スタートアップ向けの理想のオフィスに今を賭ける。若き事業家が、新たなフィールドとしてツクルバを選んだ理由。

tsukuruba
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9 min readSep 27, 2018

個性豊かなツクルバメンバーのこれまでのストーリーや想いを紐解く「ツクルバメンバーズ!」。今回は、シェアードワークプレイス(SWP)事業部HEYSHAチームの古源哲太にお話を伺いました。

高校卒業後、起業や事業の立ち上げを経験した後にツクルバに入社した、珍しいキャリアの古源。そんな彼に、ツクルバへ入社した経緯、そして自身が手がけるオフィスサービス「HEYSHA」やオフィスへの想いについて語ってもらいました!

18歳で起業。とにかく走り続けた20歳前後。

高校は、サッカー推薦で工業高校に進みました。ただ、僕自身が理系の勉強が苦手なのもあって、あまり成績が良くなく…(笑) 進学はあまり考えていなかったんですよね。学校の半数くらいは就職をしていましたし、僕も高校を卒業して、そのまま就職しようと思いました。

だから、普通の大学生が社会人になる22歳までは、とにかく経験重視で色んなことをやってみて学ぼうと思っていたんです。

初めは、アクセサリーやカラオケの機材の営業をやっていて、その後18歳の時に1度起業しました。営業が得意だったこともあり、当時流行だったSEOの営業代行を1人でやってました。ただ、僕自身が飽きっぽい性格なこともあり、1年ほど続けた後、また違う経験をしようと思ってもう一度就職することにしました。

その後は、知り合いの繋がりで、女性向けのアクセサリーを企画・販売する会社で働いたり、女性向け雑誌の製作会社でサッカー雑誌に関わったり、あとは芸能事務所や読者モデルになるためのスクールの立ち上げに携わらせていただきました。

短い期間でしたが、今思うと、この時に何かを立ち上げることの面白さは知ったのかもしれません。

▲18歳の頃の写真。上京1年目は遊びに仕事に奮闘中。

オフィス事業を通して芽生えた、スタートアップへの強い想い

僕、けっこうお酒の場で知り合った人に新しく仕事の話をもらうことが多いんです(笑)

当時行きつけだったバーのオーナーに、「22歳になったら不動産業界に行こうかなと思っているんです。」と話したところから、不動産業界の人を紹介していただき、そのすぐ次の日に会いに行き意気投合して、一緒に働くことになった方と立ち上げたのが 、前職の「みんなのオフィス」でした。

みんなのオフィスは、スタートアップ企業のオフィス紹介メディアと、居抜き物件のマッチングサービスという2つの側面を持つサービスです。お客さんになるのは、もちろんスタートアップの方々ばかりで、この頃もお客さんと飲みに行って、仲良くさせていただくことが多かったです。

そうした中で、スタートアップで働いている人たちは色んなアイデアや考え方を持っていて面白いなと思ったり、「オフィス」という場についても関心を強く持つようになりました。この頃から、「スタートアップ企業の役に立ちたい」というような勝手な使命感も芽生えていました。

みんなのオフィスでは、当時まだ主流ではなかった、居抜き物件にオフィス移転をした企業を紹介していました。その頃、居抜きのオフィスはほとんど一般ではなかったのですが、「居抜き物件を探しているんですけど」という声がだんだんと入ってくるようになったことで、「市場に新しいスタンダードを作ったんだ!」と実感し、達成感を感じていました。

ただ一方で、居抜き移転はタイミングや条件、与信面など様々な状況に左右されるので難易度が高く、その頃にはすでに居抜きが解決できる課題の限界を感じていたことも事実でした。移転をすると、オーナーが指定した業者でテナントが内装をすることがほとんどだったんですが、そのどちらでもなく、テナントが好きな業者に工事を頼んだり、自分たちでDIYをするような、自分の好きなようにオフィスをデザインする区分に可能性を感じていたんです。かっこよさはもちろんですが、費用面でもこっちの方がスタートアップには負担が軽いんです。

こうしたこともあって、立ち上げから約3年続けた、みんなのオフィスを退くことを決めました。

▲前職時代、freee株式会社にオフィス取材で訪問。

起業を約束した中学の同級生。仲間とともにツクルバへ入社

ツクルバとの最初の接点は、みんなのオフィス時代のオフィス仲介業でツクルバと情報交換をさせていただいていたことでした。

みんなのオフィスを退いたタイミングで、当時ツクルバでオフィス領域を担当していた小野から「1度話したい。ツクルバで哲太くんのやりたい事業をやってみたらどう?」と連絡をいただきました。

でも、この時点ではあまり興味はなかったんです。というのも、次は誰かと一緒にビジネスをやるのではなく、自分でビジネスをやりたいと思っていたことと、そのために、中学校の頃から友人の桑原にも声をかけて、新たなオフィス事業の準備をすでに進めていたんです。

ただ、ちょうど事業のアイデアが詰まってしまっていて、やりたいことをやるためにはたくさんのお金が必要だけど、もし失敗したら自分はまた再起できるかも分からないし、と不安な部分もあったんです。

だから、小野から1ヶ月後くらいに「代表の中村と会ってみませんか?」と連絡をもらったときは、心が揺らいで話してみたいと思ったんです。ツクルバで自分のやりたいことをやらせてもらうのもありかなと。

でもそうすると、一緒に起業しようと約束していた桑原を裏切ることになってしまうので、また悩んでしまったんです。そこで中村に会う前に、桑原に「ツクルバの代表に会って話を聞いてきたい」と少し恐れながら伝えてみたら、「いいじゃん!哲太のやりたいようにやったらいいよ!」って快諾してくれたんです。男ですよね(笑)

その後、中村に初めて会いましたが、感覚的にこの人は信頼できるし知識も豊富だし、この人たちを頼って、ツクルバという環境で働きたいと思ったんです。だから、この時点でもうツクルバに入ろうとほぼ決めていました。

しかし、桑原の入社が難しいと、勝手ながら入社はやめようと考えていたので、桑原との経緯を中村に説明して「桑原も一緒にツクルバに入れてくれませんか?」という話をしました。そしたら、めちゃくちゃ笑われましたね(笑)

▲相方の桑原をツクルバに迎えた日

HEYSHA、立ち上げとこれから

無事僕に続いて、桑原もツクルバに参加することが決まって、これまで温めてきたオフィス事業をついにツクルバでスタートさせることになりました。

ただ、ツクルバに入って最初の2ヶ月間は、とにかく自分たちがこれまで考えてきたことがベストなのか、ということをひたすら掘り下げる期間でした。その中で、これまで僕が考えてきたことはあくまで小手先の話であって、ツクルバとしてやるのであれば、もっと業界自体、仕組みの部分から変えることができるのではないかという話になりました。

そうした経緯から生まれたのが、「HEYSHA」です。

▲HEYSHAのロゴ。赤いマークは角印をモチーフにしている。

HEYSHAは、人数がこれからどんどん増えていくような、急成長中のスタートアップ向けに、最短3ヶ月から、オフィスを家具や設備を設置した状態で提供するサービスです。

短期間の使用を前提とすることで、オフィス移転のときに負担になる初期費用をなるべく抑えて、スタートアップの方々は使用することができます。

6月末にリリースして現在はまだ1拠点のみですが、これからどんどん拠点を拡大していきます。また、HEYSHAを利用している企業さん同士はもちろん、同じシェアードワークプレイス事業部内のコワーキングスペース・co-baとも連携することで、ただの場所の提供だけでなく、ソフトの面でも1つのコミュニティサービスとして、これからスタートアップの方々を支援していきたいと思っています。

▲1号店のHEYSHA松濤の内装。Fintech界注目の「xenodata lab.」が入居。

スタートアップにとって、理想のオフィスを

最近「オフィス不要論」などありますが、僕にとってオフィスは、自分たちの世界を作り出すための大切な場所だと思うんですよね。

家よりももっと自由度が高くて、会社の世界観をそのままデザインとして反映できるし、何よりせっかく働くにしてもかっこいい場所で働いたほうがいいじゃないですか。

だから、「1年くらいのスパンで、急成長中の会社がオフィスを探すならHEYSHAだよね」という声が当たり前になるまで、今は全てをHEYSHAに懸けたいと思っています。

居抜きのようにもう一度、スタートアップのオフィス領域でスタンダードとなるものを作りたいですね。

何よりもツクルバには、僕の苦手なことを補ってくれる人たちがたくさんいるんです。あと、不動産や建築に詳しい人が多いので日々勉強もさせてもらっています。

だから、僕みたいな何かやりたいことがある人、それがツクルバの領域や価値観に沿っている人には本当にいい環境だと思うんですけどね。なにより僕が恩恵を受けまくっていますから。

▲所属するシェアードワークプレイス事業部の集合写真。少人数でワイワイとやっています。

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