サブカル少年だった僕が、畑違いのエンタメ業界から未知の不動産ベンチャーに飛び込んだ理由

tsukuruba
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10 min readJun 25, 2018

個性あるツクルバメンバーひとりひとりのこれまでのストーリーや想いを紐解く「ツクルバメンバーズ!」。今回は、カウカモ事業部でカウカモエージェントを務める熊野尊文にお話を聞いてみました。

アート、サブカルチャーに傾倒した学生時代

高校時代、コアなアート系の映画作品を観るようになったことをきっかけに、いつしかサブカルチャーに傾倒していきました。

その影響で、元々はサッカー少年で、上手な絵を描けるわけでもなかったのですが、大学では美術部に所属。そして文学部で哲学や芸術学を専攻しながら、現代アートやサブカルチャーの広い領域(音楽・アート・文学・アニメなど)を追い求める日々。同時に自分もまた稚拙ながら作り手として表現活動をし、大学生活の1つの軸として、意識的にこの領域に身をうずめていたと思います。

当時、清澄白河などのエリアで小さなギャラリーが注目されていたり、瀬戸内国際芸術祭などのアートフェスがいたるところで開催され始めたりと、ちょうどアートシーンが盛り上がりを見せていました。

そういった盛り上がりを発信していきたい、自分が好きなサブカルチャーを仕事でもストレートに追求したいという思考で、早い段階からマスコミ、出版系の企業に進むことを考えていました。

△アートに興味を持つきっかけとなったチェコの映像作家「ヤン シュヴァンクマイエル」の絵本作品

ビジネスの面白さを知る

新卒で入社した前職は、チケット販売事業のイメージが強い企業ですが、元々はエンタテインメント情報を発信する情報誌を発行し、出版社として創業した企業。入社した当時は隔週で同誌を発行しており、まだ出版社としての色が今よりある程度強く残っているタイミングでもありました。

単純に、メディアとして情報を発信するだけでなく、リアルなイベントとの連動による事業の広がりや、あらゆるジャンルのエンタメと触れられる環境にも魅力を感じ入社しました。

入社後の2年間は希望の部署に配属されなかったこともあり、もやもやと働いていましたが、3年目にコンサート、イベントなどの座席や入場券の商材を仕入れたり、そのチケットの販売企画を行う営業の部門に配属されてから、どんどん仕事にのめり込んでいきました。

社会人になってからも、作品作りなど、作り手としての活動を続けていた時期がありましたが、忙しくなったことと、特に営業に異動して、仕事を通じて得られる楽しさ、充足感、成果を出すおもしろさを強く感じているうちに、アートからビジネスへと興味関心の中心が比重を変えていったように思います。

△この写真は、翌日の本番日に台風で中止になってしまったものなのですが、その前日に設営準備をしている会場エントランスの様子です。自分で企画から立ち上げた主催イベントだったのですが、お客様がこのゲートを通ることはなく、幻となりました。苦い思い出です…

ゼロからスタートする覚悟で不動産業界への転職を決意

営業として6年働いたころ、振り返れば、年々上がる目標売上は達成しつづけてきたし、その都度その都度、自分が心からやりたいと思えるプロジェクトや、自分の中で達成したいテーマがあったこともあり、充実して走り続けてきていました。しかし、来年以降もまた今までのように走り続けるのか?とふと考えた時に、なんとなく感じた閉塞感。面白いと感じたものをただ思うがままに追いかける仕事は、とても幸せなことかもしれない一方、もう今までのような成長を感じることはできないかもしれないとも思うようになりました。30歳という節目の時期を過ぎ、長期的な人生プランを考え始めていたことも1つの要因となり、新卒から8年務めた前職から飛び出し、新しいチャレンジをしようと決意しました。

転職活動を決めて、志望業界として真っ先に出てきたのが不動産。私の父は元々製薬関連の仕事をしていましたが、40代で不動産業界に転職しています。理由は祖父が亡くなり所有していた土地の権利処理を中心とした、様々な相続関連の問題が発生したからです。独学で宅建を取得し、不動産業界での実務経験から知見を得た父は、今では残された土地を活用した賃貸マンションのオーナー業を営んでいます。将来を見据え、早期に手を打とうと行動した父の決断や新たな分野を一から学ぶ姿勢を見ていたことをきっかけに、自らも資産形成、ライフプラン、不動産投資といった、今まで全く触れてこなかったテーマを、将来の準備のためきちんと勉強したいと思い始めていた頃でした。

20代は自分の好きなことに触れられるエンタメ業界で、楽しげなことをやってきたけど、30代は大きく舵を切って、今後の人生の選択肢を広げられるような知識を身につけたい。これからの長い人生、資産形成についての考え方を知っている人と知らない人で絶対大きく差がつく。そう思い、全く未経験の不動産業界に、裸一貫飛び込む覚悟をして転職活動を始めました。

今を壊して、未来をつくるツクルバへ

まずは不動産ビジネスの構造や、各企業がどんな事業をどんな立ち位置で展開しているのかといった業界研究を開始。元々、大学時代から前職まで12年間を渋谷で過ごしている中で、どんどん変わっていく街の様子を間近で見続けていたことや、前職で少し関わったライブ会場の開発プロジェクトなどから、ディベロッパーへの関心はありました。

しかし、未経験で企画開発職及び総合職でのキャリア採用を行っているディベロッパーはほとんどありません。もう少し、選択肢を広げて検討してみようかな?と思っている頃、担当してもらっていたキャリアアドバイザーの方から「熊野さんみたいなアクティブな方におすすめしたい不動産ベンチャーの会社がある」とのことで紹介されたのがツクルバでした。

不動産業界のことを調べる中で、新築供給一辺倒の国内不動産市場の在り方が空き家問題のような社会課題を引き起こしていることも理解しており、ディベロッパーではなく不動産再生事業や、中古住宅の買取再販事業、リノベーション業界にも興味を持っていたので、ツクルバがカウカモの事業で取り組んでいる、ストック活用というテーマには魅力を感じていました。

△カウカモの2020年VISION。

正直にいうと、「未経験でも総合職のキャリア採用をしていて、中古市場に特化した事業を展開しているのは、選択肢として無くはないかな」というのがツクルバへの最初の印象です。どちらかというと、不動産仲介営業メインの若い会社ということで、将来的に業務の幅を広げられないのではないかと思っていたのです。しかし、選考が進む中でツクルバについて理解が深まれば深まるほど感じたのが、「不動産業界」の枠に収まらない、唯一無二の会社なんだな、ということです。

最初は、単純に不動産全般の知識、経験を身につけたいと思い転職活動をしていたので、選考が進み、会社が絞られていくうちに「いわゆるTHE不動産会社で一般的な職務経験を積むのか?」それとも、「ちょっと変わり種の会社で他にないユニークかつ尖った職務経験を積むのか?」でかなり悩みました。

「不動産業界の今を知りたいのか?それとも、その先の未来を作ることをしたいのか?」

ツクルバの他に大手不動産企業から内定をもらっていたので、この2つの選択肢の中で揺れていました。最終的には、不動産の知識云々ではなく、ベンチャー企業という未知の世界に飛び込むことで、その事業の拡大フェーズに深く関われるというレアな経験こそが、今回の転職において一番の価値なのではないかと思ったのが入社の決め手です。変わり種のツクルバで、業界未経験の自分がどこまで事業のスケールに貢献出来るのかチャレンジしてみたい、またベンチャー企業に入社という決断ができる年齢は今がギリギリだと思ったのも理由の一つです。

ツクルバが見据え、作り上げようとしている大きなムーブメントによって世界がどう変わるのか見てみたい、そしてツクルバが成長していくその過程の中で、自分自身も今以上に大きくなっていきたい。感覚的なものですが、そういう可能性や期待感に背中を押されました。

ツクルバの仲間が教えてくれたこと

入社して丸2ヶ月が経ちましたが、とにかく勉強の日々です。

不動産業界を志望して入社した自分のような人は意外とマイノリティ。入社してから一番驚いたのは、一緒に働くメンバーのピュアさ。社会のために、目の前のお客様のために、自分の中から湧き出てくるやりたいことに対して、真っ直ぐと取り組み、追求する姿は本当にキラキラして見えます。個人的意見ですが、この業界の中で働く人がこんなにも活き活きとしている会社はかなり珍しいのではないでしょうか。そんな周りの人たちの熱く素直な思いに、自分も大事なものを見失っていないかと、いつも身を正される思いです。

不動産事業とか、仲介営業とか、そういうことはさておき、ツクルバの本質は人と人をつなげ、価値を生み出すことにあるのだと感じています。社内では「コミュニティ型アプローチ」と表現していますが、co-baの事業であったり、カウカモ事業における一つ一つの取り組みを見ていても、人と人がつながる構造や、関係性のデザインを本気で考えている。

そんな仲間と働く中で、日々たくさんのことに気付かされます。もともと自分が得たかった不動産知識なんてとても些末なもので、仕事を続けていればいずれ身につく。それをどうやって活かすのか?そしてそれを通じてどう社会を変えられるのか?そんな、ソーシャルな思考を得ることができたのは、ツクルバの環境あってこそ。

極端な表現ですが、「儲かればいい」という考え方がいまだ根強い不動産業界だからこそ、この仲間とだったら本気で業界を変えられるなと、そんな風に思わせてくれます。シンプルに、この世の中を良くするための美しいビジネススキーム作りを本気で目指している企業なので、ある意味「はみ出し者集団」なのかもしれません。大手企業では絶対にできない働き方、同じ志に向かってみんなでスケールアップを目指す今この瞬間は、他では得難い貴重な財産になると確信しています。

業界や職種は関係なく、「新しいことをしてやろう!」「世界を変えてやろう!」なんていう気概のある人にとっては最高の環境ではないでしょうか。

そんな野望のある方、是非一緒に働きましょう!

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