0泊香港の旅

Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE
Published in
Nov 14, 2023

2023年11月9日、Maker Faire Shenzhen 2023に出展するため香港に行ってきたのでその顛末をまとめます。深圳で展示するのが目的でしたが、諸事情あって香港滞在のみとなりました。

事前準備

今回の旅行では、以下の事前準備を行いました。

  • ビザの準備: 深圳は特区であり、アライバルビザでの当日入境が可能ですが、入境時の手続きに時間がかかることを避けるため、事前にビザを取得しました。Maker Faire Shenzhenの運営から招待状を発行してもらい、Mビザを申請しました。申請から発行まで4営業日かかり、ビザセンターには2回訪問しました。
  • SIMカードの準備: 以前は深圳と香港でSIMカードを共有していましたが、香港での実名登録の必要性により、両地域で使えるSIMカードを見つけることができませんでした。そのため、香港では契約している楽天モバイルのSIMを使用しました。このSIMでは海外で2GBまでのデータ通信が無料で利用可能です。

現地到着

予定では、11月9日に羽田発香港行きHKExpressに乗り、香港で1泊後、深圳に移動してMaker Faire Shenzhen 2023に2日間出展、11月14日に帰国する予定でした。

しかし、香港到着直後に実家から連絡があって計画が変更となりました。ついて早々で状況も正確に分からず、すぐに飛行機に乗れるわけでもなかったので、一旦香港空港のバスターミナルからE11バスを使って香港島まで移動して、宿泊先で今後の計画を練ることにしました。

各種手続き

今回の宿泊先は銅鑼湾にあるマンションタイプの宿、「Apple In」を選びました。アーリーチェックインが可能だと聞いていましたが、到着時にはまだ早すぎると言われ、入れませんでした。そこで、帰国に向けての手続きや連絡を取るために、銅鑼湾の「忠記粥品」というお店に行きました。この時点で、帰国は10日か11日になると考えていましたが、深圳への移動は難しいと感じていました。そこで、深圳で予定していた粥と揚げパン、豆乳をこの店で食べました。粥の注文は名前から難しく、おすすめの魚肉が入ったものを選びました。食事をしながら、今後のスケジュールを考えました。

忠記粥品

深圳での宿泊予定だった宿のキャンセル、Maker Faire Shenzhenの展示キャンセル、関連イベントの参加キャンセルの連絡を行いました。また、他の日本人出展者への連絡もこの時に行いました。

飛行機のチケットはHKExpressで往復ともに予約しており、復路の日時変更手続きを変更手数料¥9000で行えることが分かりました。しかし、変更画面の最後の決済手続きでトラブルがあり、成功しませんでした。手持ちのカードや家にあるカードを全て試しましたが、決済エラーで変更できませんでした。結局、新規で航空券を購入することにしました。

清真恵記での昼食

旅行前にリサーチしていた店、「清真恵記」で遅めの昼食をとりました。この店は湾仔の鵝頚街市及熟食中心というフードコート内にあり、名物のマトンカレーをいただきました。シンプルな見た目ながら、ムスリム料理らしい絶妙なスパイス使いで非常に美味しかったです。店員の丁寧な対応も心地よく、香港での目的を果たしたと感じることができました。

清真恵記
清真恵記のある香港 鵝頚地区

Apple Inでの宿泊体験

午前中からずっと眠気に悩まされていたため、昼食後に朝に訪れた宿「Apple In」にチェックインしました。

しかし、この宿泊体験は非常に困難でした。宿主の対応は雑で、ゲストに対する態度も悪かったです。カードキーの代わりに渡された紙は暗号文のようで、一度では理解できませんでした。複雑なエレベータの使用や、複数のパスワードを要する扉の開閉など、チェックインから部屋への入室までのプロセスは非常に煩雑でした。さらに、パスワード入力端末が正確な情報を入力しても反応しないことがあり、共有スペースから出るのにも苦労しました。宿の部屋自体も基本的な機能のみで、快適さはありませんでした。

疲れ果ててようやく部屋に入り、シャワーを浴びた後、約30分の仮眠を取りました。

0泊で帰国

19:50の便で帰国できることを知り、16:25の時点でその日のうちに帰国することを決定しました。急いで着替え、銅鑼湾の宿を出発し、中環からAirport Expressに乗り、電車内で新たに航空券を購入しました。17:30にはイミグレーションを通過し、航空券を用意していない状態からわずか1時間5分で出国手続きを完了することができました。

その後飛行機は定刻通りに香港を出発し、0:40に羽田到着しました。

羽田空港で空港泊

羽田空港に到着した後、予期せぬ状況に直面しました。コロナ禍の影響で頼りにしていた深夜バスが運行していないことを知り、次の日の早朝に成田方面へ移動する必要があったため、家に帰らずに直接成田に向かうことに決めました。

しかし、羽田周辺の宿泊施設を探したところ、価格が高いか、チェックインが遅すぎることが判明しました。スーパー銭湯のような施設も同様に高価であり、またタクシーを利用しなければならない状況でした。このため、深夜3時頃に羽田空港のベンチで寝ることを決断しました。

旅の振り返り: Keep, Problem, Try

成功点

  1. 迅速に帰国を決断できたことは良かった。後悔しない結果になった。
  2. 到着日に帰国でき、0泊で海外に行った経験を積むことができた。
  3. 羽田空港での宿泊も経験し、ベンチを確保できれば意外と快適に休めることが分かった。
  4. 何もない状態からわずか1時間5分で飛行機を手配し、香港島から出国することができた。
  5. 楽天モバイルを利用して、香港でのデータ通信を問題なく行うことができた。
  6. 香港までは無事に到着し、現地での朝昼晩の食事を楽しむことができた。
  7. 現地でのほとんどの支払いはオクトパスカードで行うことができた。
  8. HKExpressの便変更処理にシステムエラーがあって当日利用できなかったけど、不具合の経緯を説明したら変更手数料(¥9000)を除く復路航空費の一部の返金を受けられることになった。
  9. 機内泊による寝不足や精神的なストレスがあったものの、香港でカレーを食べてから宿で少し休むというのは良い判断だった。

問題点

  1. 短時間の滞在でほとんど楽しむ時間がなかった。香港や飛行機が若干トラウマになった。
  2. 羽田空港の深夜バスが運行しておらず、深夜に到着するとタクシーしか移動手段がなかった。次の日の帰国も考慮すべきだった。
  3. 深圳の宿をAgoda経由のブッキングドットコムで予約しましたが、Agodaのキャンセル機能が使えず困った。今後はブッキングドットコムを経由する予約を控える。

改善策

  1. 飛行機や宿を予約する際には、変更やキャンセルの可否を確認する。
  2. 渡航スケジュールが変更される可能性がある場合、HKExpressの使用を極力避ける。
  3. 今回の経験から、飛行機移動や展示準備、移動手段に対する苦手意識が生じたため、しばらくこれらを控える。
  4. 機内泊は避け、もし必要な場合はアーリーチェックイン可能な宿を選ぶ。予め確認した情報と実際が異なる場合があるため注意が必要。
  • 今後は飛行機移動や展示準備を控える。

まとめ

今回の旅行は、普段とは異なる状況でしたが、その中で余裕ある旅では見つけることができない様々な課題や気づきがあり、変わった体験をすることができました。この旅を通じて、柔軟な旅計画の重要性に気づくことができました。この経験を次のたびに活かしたいと思います。

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Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE

🗻Engineer, Maker 🎥http://youtube.com/@tichise