最短距離でなりたい自分になる方法
才能を科学するFILM学習理論
ご無沙汰してました。プロフィールサポータのキャッシーです。
ここ3週間ほど、ジョブカードを使ったキャリアコンサルティングの個人面談に集中的にあたってました。その際、私が所属する、人の学習や才能の研究機関「toiee Labo」が提供するFILMシートを毎回使ってみました。
FILMシートとは?
FILMシートは、toiee Labが提唱するFILM理論を実践するためのツールです。このツール、凡人の努力で、卓越した存在になれる優れものです。
FILMシートキャリアコンサルティング活用事例
このシートの(1)期待する結果
今年春から当初、目的は「クライエントの強みを引き出して将来の方向性を明確にする」としました。でも、数回やっていてなんだか自分で違和感を感じたのです。
というのは、
対象となっている従業員さんがキャリアコンサルティングを受ける意味や目的を理解しておらず、会社から言われてシブシブ…
みたいな方が大半でした。さらに、
・事前情報がほとんどない
今まであまり経験のない業種や職種(医療、整体、介護、美容、飲食関連など人に関わる現場で仕事をされている方が大半)で、職位も新卒社員〜マネージャークラスまで様々です。
・60分1本勝負(ちなみにJOBカードを作ることが目的化すると面談自体が全く意味のないものになります。私が従業員でもそう思います。)
つまり、
1)目的意識が希薄で
2)こちらの事前準備はほぼできない
3)60分で成果を出す
という条件があるわけです。
そこで、毎回、面談内容の期待する結果(目的)を明確に意識するべくFILMシートを書き、それに必要な行動計画(手段)をいろいろ入れ替えることで、面談内容を試行錯誤しながら工夫してみました。
また、相談内容もこちらが全く予期しないものもありました。そんな中、気づいたことは、
・そもそも期待する結果が適切でない
・期待する結果を得るための手段が不適切
・予期せぬ出来事から新たな方向性やパターンを発見
といったように、毎回明確に期待する結果と自分の持っている頭の中にある前提条件(仮説)を意識し、毎回メンタルモデルが修正され続けることで、高次の学習が起こっているのです。すると、
・便利なツールを独自で作成したり、
こちらの事前準備ができないのなら、キャリコンを受ける側が期待する効果を高めるための準備がしやすいような事前説明
・従業員様用のキャリアコンサルティング実施概要を作成
クライエントに効果的な準備をしてもらうアイデアです。これがなかなかいい感じです。私の手間も最小です。
FILMシートを最大限活用するポイント
私は元々、キャリコンサルティング終盤で、この時間の満足度を点数化して聞くことを習慣化していました。というのは、その場で聞けば、もしも100点満点で100点を切っていたら不足するマイナスポイントを知ることですぐにフォローができるからです。
例えば「今日の面談は80点です」と言われたら、
「-20点は何が足りないからですか?」と、すかさずたずねます。
実は、FILMシートは7月くらいから使っていたのですが、最近、
「学習そのものを引き出す」というFILM理論の要になる考え方の理解が深まるのに比例して、面談の質がハイスピードでレベルアップしてきてるのを実感しています。
特に、面談自体が相手の学習を引き出す形になっている時は、相手の期待を大きく上回っていることに気づきました!点数で聞くと120~150点くらいと、相手の期待を大きく上回り、
「これまで自分の将来をこんなに明確に行動計画を考えたことなかったです。」
「頭が整理されて、行動計画や指針がはっきり見えました。」
「明日からすぐに行動できそうです」
といった声を多数いただけるようになってきました。
FILMシートを最大限活用する近道は、
・学習とは何か?
・学習を引き出すとはどういうことか?
・人の学び方について
これらを深く理解できる高次学習が自分に起こり、人の支援のスタイルも、学習を引き出すことに意識がむきます。
キャリアコンサルタントなら、ぜひ、これを取り入れてほしいです。
私の面談の基本スタイルは、
1)将来への目標や方向性(なりたい自分)を決める
2)現在と理想の自分のギャップを作っている課題を特定
3)その課題を解消するために強みを生かす提案をする
できるだけ提案内容は、すぐ出来て小さくてもすぐ効果が得られる、そして継続可能なものです。また、実績を数値化しやすいということも意識してます。ただし、ご本人がそれよりも優先して相談したいことがある場合は別です。(この内容についてはまた別の事例でお伝えします。)
面談内容が終わった時、「今日は期待以上の良い時間でした」これのレベルを相手の考える期待以上であるためには、具体的な行動につながる提案を相手の頭の中から引き出す必要があります。
というのは、私自身がお客様の会社の仕事の詳細もわからないですから。クライエントの学習を引き出す面談スタイルを習慣化すると、たった1時間でもちょっとびっくりするような成果をだすことができます。