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2 min readDec 7, 2019

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美術館での生体展示日記:ミノムシ_4

美術館で生体展示をするという事はどういうことでしょうか。

生きものの視点で見た世界をユーモラスに表現し、人間や社会の本質を問いかけてくる AKI INOMATA。十和田市現代美術館での彼女の個展に作品の一部としてやってきた生きものたちの観察を通して、INOMATAの見せようとする世界の、ある側面を考察します。

展示するにあたり、生きものにとって適切な環境にするために、専門家の指導・助言のもと、気温調整、給餌、清掃等を毎日行っています。いきものは展示終了後、作家が継続して飼育を行います。

日々変化していく、生きものの様子を日記で紹介していきます。

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9月25日

ミノムシは、日々、展示ケース内の天井や床、側面などのいろんな場所に移動し、葉っぱを食べ、糸を出しながら葉や枝にぶら下がっています。毎日ミノムシがいる場所が変わるので、どこにミノムシがいるのか探すのも面白いです。

だんだんと葉っぱを食べなくなり、食欲が減ってきているミノムシも出てきました。もしかしたら冬眠に入る準備をしているのかもしれません。

ミノムシは、冬眠のときに糸を枝にぐるぐる巻き付け、上部を糸で閉じ、動かなくなってしまうため、葉っぱを食べ、動き回っている様子は、今しか見ることができません。

執筆者:十和田市現代美術館 学芸スタッフ 見留さやか

AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき

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