意識共有と表現の壁

「東京工業大学エンジニアリングデザインプロジェクト(EDP)」に参加している東京工業大学修士1年の水野です。よろしくどうぞ。

EDPでは様々なバックグラウンド持つ人たちが6名程度のチームを組み、チームごとの課題にチャレンジしています。多様な価値観を融合させることで新たな価値を創造しようという試みです。そのためこのメンバーの多様性というものがチームワークの要となってくるのですが、これがなかなか大変なんです。。。

例えば、私のような理系の学生は論理的に物事を考えて定量的に表現することを得意とする人が多いでしょう。それに対し芸術系の学生は感覚的に思考して定性的に表現することが得意だと思います。そして、同じチーム内にはもっと他のタイプのメンバーもいます。大げさに言えば、«国籍»が違う人たちが一つのチームを組んでいるんです。文化が違えば言語も違う、そんな人たちが議論を繰り返して共通のゴールを目指すんです。ね?大変そうでしょう?

また、同じ言葉でも使う側と受けとる側の認識は、必ずしも同じではありません。

極端な例:

A「そのアイデアまじやばい」

B(ん?いいの?悪いの?)

議論してる時はみんな納得していても、各々発表資料を作ってみるとみんな言ってる事が違う、なんてこともあります。少しでも分からないことがあれば何度でも聞きなおしましょう。自分に出来る方法で認識の確認をしましょう。その場で言葉にできなければ、絵を書くなど別の形で表現してもいい。後でじっくり時間をかけて文章にしてもいい。自分の認識を相手の表現に直せるとなお良いですね。多少不慣れな表現でも、相手が理解しやすい表現の方が伝わります。

この意識共有の作業はかなりの労力、時間を必要とします。時に不満を抱えることもあるでしょうが、決して疎かにしてはいけません。それぞれ異なる強味を持つ人達が協力して何かを成し遂げようとする時、チームのポテンシャルを最大限発揮するためには欠かせないことだと感じました。

私はどちらかというと文章で表現するのが苦手ですが、EDPで得られた経験を多くの人に伝えられたらいいなと思ってこの文章を書きました。とりあえず一つ目のお話はこんな感じで、後にいろんな学生が続いてくれることを願います。思っていることは表現しないと伝わらないので。

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