ロボティックボール Omicroを作りました

Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE
Published in
5 min readNov 28, 2016

球体の中にアクションカメラを設置して、球体目線の映像を撮ってみたいなと思ったので、アクションカメラを入れられるサイズのロボティックボールを作ってみました。

球体なので、その場で360度方向転換が可能です。
球体の中身。自作基板にmbedを差して動かしてます。
内部にアクションカメラを設置可能で、球体目線の映像を撮影できます。ジュラシックワールドに出てきたジャイロスフィアに乗ってるような感覚を得られます。

機能と特徴

  • iOSスマホアプリや外部コントローラーから操作して走行可能。
  • アクションカメラを設置できるサイズなので、内部に市販のアクションカメラを設置できる。
  • 6軸コンボセンサ(3軸加速度センサ+3軸ジャイロセンサ)でボールの姿勢の変化を検知します。ブレーキ時に姿勢が大きく崩れた場合にはセンサーが感知して車輪が自動で動いて、ボールを安定した姿勢に戻します。
  • 360度旋回可能。室内の狭いエリアでも移動可能。
  • 方向転換にサーボやオムニホーイールを用いてないので、低価格で作成できる。
  • 球体なので、水面での走行も可能。海中映像の撮影ができる。ただし吸盤型イボをつけて推進力をつける必要がある。

部品

  • マイコンはmbed LPC1768
  • Bluetooth® SMARTモジュールはマクニカのkoshian
  • プリント基板は中国深圳のSeeedで製造。

ボールのサイズの決め方

MakerFaireでの展示を考え、1人で電車で持ち運べるサイズで、かつアクションカメラが無理なく収まるプラスチック球体を購入し、ボールのサイズにあわせて中のパーツを配置しました。

苦労した点

パーツの配置やサイズ、重量で苦労しました。

  • 中の車が左右対称(重量も左右同じ)で、前後の重量が同じ
  • 車輪は前後の中心に位置して、できるだけ下部に配置
  • タイヤはゴム面が球体の面とちょうどいい感じに接するサイズ
  • 重いパーツはできるだけ下に配置
  • 車体は適度に重くする。重いほうが重心が崩れないが、重すぎるとモーターのパワーが足らず動きが緩慢になる。モーターのパワーを上げると、モーターのサイズや重量が変わって、全体の重量のバランスを再調整する必要がある。

これら条件を満たすため、何度も組み立てて走らせました。

今考えてる使い方

  • 球体目線の写真・動画の撮影
  • ホームセキュリティロボット
  • テレプレゼンスロボット
  • 水面を走行して海中撮影
  • 掃除ロボット(周囲に環状のモップをつける)

今後の予定

  • ジャイロスタビライザーの追加
  • 走行性能の改善。現在は室内フローリングの上であれば完璧に制御可能ですが、芝生の上だと路面に細かな凹凸や勾配があって、それらに足を取られてまっすぐ走ることができません。
  • 外部イベントに出展。12/3、4に岐阜 大垣で開催される Ogaki Mini Maker Faire 2016に出展します。
  • Maker Faire Bay Area 2017で展示します。
  • Maker Faire Singapore 2017で展示します。
  • Maker Faire Tokyo 2017で展示します。

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追記

ロボスタに掲載していただきました。ありがとうございます。

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Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE

🗻Engineer, Maker 🎥http://youtube.com/@tichise