『ハリネズミの願い』

江口晋太朗 | SHINTARO Eguchi
The Living Library
Published in
2 min readAug 12, 2017

「親愛なる動物たちへ ぼくの家にあそびに来るよう、キミたちみんなを招待します。・・・・・でも、だれも来なくてもだいじょうぶです」

ある日、自分のハリが大嫌いで、つきあいの苦手なハリネズミが、誰かを招待しようと思いたことから始まる、内気なハリネズミが主人公の小説。友達に嫌われないか心配しながら、「もし◯◯が来たら」という想像して不安に襲われます。ハリネズミ自身の想像を通じて、ゾウやクマ、ヒキガエルなどなど、個性豊かなな動物たちがハリネズミの家に訪れ、お茶をしたり歓談をしたりする様子が描かれています。

小説で描かれているハリネズミ自身の心情は、どこか自分と同じ境遇や考えを移したりする動物たちがそこにはいます。ハリネズミが想像する色んな出来事は、ある意味で私たち自身が普段考えているコミュニケーションそのものだったりします。最後のシーンは、ぐっと心をつかまされる一言が待っています。その内容はぜひ読んでからのお楽しみに。

本屋大賞翻訳部門で1位となった本、夏休みに入る子どもたちでも簡単に読むことができる小説ですので、ぜひ手にとってみてください。

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