Original Prusa MINI+を購入した / キャリブレーションとトラブルシューティング
Original Prusa MINI+を購入したので、購入前後に調べてことをまとめておきます。
購入候補との比較や購入から発送までの流れについては、以下の記事にまとめてます。
部品名
Original Prusa MINI+でキャリブレーションや印刷をする際は、何度も分解を行うことになると思います。部品の名前と役割が分からないと、分解が進めづらいので、以下の図を見て部品の役割を覚えるといいと思います。
キャリブレーション
一番苦労しました。綺麗にFirst Layer Calibrationができなくて、何度もフィラメントのインジェクトやPrusa MINIの分解を行いました。
初めての方は、まず最初にこちらの動画を見るのが良いと思います。この手順だけではよく分からないと思うので、これでダメだったら下に書いたトラブルシューティングを読んでください。
印刷
Original Prusa MINI+にはPrusa Slicerというスライサーが用意されていて、スライスするときはこれを利用します。
自分はMacのFusion 360で3Dモデルを作成後、Fusion 360から直接Prusa Slicerを起動してスライスし、作成したデータをUSBメモリに保存。最後にOriginal Prusa MINI+にUSBメモリを挿して、印刷を行ってます。
Original Prusa MINI+本体でスライスしたデータの形状や設定、印刷にかかる時間、キャリブレーション設定を行えるのがとても便利です。
Prusa Slicerと本体の操作画面には全く不満がありませんが、データの受け渡しがUSBメモリだけなのは、ちょっと不満です。OctoPrintや FlashAir W-03、FYSETCSD-WIFIを使うことで、Wifiによるデータの受け渡しが可能になるようですが、それぞれ以下のような問題があって、まだ試してません。
- OctoPrintはラズパイ3以上以上サポート。ZeroとZero Wは動作が不安定なので実質対象外(Original Prusa MINI+には)。OS起動が遅い。公式ドキュメントのあるページには「OctoPrintでZero Wは使えます」って書かれてるけど、別のドキュメントには「動きません」と書かれてる。開発者フォーラムには「ZeroとZero WをOctoPrintで使うのは時間の無駄。忘れてください」と書かれる。
- FYSETCSD-WIFIは評判の良いPrusa Mini cloneやPrusa Mini用交換パーツを作ってるFYSETCの商品。ESP8266のスペックが低くて、書き込みがOcotoPrintの1/50。動作が不安定。
- FlashAir W-03も不安定。現在発売されてない商品なので、中古でも値段が高い。
トラブルシューティング
Original Prusa MINI+に付属するマニュアルはセットアップ手順の説明はわかりやすいですが、キャリブレーションとトラブルシューティングの説明が不足してました。大事なことは全てPRUSA Knowledge Baseに書かれてるので、それを読むのがいいと思います。
以下は、PRUSA Knowledge BaseのPRUSA MINI+関連の情報をカテゴリ別にまとめたものです。時間はかかりますが、事前に全ての情報に目を通しておくとスムーズに進められます。
ホットエンド
ファームウェアアップデート
定期メンテナンス
Tube Fitting
押出機 / Extruder
- Prusa Knowledge Base | 押出機モーターの交換方法(MINI / MINI +)
- Prusaナレッジベース| 押出機-プーリー(MINI / MINI +)にアクセスして清掃する方法
ノズル
ホットエンド PTFE チューブの交換
ホットエンドヒーター
ヒートブロック
ヒートシンク
PEIシート
ヒートベッドサーミスタ
バディコントロールボード
ホットエンドファン
プリントファン
SuperPINDA
USBメモリが認識しない問題
PRUSA MINI+は印刷データの読み込むのにUSBメモリを使いますが、差した時にUSBメモリを認識しない、認識しても一瞬で画面が消える現象に何度も遭遇しました。
この問題は現在ファムウェアのアップデートで解消してます。以前購入した方は、ファムウェアをアップデートしましょう。
First Layer Calibrationに失敗する
Original Prusa MINI+を購入するときに、Prusa純正のPrusamentというフィラメントの評判が高かったので、本体とセットでPrusament PLA Jet Black 1kg(PRM-PLA-JET-1000)を一緒に購入したのですが、これを使うとFirst Layer Calibrationに失敗して、フィラメントがSpring steel sheetに綺麗に張り付かない現象が発生しました。
MINI+に同封された色違いで同じカタログスペックのPrusamentを使ったら、同じ設定で全く問題なく印刷できたので、もし設定をいじってもうまくいかない場合は、フィラメントを変えて試すのがいいと思います。
純正ではないですが、透明のフィラメントが欲しかったので、Transparentes PLA Filament 1kg — Diameter : 1,75 mm(FLM-PLA-175-CLR)も買いました。そっちのフィラメントは今のところ全く問題なく使えてます。
First Layerが大きいときに失敗する
First Layerが大きい場合は、稀に印刷が失敗します。そういうときは印刷速度を100%から、50〜70%に変えて試してます。大抵はこれで解決します。
私が印刷したもの
最初はPrusaが配布してる、笛のデータで印刷を行いました。
次にomicroというロボットボールをライフワークで作ってるので、それの部品を印刷してみました。以前に比べて精度の高い印刷ができたので、この機会に全ての部品のサイズを調整して、全体のバランスを整えました。
あとはAirTag用のケースを作りました。これについては別記事にまとめてます。
まとめ
Prusa MINI+は非常によく出来た3D プリンタです。公式の用意してる膨大なドキュメントを読み進めていけば、分解・再構築の手順が自然に身につくように出来てます。
3Dプリンタが初めての方には最初は少し難しいかもしれませんが、利用していくうちに中の仕組みを覚えられるので、3Dプリンタの構造に詳しくなりたい方にはとてもおすすめできる機種です。