新人に仕事を教えないのは嫌がらせか?

教えてくれない環境は学習を引き出す

この連休、妹の長男である甥っ子の話を聞いていて興味深かった。

甥は大手倉庫会社に勤めていて入社二年目。新人研修は本来入社1年目にあるが、彼は特別採用枠で本社の経理部に配属され、現場研修はなかったそうだ。

ところが、社長の気が変わって「やはり現場研修へ行け」と。現場研修は、4つの部門を3ヶ月ずつ経験するジョブローテーション形式で1年間。

10月から配属になる部門の所長が社内でも少し名物部長らしく、なんでも新人が配属されてきても基本、仕事を教えないらしい。

甥は特別採用枠で本社にいるはずだったのに、一般社員と同じように現場研修に行かされているのも少し不満げ。さらに今度の異動先は、

仕事のやり方を教えてくれず、「見て覚えろ」という方針も、甥の常識では、"ありえない対応”なのだ。

「一度は教えるべきだよ!」とご立腹だそう。

その主張に対しての妹の対応は…

妹:「そうだねー、教える方が効率が良いしね。でも、それをあえてやらない意図があるんじゃないのかな?それにね、あなたは過去に1度はそういうやり方を経験してるはずなのよ。」

甥:「えっ?」

妹:「赤ちゃんの頃、誰にも教わらずに歩くことにチャレンジしたでしょ。誰にも歩き方を教わっていないはずだし、転んで痛いからといって、やめなかったでしょ?自分でああしてこうしてと試行錯誤して歩けるようになったんじゃないの?」

このやり取りを聞いていて2つ感じたことがあるのです。

1つは、今の学校教育は、本当に何もかもお膳立てしてやり方を教えてもらうことが当然の環境なんだなーと。そんな環境にいれば、比較的自立心が高くても「教えてもらってあたりまえ」と考えるものなのだなと。

というのは、甥は幼児期からずっと見ていて知っているけど、かなり自立心は高い方です。自分で勝手に勉強の仕方も工夫し、塾にも予備校にも行かず独学で成績は学年トップ。それでも難関な有名大学を卒業した。

そんな彼でも、

「一度は教えてもらえるのが当然」

そう根底で考えていること自体への驚き。そして、妹の発言と対応にも感心した。我が妹ながら「やるな~~~」と。

・目先の効率じゃなくあえて教えないのでは?
・見て覚えろの上司の意図はなんだろうか?
・その方が実力がつくんじゃないのかな?
・あなたも赤ちゃんの時にそれを経験してるでしょ

彼の主張を否定はしないけれど、非効率的な方針を取り入れている意図を考えさせて、ついてないと感じている本人の視点を変える問いかけ。

その場にいて見ていたわけではないけれど、きっと学習を引き出しているんだろうな~。

やり方を教えてくれない時は、学習を引き起こすチャンス!

今日の学び:「教えてくれない…愚痴」を聞く姿勢です。

相手を肯定しながら教えない意図を考えてもらう学習を引き出す関わりをする。これってファシリテーションそのものですね。

仮に相手が悪意を持っていてわざと教えてくれないとしても、教えてくれない事実を「ついていない…、酷い人だ!」と自分の不幸をなげくより、「学習能力を上げるチャンス到来!」ととらえて行動すれば、自分自身を成長させることができるはずだもの。

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