2021年度EDP「W1nk」なみなみかみっ

自宅で、窓辺で、新しいワークライフバランスを。

English ver. here

目次

  1. プロダクト紹介
  2. デザインプロセス
  3. なみなみかみっメンバーによる振り返りとメッセージ
  4. スライド
  5. ポスター
  6. プロダクトムービー FULL ver.

こんにちは。 Team1 のなみなみかみっです!

私たちは YKKAP 株式会社様とともに、「自宅での「働く」と「暮らす」を健やかにする「窓」体験をデザインせよ」というテーマに半年間取り組んできました。

その成果として自宅で、窓辺で、新しいワークライフバランスを実現する、 W1nk を提案します。

まずはプロダクトムービーをご覧ください。

FULL ver. はこちら

PRODUCT PITCH

私たちのプロダクト W1nk は、
在宅勤務で1日中同じ部屋で仕事に集中できない人向けの、
自宅に作る「第二の作業空間」です。

この製品を使うことで在宅でも仕事にメリハリをつけることができ、
ダラダラと終業後も仕事を続けることがなくなります。

そして既存のスタンディングデスクとは異なり、
この製品には体勢を変えて仕事ができるだけでなく、新しい景色を見ながら仕事ができる環境を、今ある家の中で実現します。

では、私たちがなぜこのプロダクトを作ったのか。その背景から説明していきます。

WHY W1NK

私たちは在宅勤務する方達へのインタビューを通して以下のような課題があることを知りました。

「在宅勤務のために椅子やディスプレイを揃えたけれど、それでも集中し続けるのが難しい。」
「気分転換に仕事部屋以外で作業してみたけれどダラけてしまう。」

ただしこれらの問題は、「引っ越すほどではない」「リビングやダイニングといった生活空間を削るほどではない」といった温度感であることもわかりました。

そしてこのような状況は、仕事部屋では集中力が続かずリフレッシュもできないので、何かを求めて仕事部屋を飛び出してしまう、といった行動に繋がっており…

その結果として、仕事部屋以外で仕事をすると、結局ダラダラしたり、仕事に戻るのが億劫な状態になっていました。

そこで私たちはこのように課題を捉え直し、アプローチをしました。

「仕事部屋が閉塞的で変わり映えしないので、集中が長続きしない」
仕事部屋から飛び出すことを許容

「仕事部屋以外では仕事をする気になれない」
気分転換とライトな仕事ができる場所を作り出す

このような背景を踏まえて私たちが提案するプロダクトが、W1nkです。

W1nk を使うことで、自宅で、窓辺で、新しいワークライフバランスを実現できます。

ABOUT W1NK

W1nk — 自宅で、窓辺で、新しいワークスライフバランスを。

例えば、自宅の仕事部屋で一日中仕事をしていて、場所や体勢を変えたい時に W1nk はうってつけです。それ以外にも、メールの返信や会議のスケジューリングといったライトな業務に専念したい時も、仕事内容にメリハリをつけるためにも使えます。

仕事でのユースケース

仕事中の利用の流れです。
(1) 仕事部屋での仕事に限界を感じ、W1nkを広げます。
(2) 適度な日当たりと、カーテンで仕切られた空間で暫く仕事をして
(3) 気分転換が十分できたと思ったら
(4) 続きは仕事部屋に戻って、仕事を続けます。

具体的な使用の流れ

また、仕事以外の場面では日光浴をしたり、ゲームや読書といった趣味をして過ごす、といった使い方ができます。

プライベートでのユースケース
(左から右) 机の裏面は鏡になっており、 Zoom前に身だしなみを整えることができる・数人で囲んでカウンターとして使う・外からの視線を遮りつつ換気をする

私たちは W1nk のプロトタイプを作成し、ユーザーテストを実施した結果、以下のような意見が得られました。

W1nk の将来的な構想として、既存の部屋のインテリアに合うようにカラーバリエーションを増やす。さまざまなシーンに素早く対応できるように操作性を向上させていきます。

窓から始める、次世代のワークライフバランス。みなさんもW1nkで体験してみませんか?

プロダクトについては以上になります。次はデザインプロセスについてです。

DESIGN PROCESS

ここからは私たちの辿ったプロセスについてお話ししていきます。

私達のチームは日本語と英語の混合グループで、ミーティング・ディスカッション・チャットを含めたグループ内のコミュニケーションのほとんどを両方の言語で行いました。今回は日本語と英語のバイリンガルで EDP に挑んだからこそ分かった良かったこと、大変だったことについてお話ししていきたいと思います。

日英バイリンガルグループの良かった点、苦労した点

まずバイリンガルグループの良かったところは、自分達の主張を日本語と英語の両方で言語化する機会があったことです。一人一人がバイリンガルに思考を言語化することで、他の人と議論する前に自分の主張を客観視できたことは、大きなメリットであると感じます。

また、同じユーザーの行動に対しても解釈する人の文化背景が違うため、行動の理由を深く突き詰めるきっかけにもなりました。これは見過ごされがちなユーザーの違和感(EDP では”ざわざわ”と言います)に気づくための大きな武器でした。

一方、大変だったことも多く、その中でも特にグループを苦しめたのが「細かなニュアンスが伝わらない」、「グループで認識が共有されず同じ議論を繰り返す」でした。

この半年間の EDP を終えて、今、思うことは私達のチームビルディングは順風満帆ではなかったと言うことです。そう思った理由をいくつかのエピソードと共に紹介させてください。

「今何話してるのカード」を開発

まず、私たちのグループは往々にして議論の時間が長かったです。周りからは遅くまで頑張ってるねと言われることもありましたが、それは要領を得ない議論が続いているから長引いてしまっているのが実情だったと思います。

そこで私たちは「今何話してるのカード」を開発しました。

今何話してるのカードには 結論、理由、確認、質問の4種類があります。人の話を遮る時、自分が発言を始める時に、発言者が自身の話の目的にあったカードを挙げながら話し始める、といった使い方をします。

このカードの目的は2つあり…

  • 発言をしている本人が、話の目的地を見失わないように
  • 話を聞いている人が、発言者の意図を適切に読み取れるように

といった効果を狙っています。

その結果、一人一人の話がスッキリとまとまるようになり、話を聞いている人が置いてきぼりになることが少なくなりました。

細かいニュアンスが伝わらないまま、最後を迎えた

一方、解決しなかった問題もありました。

私たちはほとんどのインタビュ―を日本語で行いました。その点で留学生のメンバーには大変な苦労をかけました。「子供と誠実に向き合いたい」の「向き合う」といった抽象概念。「パンパン」「ドンドン」といったオノマトペ。「めんどくさい」といった日本語ならではの言い回し表現や細かなニュアンス。これらの理解に苦しみつつも、バイリンガルの力を使って最後まで共感に挑み続けたメンバーには本当に感謝です。

ですが、ユーザーの行動のほとんどは、結局分からないままでした。

転機:Oさん登場

しかし、インタビューを続けること二十数人。Oさんを見つけてから物事は変わり始めました。

1回目のインタビューでは、在宅勤務や今の仕事への姿勢にフォーカスしたインタビューを行いました。そこから3つの課題が浮かび上がりました。

  • 同僚や上司とのコミュニケーション不足によるやりがいの低下
  • 雰囲気を変えるために出社する手段もあるが、通勤が面倒なこと
  • 生活空間と仕事空間を分けたいが、ソファに行ってだらだら仕事してしまうこと

これらを、「生活への影響が大きい問題」と「自分達で解決策を提供できそうな問題」といった視点で精査し、グループとして取り組むべき課題を絞り込んでいきました。

課題を絞り込む際、仮説を立ててそれらを検証し、ユーザーと対話を重ね、慎重にニーズを捉えていきました。私たちが実際に立てた仮説の一部を紹介します。

  • 仕事と私生活の間には物理的な境界は必要である
  • 仕事場所を変えると気分転換になる

検証の結果、生活空間と仕事空間を完全に分けたいわけではなく、仕事に飽きて集中できなくなった時や、やる気がなくなった時に、仕事をする気になれる場所が必要であることがわかりました。

作って、学んで、壊して、そしてまた作って

得られた検証結果をもとに、最も効率良く仕事に対するモチベーションを回復させられる空間とは何か。どのような姿勢が適切か。これらを満たす必要最小限の機能は何か。プロダクトに必要な要素を、ユーザーテストを行ったり自分達で実際に体験しながら紐解いていきました。

例えば、自分達で窓辺でオンラインミーティングを行い、本当に気分転換は可能か、また窓辺で作業する際に必要になりそうな機能や、得られた気づきを共有しました。実際、窓辺でオンラインミーティングをすると清々しい気持ちになり、プロダクトに対する自信につながりました。しかし一方で、窓からの光が強すぎたり、机の角度や高さを調整する必要があるといった課題も浮き彫りになりました。

また、プロトタイプの作成時には、使用されるケースを具体的に想定してテーブルの大きさやカーテンの高さなどの実験を行い、既存の住宅で成り立つプロダクトを追求しました。

プロダクトメイキングでは、ものつくりセンターに行って裁断機やパネルソーを使って木材を切断したり、デザイン工房のレーザープリンタを用いて部品の切り出しを行いました。今までの段ボールによるプロトタイピングとは違い、より緻密な設計や作業が求められました。プロダクトを実際に形にしていく工程では、具体的な機構や、最終的な外観を決めていく議論を重ねていきました。

その結果、私達は W1nk にたどり着きました。

私達のチームビルディングは決して順風満帆ではありませんでした

しかし、無事に、目的地で帆を下ろすことができました。

PREVIOUS PRODUCTS

私たちは W1nk を制作するまでに、さまざまなプロダクトで窓体験に基づいた問題解決に挑戦してきました。

オンラインミーティング中に騒音問題を抱える社会人、子育てしながら在宅ワークをする親などの様々なユーザーの課題にも着目しました。

ニューノーマルになった在宅勤務生活における問題を発見し、人々を健やかにするソリューションを模索しました。

ここまでは私たちがどのような道のりをEDPで辿ったかを見てきました。

ここからはなみなみかみっメンバーの振り返りとお互いへのメッセージを綴っていきます。

ABOUT OUR GROUP

TEAM 1 なみなみかみっ
EDP GALAのライブ配信でプロダクトを観客に紹介している様子

振り返り

この半年間、チームなみなみかみっのメンバーとして活動してきて、私はできる限りのことをやったと言えます。デザイン思考を実践し、グループで意思決定をして、そしてGalaの舞台でその成果を人に伝える、これらを全力でやりました。

ただしこれは、自分となみなみかみっがやってきたことに満足しているわけではなく、むしろ行った意思決定や作った物に対しては、本当にこれでよかったのかという不安や、ああすればよかったと言う後悔の方が多いです。悩みに悩んだ末に決めた方針を撤回したくなるようなことは本当に多かったです。ただ、当時は私が持ち得ることのできた情報と力のなかでは「これが最善である」と思えるような決断をしてきました。それが間違っていたと分かったのは、それ以降の状況が変わってからなので悔いても仕方ありません。おそらくですけど、客観的にその先を見据えた決断はできたと思うのですが、それは私の力が及ばなかったところなのかなと思います。

ここまで個人として、グループとして、意思決定をだったり制作したりをしていると、自分が得意とするところ、苦手とするところが自然と分かってきます。この5ヶ月間を通して、自分の強み以上に弱みを知れたことが一番の収穫じゃないかなと思っています。

他のメンバーへのメッセージ

半年間のEDPを振り返って、私は本当にメンバーに助けられたなと思います。ユーザーの行動に筋の通った説明ができる人、グループ内のひずみを解消するのが上手い人、言語化しきれない思考をとりあえずぶつけてみようと思える人、情報の可視化がうまくてそれをビジュアルに落とし込める人。それぞれの良さがこのグループで5ヶ月間を走り抜けるのに必要だったと思います。

一方で、それぞれの弱みとしているところは、言いにくくても、しっかり言い合っていたのがなみなみかみっの特徴じゃないかなと思います。グループワークを円滑に進めるために「意見を言う時はこうして」「こういう言い方はやめて」と正直に言えるようになったのが、このグループの大きな転換点の一つではないかなと思っています。

正直に話せる環境を作り上げてくれた人も、そしてそれを受け入れてくれた人も、ありがとう。

EDP GALAでデザインプロセスを発表している様子

振り返り

まずはごめんなさい。日本語まだ勉強中で、あんま奇麗な文章書けへんけど、できる限り自分の言葉で素直な気持ち・感想をみんなに伝える。

「将来の仕事では絶対英語と日本語を活かしたい」という思いがあって、実際このEDPプロジェクトをやって、なんか俺試されてんちゃうって思った。マジで日本語無理なぁって思った時とか、英語出て来ん!ってなる時もあった。けどなんやかんや楽しかった。グループワークをやり続けて、いつの間にその雰囲気や仕事に慣れて、好きになった。人と議論をして、アイディアを考え出して、物作りをする。(まぁ、オンライン会話が長いときとかマジでしんどかったけど。)学部の時はめっちゃグループワークみたいなもんあったけど、こんなガチのプロジェクトがなくて、この経験を経てから自信を持って「俺はチームで働く経験がある」って言える。

ちょっと色々ぐちゃぐちゃ言ってたけど、実際学んだことは多いよ!

①「やっぱ作ってみないと分からないことってある」

これは他人の理解のためでもあるが、自分のためでもある。考えたアイディアを実際に作ってみると、形や大きさや使い方などが分かる。「いやでも作らなくてもなんとなく分かるんじゃねぇ?」ってなる人もいるけれども、大丈夫、俺も思った。けど、それが他の人が想像できないかもしれへんし、自分も実際に作ってみたら、細かいことに気づくんよ。一番最悪なのは、例えばアイディアを思いついて、グループのメンバーに共有したら、「いやちょっと分らない」って言われて、結局捨てること。

とはいえ、全部のアイディアを作る必要かというと、そうでもないなぁって俺は思う。時間の制限とかあるから、ある程フィルタリングしてもいい。

②「確認することが超大事」

グループワークするとき、結構仕事を分担することは多いよね。自分はこれ、ほかの人はそれ、みたいな。で時間が経って、その結果を共有する時、なんか思ったのと違う、みたいなのが何回もあったね。結局そのあともう一回やらないといけないことになる。でもそれが完全に相手のミスとは言えなくて、ただただ共通の認識が足りなっただけだと思う。仕事開始前、している最中、最後までちゃんと確認し合って、お互いの進捗を見守りながら、グループワークを進めたほうがいい。

仕事しているときだけじゃなくて、シンプルに会話しているときも確認が必要。自分が言いたことに関して、相手が納得しているように見えても、一応確認したほうがいい。相手の認識があっているかどうかを確認するためでもあるし、相手が分かっていないのに分かっているようにふるまうときもあるからだ。

③「語気ではなく、言葉の意味を捉えるべき」

人ってそれぞれ言い方が違うよね。人の性格や喋り方によって、言っていることが例え同じだとしても、違うように伝わる。グループとして、すごい自信がある人の言葉を信用しちゃう。「その人なら、頭よさそうだし、よし、それで行こう」ってなるよね。だから、言葉の語気ではなく、言葉の意味を捉えるべき。自信があるように言っているんだけど、実はそんなに自分のアイディアや意見に自信がないという人もいる。

これらの学びを将来に絶対活かせるべ!

他のメンバーへのメッセージ

「これは最強のグループやわ」って最初の授業で、グループが発表されたときに思った。実際最強なんだよね。その気持ち最後までも思っていた。

まずはありがとうやな。英語と日本語でを交えてグループワーク行えるのは俺らしかないなと思う。まさに国際化。みんな辛かったよね。お疲れ様でした。

よく集まってくれてありがとう。自分の研究が進んでいないのに、インターンとかで忙しいのに、予定を合わせてくれてマジで助かる。そのおかげで議論もちゃんとできたし、仕事の分担もしやすかったよ!

そしてごめんなさい。早起きが苦手で、毎回グループワークに遅れていたな。グループワークでわがままなときやめんどくさいときもいっぱいあったよね。ごめん。

またいつかみんなと一緒にグループワークできたらいいな。EDPの経験を大事にする。

EDP GALA之ライブ之配信でプロダクト之デモをしている様子

振り返り

EDPを通してデザイン思考の学習もできましたが、それ以上にグループワークを通じた気づきが多かったです。

まず、自分の考えを誰かに伝わるような言葉にして説明することの難しさを知りました。

私は英語が得意でなく議論についていけず、メンバーに無理させてしまったり、言い方を考えるうちに話が終わることもありました。日本語なら話せるかな、と思いきやそうでもなく、私が感じたことを言った後メンバーに深堀りされたとき、何も言えませんでした。そんな時でもグループのみんなはスルーせず一緒に思考の整理や言語化に付き合ってくれ、一つの意見として大切に扱ってくれました。毎回のプレゼンでは、限られた時間の中でグループ外に自分たちの考えを伝えきることができませんでした。短時間で相手に全て理解してもらうのは不可能ですが、少しでも分かってもらうために、何の情報を入れて何を削りどう組み立てて行くのか、伝えたいことが多すぎて内容を検討するだけでも骨が折れました。これらの経験から自分の弱みの一部として言語化と情報の要約を見出すことができ、授業やグループワークを通じて自分の考えを論理立てて話す練習を意識的にできました。

次に、不安なことや相談したいことがあれば早めに周りのメンバーに助けを頼む大切さに気づきました。私は「自分のせいで誰にも迷惑を掛けたくない」という気持ちから、人に何かを頼んだり相談することが苦手でした。変なプライドで自分で最後までやろうとした結果、結局うまくいかずメンバーを徹夜させてしまいました。なんでもっと早くみんなに声をかけなかったんだろう、何のためにグループワークしてるんだろう、と本当に後悔しました。一人ではやりきることができないから、協力してくれる心強いグループメンバーがいます。こうならないためにも相談なんて全然迷惑ではなく、協力の依頼を自分から積極的にすることが大事なんだと、この歳になってようやく気づきました。発表前日夜遅くまで付き合ってくれたみんな、ほんとにごめん。そして感謝してもしきれません。

最後に、このような学びの機会を与えてくださった先生方・TAのみなさまと、私の弱みを支えて補ってくれたグループのみんな、本当にありがとうございました。

他のメンバーへのメッセージ

なみなみかみっのみんな、お疲れ様でした。5ヶ月間本当にありがとう!グループワークを進めるうえで言葉の壁は想像していたより大きく、JoやJeremyにはたくさんの難しい日本語に付き合わせてしまいました。でも、私のおぼつかない英語にも耳を傾けてくれたり、最後まで諦めないで日本語のインタビューの分析をしてくれたり、議論についてきてくれたりした姿勢に感謝と尊敬が止まりません。本当にありがとう。

Jo

やっぱり論理的な思考力と説得力がすごいなぁと思います。インタビュークエスチョンを考えなおした時に今後どう質問を組み立てたらいいかとか、自分たちのプロダクトが何の問題を解決するのかステップごとに分かりやすく説明してくれて、理解が深められました。プロダクトメイキングでは、職人のような圧倒的な技術力を感じました。カーテンを持ち上げる紐の引っ張る長さを短くするにはどうしたらいいか?テーブルを支える棒をどうつなげたらいいか?と次々に発生する問題に対して、豊富な知識と技術ですぐに解決してくれました。JoのおかげでW1nkの実用性と便利さが実現できたと思います。

Jeremy

安定感のある突っ込みで、チームビルディングの問題を積極的に解決してくれました。言語の壁問題やミーティングの時間が長すぎるなど、みんな言葉にできなくても心のどこかで思っていたことをしっかり発言してくれて、チーム活動の効率化やみんなのモチベーション向上に貢献してくれたと思います。インタビューの行動観察も細かくて、色んな気になるポイントを出してくれたので、チーム全体の発想が広がっていろんな方向から分析できるようになりました。Jeremyの持つミニマル的思考で、数々のプロトタイプの中から本当に必要な要素を洗い出し、W1nkのシンプルさを実現できたと思います。

抜群のセンスと表現力で、いつも素敵なスライドの作成やアイデアを出してくれました。雅が出すアイデアは、不思議といつも心が惹かれていました。大学の課題やバイトなど他のタスクもたくさんあって忙しくても、参加できる時は絶対来てくれるフッ軽さと(足も速い)、持ち前の明るさでグループ活動を盛り上げ、時には緊張をほぐしてくれました。議論ばかりしていて手を動かすまでのスピード感が重かったとき、「感じることも分かることも違うからプロトタイプを作ってみた方が早い」と実際に作ってみることの大切さを教えてくれました。雅の素敵なアイデアがW1nkのベースになり、自信をもって最終形にすることができたと思います。

なんでもできすぎて、正直何を書いたらいいか分からないです。いつもグループワークで話を進め、深め、まとめてくれました。私の抽象的な発言を具体化するための言語化をサポートしてくれたり、バイリンガルメンバーとして、JoやJeremyと私たちを繋いでくれました。チームで集まっていない時も、CADで図を作って分かりやすく説明してくれたり、細かい資料をいつもまとめてくれたり、グループを土台から支えて引っ張ってくれていました。リーダーの役割だけでなく、プロダクトの細部までこだわって完成度を高める姿勢は本当にすごいなぁと思います。拓のおかげでみんな最後までやり遂げることができたと思います。

最後の最後まで頑張り続けられたのは本当にみんなのおかげです。W1nkは、なみなみかみっのみんなの強みを凝縮したパズルのようなプロダクトだと思います。それぞれの得意なことを生かし合い、弱みも助け合うことができて、これまでにない達成感を感じられました。みんなと同じチームで本当に良かったと、心から思います。貴重な経験をさせてくれて本当にありがとう。

EDP GALAのブース設置完了後の記念撮影

振り返り

EDP for me can be said to be a process to summarize and sublime myself. During the year I came to Japan, I have been trying to make myself better in many aspects, but perhaps because the environment is too independent, I have not made a summary of the cognition of various things. But participating in the EDP has given me such an opportunity to refine and clarify my own views and perspectives on many things in the process of continuous empathy for others. For example, “You can’t fully trust what your interviewee says.” This is a point I’ve always vaguely felt, but haven’t been able to clearly analyze why, but in the EDP interview session I confirmed this point and found the reason, that is, “people will subconsciously say what is best for themselves based on the interview environment and interpersonal relationship with the interviewer” that is “people will unconsciously lie”. This view was finally confirmed by the teacher of EDP. In the same way, I also learned how to correctly analyze people’s motivation, that is, not to focus too much on the emotional expression of the interviewee, but to focus on what behavior they actually did. On the other hand, people may not fully understand their own motives when they do something, but simply rely on the idea of “may be able to feel satisfied” to accomplish something. From this point of view, empathy for people is not a simple thing, but human nature has commonalities. When different behaviors are arranged and combined and summarized, they can be filtered from the simultaneous existence of multiple different behaviors. And stripping out the motivation that is more in line with everyone’s consensus, is the more objective method of empathy I understand.

他のメンバーへのメッセージ

First of all, I would like to sincerely express my thanks to my team members: みんなお疲れ様でした。ずっと一緒に頑張るのは本当にありがとうございました。

In fact, I think our group has difficulties and challenges that other groups do not have in terms of group composition, that is because we are the only mixed group in the EDP that is “neither a pure English group nor a pure Japanese group”. I’m really sorry for causing you trouble because of my unskilled Japanese, but I’m also very grateful to everyone for not giving up and trying to find the most suitable communication method for us. But also because of the opportunity of bilingualism, we can look at a thing from a more different perspective. And we can also use bilingual expressions to make sure that what we say has exactly what we want to convey. Although the whole process of EDP is very hard, I really enjoy the time spent with you, not only from the achievements in the subject but also from the really good qualities that I have learned from everyone, such as Taku‘s well-organized, Jeremy’s excellence, Miyabi’s perseverance, Sawako’s careful and gentle. These are all things I have experienced and tried to learn. Thank you for your company along the way, and I sincerely wish you all the best in the next journey.

EDP GALAでプロダクトの概要を発表している様子

振り返り

EDPを通してデザイン思考のトレーニングができただけでなく、グループワークによって生まれる可能性の大きさや相手に伝えようともがくことの大切さを知ることができました。

正直なところ、EDPが始まった頃は不安しかありませんでした。なぜなら、私はEDP初の多摩美からの参加者かつ、チームで唯一の美大生だったからです。また大学では個人制作がほとんどだったため、グループワーク経験は皆無でした。

みなさんもご存知の通り、東工大って理工系大学のトップクラスじゃないですか。えっ!私、大丈夫?そんな人たちと一緒にやっていけるかな?!…というように気後れしたり自信をなくしてしまうことは度々ありました。
また、EDPの面接時、坂本先生や田岡先生の前で「はい!英語でもチーム活動に挑戦してみたいです!」なんて威勢よく手を挙げたものの、ふたを開けてみれば恐ろしく言語力が追い付いておらず、バイリンガルのメンバーに訳してもらったりとかなり負担をかけてしまいました。どうやって自分の意見を伝えようかと頭の中をこねくり回していたらもう議論は次の話題へ…なんてこともざらにありました。

しかし、チームのみんなは「美大生だからしょうがないよね」というスタンスではなく、必ず一個人として私の話に根気強く耳を傾けてくれ、「あ、この人たちとなら大丈夫だ」と安心してグループワークができるようになっていきました。

互いに異なる背景から生まれる感覚や考え方の違いにより、時には対立してしまい、チームの雰囲気が危うくなることもあります。
自分の普通は相手にとっての普通ではないし、お互いに考えていることを口も手も動かしてしっかり言語化しなければ、絶対に相手には伝わらない。EDPは今まで抽象的なイメージやなあなあで議論を進めても許されていた美大とは全く異なる環境でした。思わず、どうすればいいんだろうと頭を抱えてしまうようなこともあったけれど、何かを相手に伝えようと試行錯誤することは本当に有意義な体験だったと感じています。そして、EDPで得たこれらの経験はこの先生きていく上でも重要な力になると今では強く確信しています。

他のメンバーへのメッセージ

​​約半年間、チームなみなみかみっとして最後まで走り切ることができて本当に良かったと思います。誰ひとりかけてもW1nkというプロダクトは絶対に完成しませんでした。

Jeremy
EDAに引き続き、EDPでもお世話になりました。Jeremyはいつも議論をする上でどんどん意見やアイデアを出してチームを牽引してくれていたのでとても助かりました。また、メンバーや私が意見を述べた時に必ず「どうして?何で?」という問いかけをしてくれるので改めて思考の整理をすることができました。インタビューの日本語の細かなニュアンスの違いや議論の最中にも日本語を使ってしまってかなり負担をかけてしまいましたが、最後まで諦めずに取り組んでくれた姿勢に尊敬の念しかありません。

佐和子さん
議論が進まず、チーム内の雰囲気が危うくなった時も必ず真っ向から否定するのではなく良い側面を見てコメントしてくれていたので、佐和子さんがいてくれると安心できました。また、いつも相談に乗ってくれたり、共感して、一緒に泣いてくれたその優しさは佐和子さんだけにしかない、唯一無二の強さだと思います。佐和子さんと一緒にグループ活動できて良かったと心から感じました。

Joさん
チームが出来立ての頃、「雑談のような咄嗟に英語で話すことが苦手だ」とこぼしたときに「じゃあ一緒に雑談の練習してみようよ!」と明るく言ってくれたJoさん。その優しさに救われましたし、その素敵な気遣いは今も私の心に強く残っています。議論で思わず日本語を話してしまっていても、根気強く耳を傾けてくれたり、論理的な思考でプロダクトに説得力を持たせてくれたり、とても頼れる存在です。今度中華料理を食べにいきましょう!


拓はチームの雰囲気やみんなの様子を観察し、すぐにフォローしてくれていて、よく気づくな、といつも感心していました。また、グループワークのときに英語での言語化や意思疎通が難しい場面で助けてくれたり、「あなたはどう思うの?」と踏み込んだ思考ができるように議論をリードしてくれたのが本当に嬉しかったです。チームのために奔走していても、いつも謙虚で、一生懸命な姿勢がかっこよくて尊敬しています。

最後に、みなさんと同じチームになることができて本当によかった!本当にありがとうございました。

スライド

ポスター

ポスター

プロダクトムービー

長くなりましたが、ここまで読み切った方、なんとかたどり着けた方、お疲れ様でした。そしてこの記事を手に取ってくださりありがとうございます。

読んだよ、参考になったよ、ちょっとよくわからない等どんなコメントでも頂けますとなみなみかみっ一同大変喜びます。

最後になりますが、ここまでサポートしてくれたYKKAPの久保さん、米田さん、千田さん、朝倉さん、井上さん、中村さん、小野木さん、TAの須賀さん、伊藤さん、鳴河さん、森谷さん、そしてEDPとTeamなみなみかみっに関わってくれた皆様、本当にありがとうございました。

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