デスクトップリサーチの3ステップ

「ソースのソース」と「パターン化」でリサーチのクオリティをアップする

こんにちは、UX Designerの中村です！今回は、私のデスクトップリサーチの方法を紹介します。ここのところプロジェクトでデスクトップリサーチをすることが多く、メンバーにその話をしたところデスクトップリサーチの方法を知りたいとリクエストがあったので、私流デスクトップリサーチを3ステップにまとめてみました。

デスクトップリサーチとは？

デスクトップリサーチ、やったことありますか？デスクトップリサーチは、あるテーマについてインターネットで調べて情報を集めることです。デザインプロセスでは一番最初の段階で行います。例えば、もしあなたがタクシーに関するアプリを作るプロジェクトを担当していたら、あなたはきっと今どんなタクシーに関するアプリがあるか？、タクシーではないけど他に電車や自転車ではどんなアプリがあるか？といったことを(簡単に)調べますよね。それがデスクトップリサーチです。なので、デスクトップリサーチという名前でなかったとしてもきっと誰もがやったことがあるはずです。

デスクトップリサーチの難しさ

そうすると「デスクトップリサーチはググればいいんじゃないの？」ということになり、方法論なんて不必要そうに思えます。

確かにデスクトップリサーチはググることです。誰でもできるといえば誰でもできるのです。ただ、良いデスクトップリサーチにするときに最初の壁となるのは「ググると情報がたくさんありすぎる」ことにあります。

例えば今「タクシー アプリ」でググってみました。すると59,700,000件の結果が出ました。これ、全部は見られないですよね？時間は限られていますから、59,700,000件のうち良い情報を選別しないといけません。

STEP 1: ソースのソースを探す

そこで私がまず最初にすることは、ソースのソースを探すことです。ソースとは情報源のことで、先程の例のタクシーのアプリだとUberアプリはソースになります。ソースのソースは、そいういうソースがまとめられているWebサイトのことです。例えば「taxi best app」で検索すると 「Top10 Taxi App」といった記事がでてきて、そこにはその筆者が選んだベストアプリが10個紹介されています。ここに掲載されている10個のアプリを見ていってソースとして使うのです。(もちろん、記事の出版元や筆者が信頼できるサイトであることが大前提です。また、日本語より英語で検索したほうが圧倒的に情報量が多いので、私はなるべく英語で検索します。)

するとどうでしょう？最初に「タクシー アプリ」で検索したときには59,700,000件もあった情報源の候補が10件に絞られました。この10件は注目するべき情報としてセレクションされているものなので、まずはここから見てみて余力があれば他のを探す、という段取りが立てられますね。

STEP 2:ソースを見る

ソースのソースが見つかったら、掲載されている事例を1つずつ見ていきます。私はリサーチのテーマに合わせてユーザーストーリーや提供価値をメモしながら見てきます。

STEP 3: パターンを見つける

ソースを見てメモをつくったら、パターンを探します。複数の異なる事例(ソース)に共通するパターンは抑えるべきポイントを示唆しています。重要なことだからどの事例もその要素を取り入れているのです。

例えば、先程の例でベストタクシーアプリ10個のうち6個が「待ち時間表示」をしているとすれば、それは何らかの重要な役割を果たすからどのアプリも入れているのです。あなたがタクシーに関するアプリを開発するなら「待ち時間表示」は考慮すべき機能になります。

パターンを見つけるもう一つのメリットは、パターン化することで他に応用ができるようになることです。単純に「Uberは○○で、Japan Taxiは△△で、Lyftは□□で、、」と個別の事例の羅列では、「そうなんだ」で終わってしまいます。でも、「UberもJapan TaxiもLyftも☓☓機能がある」とパターン化すれば、「自分の作るアプリにも☓☓機能を入れよう」とアイデアを応用できます。
STEP 1と3がデスクトップリサーチのコツ
デスクトップリサーチを初めてする人は、STEP 2だけをしがちです。最初の例のように「タクシー アプリ」で検索して、59,700,000件出てきたのでとりあえず上から順番に見ていって事例リストを作り、時間切れで作業を終了するというのはSTEP 2だけをやっていることです。しかし、前後にSTEP 1とSTEP 3を加えることで、同じ時間でも効率よくかつ応用が効くデスクトップリサーチの結果を出せるようになるのではと思います。

さて、私流デスクトップリサーチの方法を紹介してみました。みなさんはどうやっていますか？

最後に

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