつかの(ゆるい)ガイドラインを伝えたが、基本は自由だ。白いページを、好きなように使えばよいのだ。

2016年6月7日(火)|見せっこ

使いはじめて2か月ほど経ってから、みんなでスケッチブックの「見せっこ」をしたが、なかなか面白かった。(事前に「見せっこ」をすることは伝えてあったものの)ノートや手帳とおなじように、スケッチブックも個人的なものなので、ちょっとドキドキしながらページをめくった。

一人ひとりが、どのようにスケッチブックと向き合ってきたのか。ページには、個性が表れる。そして、スケッチブックをとおして、それぞれの頭のなかをのぞいているような、ちょっと不思議な気持ちになる。もちろん、使いかたに「正解」はない。ちょっと慣れない判型に戸惑いながらも、創意工夫とともにページが彩られてゆく。

実際に、いろいろな使われかたがあった。たとえば、講義やミーティングなどのときにスケッチブックを開き、まさに現場でいろいろと書き/描き留めるという使いかた。あるいは、ふだん考えていること(プロジェクトのこと、フィールドワークのこと)をまとめたり、半券やフライヤーなど、あれこれ貼り付けてスクラップブックのように使ったりすることもできる。いちど別のノートなどに書いた/描いた内容を、ふり返りながらスケッチブックに整理する/(編集して)清書するという使いかたもある。「スケッチブック」と呼ばれながらも、スケッチに使っている人はあまりいないようだ。

いずれにせよ、スケッチブックには、一人ひとりの思考の流れや行動が記録されている。「生活記録(life document)」が、束ねられているのだ。書く/描くのも楽しいが、ゆっくりとページを繰りながら、じぶん自身についてふり返る時間も大切だ。ページを眺めつつ、「いま」を書き換える。記録されることのなかった、ページとページの「あいだ」を想う。


1冊のスケッチブックは、それぞれの個性を理解するきっかけになる。気づきもたくさんある。そして、19冊のスケッチブックは、ぼくたちがどのような〈集まり〉なのかを再確認する手がかりにもなる。大切なのは、一人ひとりの個性が(適切な距離を保ちながら)「ともに居る」場所をつくることだ。それはつまり、19冊のスケッチブックが並ぶ書棚をイメージするようなものだ。個性にあふれるスケッチブックをどのように配列し、どのようにディスプレイするのか。スケッチブックどうしの関係性を、上手に編集することを考えてみたい。