Uberによる自動運転の実証実験

Tadaaki Kimura
trend note
Published in
8 min readOct 18, 2016

こんにちは。今夏よりアメリカにて、Uberによる自動運転のテストが始まっています。詳細は下記の実際の試乗記事を参照してもらえればと思いますが、気になったポイントは以下。

・地域はピッツバーグ・・・ 車が走行する道を予め地図に落とし込む必要があるため、まずはピッツバーグ内で徐々にエリアを広げていく。

・車体は Ford Fusionで現在14台が稼働・・・屋根にカメラとセンサーを搭載しており、 1秒間に140万の地図ポイントを収集し、車の周り360度分のイメージを生成する。

・自動運転レベルは2(か3)・・・エンジニアがドライバー席と助手席に座っており、何かあれば人間が対応できる状態。 次の半年内に、Uberはエンジニア1名が共に乗車するプランに切り替える予定とのこと。

アナウンス自体は今年5月に行われていたようですね。

一方でUberはボルボとの自動運転車に関する共同開発を発表しており、2021年を目標時期として3億ドルを投資するようです。こちらの車体でも今後はサービスが展開されることになります。

自動運転の分類については、現在はSAEインターナショナルによる5つのレベルに分けて分類する形が一般的になりつつあるようです。(関連する国土交通省の資料は以下)

Uber以外の海外勢の他の動きはどうでしょうか。

公道での試乗運転では、アメリカに先駆けてシンガポールでも米国ベンチャーnuTonomyによる自動運転タクシーが今夏から始まっており、これが公道では世界初という報道もあります。

自動運転バスという切り口では、IBMのWatsonを使った自動運転バスも開発が進んでいるようです。

メルセデス・ベンツも自動運転バスを進めているようですね。

ドイツ勢ではBMWの自動運転試作車のレポートが上がっており、完成度も上がっているようです。

自動車メーカー以外では、部品メーカーながら自動運転用のセンサーの開発を積極的に行うコンチネンタルや、センサーに強みのあるボッシュ、ダイムラー・BMW、ボッシュの3社に買収された地図大手のヒアなど、それぞれのアプローチで自動運転の主導権争いを行っています。

とはいえ先行しているのは、多額の研究投資を行うgoogleという見方もあり、走行距離では他の追随を許さぬ状況のようです。

一方で日本国内の動きはどうでしょうか。

ベンチャー企業の動きをみてみますと、ZMPがDeNAと合弁でロボットタクシーの会社を設立し、一般の利用者を乗せた実証実験も今春よりスタートしています。 この実証実験は、公道における無人の完全自動運転(レベル4)の環境整備を目的として、公道における有人の自動運転(レベル3)を実施するものとのことで、着実に進んでいる印象があります。

DeNAはIT企業ながら、ヤマト運輸と「ロボネコヤマト」プロジェクトを進めるなど、自動運転で物流業界にも展開を進めています。

また、今月にはデンソーと東芝が自動運転向けAI技術開発で合意するなど、大企業同士の連携も進みつつあります。

一方で肝心の日本自動車メーカー勢はというと、やや出遅れている感もあり、政府は当初のロードマップを見直しも含めた検討を進めているようです。

--

--