M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osaka イベントレポート

Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE
Published in
May 6, 2024

2024/4/29 (月)にPanasonic XC KADOMAで開催された「M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osaka」イベントでは、多彩な展示とライトニングトーク(LT)が行われ、M5Stackファン層を中心とした多くの参加者が集まりました。私は「球体型ロボットと複合現実を活用したマルチエージェントシステム Boundary Blur」についてLTと展示を行い、M5Stamp S3の活用例を紹介しました。本レポートでは、このイベントでの活動や会場の様子、自分のプロジェクトの振り返り、次のステップについて紹介します。

M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osakaについて

「M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osaka 」は、M5Stackコミュニティの活性化と技術の共有を目的としたイベントで、最新のテクノロジーとプロジェクトが紹介される場です。今回が2回目の開催でした。M5Stackを活用した多様な作品とプロジェクトが展示され、クリエイター同士の交流やコラボレーションの機会が提供されます。

今回のイベントでは、前日に行われたMaker Faire Kyoto 2024から連続参加している出展者が多く、プロジェクトの熱気が溢れていました。昨年よりも倍に増えたブース数で、バラエティ豊かな発表と展示が来場者を魅了しました。

会場のPanasonic XC KADOMAの様子

イベントに参加した理由

Boundary BlurプロジェクトをMaker Faire Kyoto 2024とは若干異なるM5Stackのファン層に見てもらいたかったこと、そしてハードウェアに精通した参加者が複合現実よりの展示をどのように反応するか確認したかったため、このイベントへの参加を決めました。展示だけでは技術的な内容が十分に伝わらないと考え、LTを通じてBoundary Blurの技術的な課題やシステムのコンセプトを伝え、M5Stamp S3の活用例を幅広く共有しました。

当日私が行った展示とLT

イベント当日は、Boundary Blurの展示ブースにおいて、M5Stamp S3を使った球体型ロボットと複合現実の融合を示すデモンストレーションを行いました。現実空間のボールと仮想空間の障害物やAIが連動する様子を見せることで、来場者に興味を持ってもらうことができました。現実のロボットが仮想オブジェクトと衝突した際の挙動を詳しく説明し、プロジェクトの魅力を伝えることに努めました。

「球体型ロボットと複合現実を活用したマルチエージェントシステム Boundary Blur」の展示の様子

ライトニングトークでは、球体型ロボットとBoundary Blurの技術的な側面課題について、動画を交えながらプレゼンテーションを行いました。これにより、展示だけでは難しい技術的な詳細を参加者にしっかりと伝えることができ、マルチエージェントシステムへの関心を一層高めることができました。

LTで再生した「球体型ロボットと複合現実を活用したマルチエージェントシステム Boundary Blur」の動画

私自身の振り返り

Boundary Blurの展示とLTプレゼンテーションでは、マルチエージェントシステムの仕組みと概念を伝えることができ、特に現実のロボットと仮想空間のオブジェクトが衝突するデモは参加者の関心を集めました。LT発表後はMaker Faire Kyoto 2024と比べても意欲的に話を聞いてくれる参加者が多く、展示だけでは難しい技術的な詳細も伝えられました。また、LT資料の作成を通じて自己の課題に気づき、今後の発展に向けたアイデアを得る貴重な機会となりました。
技術的な問題点としては、新しく展示に組み込んだLeapMotionの検出失敗問題が続いており、体験を提供できないトラブルがありました。今後はこれらの問題解決に努める予定です。また、展示準備中にStampFlyの伊藤先生から地磁気センサの校正についてお話を伺うことができ、今後のプロジェクト改善に向けたヒントを得ることができました。

今回のイベントの私自身の振り返りです。

まとめ

M5Stack Japan Tourは、展示だけでなくコミュニケーションやアイデアの共有の場としても素晴らしいイベントでした。今回の経験を活かし、次回はBoundary Blurに反動再現やエフェクト表示の改善、異なる重さのキューブを使ったロジック組み込み、ロボットの目の動きで方向を示す工夫などを行い、より洗練されたデモンストレーションを目指します。参加者や他の展示者との交流を通じて技術の向上に努め、さらなるアイデアの共有を促進していきたいです。

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Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE

🗻Engineer, Maker 🎥http://youtube.com/@tichise